大家さん、空室に困ったら管理会社を変えなさい
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(本記事は、宮田 直宜氏の著書『大家さん、空室に困ったら管理会社を変えなさい』の中から一部を抜粋・編集しています)

管理会社に確かめたい4つの重要ポイント

オーナーとしては、どのように管理会社を選んだらよいか。いまはネット全盛の時代ですから、当社ではインターネットを通じて「アパートの管理をお願いしたい」といって来られるオーナーもたくさんいます。

一方で、アパ―ト・マンション経営には銀行取引が欠かせない面もあり、銀行の紹介を受けて来られるオーナーもいます。もちろん、「賢い管理会社選び」といった不動産投資セミナーもたくさん開かれていて、そうしたセミナーから情報を得る方法もあります。さらに、オーナー同士のつながりのなかで紹介を受けて、打診して来られる方もいます。

当社の管理する物件は鹿屋市内がほとんどですが、そのオーナーは九州地方だけでなく、関西・中京・首都圏・北海道と全国にいますので、ここに挙げたような手法で当社を管理会社として選んでいただいているのが実情です。

■入居率を曖昧にしていない

いい管理会社を選ぶ際、「入居率」も大きなポイントです。人口10万人ほどの鹿屋規模の街にある管理会社の場合、実際には入居率を把握していない管理会社も多いものです。把握していないのですから、入居率を公表していないところも多いのではないでしょうか。

しかし、それは、自分たちの存在意義や目標を意識していないことと同じです。管理コストも把握していない管理会社もたくさんあります。その場合は、管理業務に要するコストが本当に小さい、つまり管理戸数が100 戸未満など数として少ないことが考えられます。いずれにせよ、その経営数字の把握ができているかどうかは、しっかり経営しているか、すなわちしっかり経営上の計数管理を行っている会社かどうかに直結するポイントです。

■きちんと営業のアプローチをしている

そのようななかで、やはり他のビジネスと同様に“待ちの商売”ではなく、積極的に営業活動している管理会社のほうがオーナーとして信頼できるのではないでしょうか。なぜなら、自社の管理に自信を持っていない限り、管理会社としての営業活動などできないからです。かつてのように、事務所で管理の依頼を待っているだけでは、ビジネスは成り立ちません。

たとえば、管理会社の重要な営業先の1つに銀行があります。管理会社にとっては、銀行は融資してくれる先というだけでなく、営業先でもあるのです。そのため、当社では取引銀行に3か月に1回は自社の業況報告を行い、毎年の経営計画発表会では取引銀行の支店長にお越しいただいていますが、そうした機会にも「管理先を増やしたい」とか「行員さんの異動の際のお世話をさせてほしい」ということを積極的にアピールしています。

また、私自身も積極的に飛び込み営業を行います。それが社長である私の重要な役割だからです。会社や団体、病院などに、「ぜひ一度、試しと思って管理をお任せください」といったかたちで寮や借上げ社宅などの管理の営業もかけています。

もっとも、若い頃は、「とにかく管理する物件がほしい」とばかりに、押し売り的な面持ちで営業をやっていました。ところが、最近はそうした営業の仕方では敬遠されるので、オーナーが安心できるプラン、入居者が入居しやすいようなプランを設定し、それを商談の話材として活用するようになっています。

インターネットを通じて「アパートの管理をお願いしたい」と言って来られる方が多いと述べましたが、ウェブ戦略のほか、リアルな広報宣伝も重要になります。たとえば当社では毎月『三方よし』という広報誌を発行し、さまざまな広告チラシを作成して広報宣伝活動を展開しています。

なお、新築物件のオーナーの場合、建てたあとで「さて、管理はどこに頼もうか」と考えるケースは実はあまりありません。多くはプランニングの段階、具体的には物件の建築確認を行う前の段階で、管理会社も数社の見積りをとって決まっています。それだけに、管理会社としては、銀行からの情報収集や地場の建築業との日頃の情報のやりとりも重要になってきます。

プランニングの段階から管理の相談があると、管理会社としても動きやすい面が多々あります。管理しやすい物件、最近のトレンドを踏まえた住設などの提案も事前にでき、想定される入居者に応じた管理プランも提案しやすいからです(ある程度できてからでは変更できない場合が多いです)。

■規模だけで判断せず、多角的に見る

いい管理会社を選ぶには、不動産会社や取引のある銀行の紹介などだけから選ぶというのは、実は不十分かもしれません。

近隣の税理士、不動産会社、不動産コンサルタントなどが主催するセミナーに参加して日頃から情報収集するとともに、近隣の知人で賃貸物件の入居者がいれば、その人から管理会社の評価などを聞いておくことも大切です。

大手の管理会社はそれなりの実績がありますが、大手だからよいとは一概にいえないこともあります。どうしても、管理が規定どおりの素っ気ない対応になってしまっているところもあるからです。一方、中小、個人事業の管理では、管理料を設定しているものの物件回りのちょっとした掃除や入退去時の立ち会い程度で、実態は何もやっていないようなところもあります。そのため、管理会社は規模だけで判断するのではなく、いろいろな情報を仕入れて、オーナーや入居者にとって身近に感じられる存在であることも重要なポイントです。そのためオーナー自らが足を運び確認することも必要でしょう。

■不満に感じていることを解消してくれる

オーナーが管理会社を変更するとき、どんなポイントで次の管理会社を選ぶのか。オーナーにとって管理会社に対する最大の不満は、報告や連絡、相談、つまり報連相(ホウレンソウ)がないことです。このような不満を解消できる管理会社をオーナーは身近な存在であると感じます。空室対策をどう行っているか、入居者がかわるときに原状回復から細かな修繕、リフォームまでがどのような段取りになっているかなど、細かなことでも報告や連絡をとり、相談したり、場合によっては提案したり、そうしたコミュニケーションが重要なのです。

大家さん、空室に困ったら管理会社を変えなさい
宮田 直宜
株式会社ミヤタ不動産代表取締役。1975年、鹿児島県志布志市生まれ。2010年12月、(株)ミヤタ不動産を設立。2011年2月、店舗を「アパマンショップ鹿屋店」とする。翌年10月には「アパマンショップ鹿屋西原店」もオープン。人口10万人の鹿屋市で管理戸数は2500戸超、管理物件の入居率は平均96%と圧倒的実績を誇る。また、アパマンショップ加盟店内でも全国1 位の売上(2018年2・3・6月、店舗担当者3名以下部門)。「公益社団法人 全国賃貸住宅経営者協会連合会」を立上げ、かのや支部会長就任。

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