大家さん、空室に困ったら管理会社を変えなさい
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(本記事は、宮田 直宜氏の著書『大家さん、空室に困ったら管理会社を変えなさい』の中から一部を抜粋・編集しています)

成功するオーナーの条件

少し自分勝手な物言いに聞こえてしまうかもしれませんが、管理会社の立場から考えて、「いいオーナー、よくないオーナー」というものもあるように思います。

結局、いいオーナーと管理会社の関係は、その地域の賃貸住宅市場、すなわち地域の住環境を支えるのです。

その点を踏まえて、少しわがままなことを述べておきましょう。

■お部屋・入居者・管理・市場への関心は不可欠

まず大事なのは、オーナーが「お部屋そのものや賃貸ということについて関心を持っているかどうか」です。関心を持つ対象は、まず家賃の相場や設備のトレンドについて。それらの動向をどう反映させるかは物件やオーナーによりますが、少なくとも「関心がない」というのは失礼ながらオーナー失格です。なぜかと言うと、正しいか正しくないか(たとえば家賃の値付けなど)のモノサシがずれてしまうので、判断を間違えてしまうからです。

次に、管理会社とのパートナーシップもぜひ関心を持っていただきたいことです。「入居者の生の声」を知っているのも管理会社ですし、仲介・客付け(元付け)はもちろんのこと、入居者からのクレームに対応するのも管理会社です。その管理会社とのパートナーシップに関心を持っていただけない場合、オーナーは賃貸に出している物件から十分な収益を上げられない可能性も出てきます。管理会社からの提案を何でも取り入れればよいというものではありませんが、パートナーシップを持って適切なジャッジをしていくことが大事なのです。

私は当社の管理物件の入居者が決まったとき、その賃貸物件を担当する社員に、「家主の○○さまには喜んでいただけた?」と聞きます。

入居者が決まると当社もうれしい。そのうれしさをオーナーに共感してもらっているかどうか。それが「パートナーシップの尺度」ということもできます。そして、素直に喜んでくれるオーナーが結局は入居者を“引き寄せていく”――言葉ではうまく表現できませんが、そんな感じもします。

また、その「関心」については、裏づけとして、自分のペースで物件を買い足せる程度の知識と経験を身につけることも大切です。多くの不動産業者が言うように、オーナーは1棟のアパート・マンションだけで十分な生活ができるほどの収益を得ることは、実は稀かもしれません。2棟、3棟と買い足していき、また必要に応じて売却していくなかで、大家としての生活ができていくようになるものです。

当社は賃貸物件の管理がメインの会社ですから、他社で物件を購入いただいてもかまいません。

しかし、1棟の損益だけに囚われすぎて一喜一憂するオーナーより、借入れや返済、また収益・利回りを睨みながら、自分のペースで買い足していく、場合によっては自分が所有していた物件を売却して、"回転"させていくことができる程度に関心を持ってもらっていたほうが、結局、長い目で見て安定した収益に結びつく"勝ち組大家"になっていくのです。

■身につけておきたいお金についてのスタンス

そのためには、「値切るべきところは値切る」といったことができる程度にお金についての関心を持つことも大事です。ビジネスではずっと負け続けることもないかわりに、勝ち続けることもありません。それは不動産も同じです。特に、不動産ビジネスは、「購入するとき=入り口」と、「所有しているとき=中間」そして「売却するとき=出口」のどこかで損失を被るものです(もちろん、売主の売却理由によってはそうでない場合もあります)。そうであるなら、まず、入り口の段階でできるだけ損をしないことが、不動産ビジネスの鉄則。そのために、値切れるときは値切る。これが大事です。

最初の段階で値切ることができた人は、オーナーとしての生活が楽になり、各部屋の設備などでトレンドを捉えたムリもできます。必要なところに、必要なお金をかけることができるのです。ところが、値切ることができず目一杯でオーナーとしての生活を始めた人は、うまく空室が埋まらないなどつまずいたときに、にっちもさっちもいかなくなる。借入れの返済負担が大きければ、返済できなくなることもあり得ます。そして、物件に目が行き届かなくなり、「あそこのアパート、あまりよくないね」など、いったん入居者からの評判が落ちると、その悪評が尾を引きます。いつまで経っても空室が埋まらないことになってしまうのです。

10年、20年などで行う外壁工事では、必要なお金は数百万円単位にはなります。借入れが避けられないケースが多いでしょう。そのとき、銀行はどのような人にお金を貸すか。まず現金を持っている人、次に実績のある人です。また、若い人のほうがいい。最初に値切っておけば、そのような属性も手に入りやすくなります。最初に値切ることができる人は、自己資金を確保しつつ、お金を運転資金として循環的に活用することができるのです。

大家さん、空室に困ったら管理会社を変えなさい
宮田 直宜
株式会社ミヤタ不動産代表取締役。1975年、鹿児島県志布志市生まれ。2010年12月、(株)ミヤタ不動産を設立。2011年2月、店舗を「アパマンショップ鹿屋店」とする。翌年10月には「アパマンショップ鹿屋西原店」もオープン。人口10万人の鹿屋市で管理戸数は2500戸超、管理物件の入居率は平均96%と圧倒的実績を誇る。また、アパマンショップ加盟店内でも全国1 位の売上(2018年2・3・6月、店舗担当者3名以下部門)。「公益社団法人 全国賃貸住宅経営者協会連合会」を立上げ、かのや支部会長就任。

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