ベンチャー企業支援や起業支援を行う株式会社あきない総合研究所(大阪市中央区)は、3月31日にデリバリーレストランの開業に特化したシェアキッチンスペース「Coworking Kitchens松戸」(千葉県松戸市)をオープンした。同社はこれまでレンタルオフィスブランド「katanaオフィス」を展開するなど、起業支援に注力してきた。今回の新規事業をきっかけとして、飲食店や料理人のデリバリー、テイクアウトへの参入支援も行っていくことになる。

国交省,公示地価

50万人の需要取り込む

 「Coworking Kitchens松戸」は新京成線「みのり台」駅から徒歩7分の店舗に構える。商圏は松戸市が中心。人口約50万人、24万世帯の需要を取り込む。
 施設は4つの厨房区画を用意。それぞれ9~13㎡ほどで、賃料は月額12万円から。初期費用は賃料のほかに入会金(1カ月分)、保証金(1カ月分)となり、これまでの飲食店舗開業費用の10分の1程度に抑えることができる。また4つの区画のうち1区画は時間貸しをしていく。時間貸しは24時間利用が可能。キッチンカーや弁当などの仕込み利用のニーズに応えていく。9~21時が1時間1,500円、21時~翌9時までが1時間1,000円(ともに税別)。
 またビジネス面でのサポートも行う。売上分析や近隣のオフィスにアプローチして弁当や宅配を受注する。入居者の事業支援をセットにすることで、飲食店舗のコスト削減と売上向上の両面で支えていく。

3年前から準備を進める、周辺都市展開の試金石に

 今回の新規事業はどのようにして生まれたか。
 代表取締役の細野耕平氏は今回の新規事業について「約3年前から準備してきました」と話す。当時、日本ではクラウドキッチンはほとんどなかったが、米国などでは一足早くフードデリバリーの需要が伸びたことでゴーストレストランやクラウドキッチンといった施設が登場していた。「日本でも展開可能なビジネスモデルだ」と確信し、事業準備を進めてきたという。そのなかで昨年のコロナ禍で飲食業界を取り巻く状況が激変したことも事業展開への決意を強くした。
 松戸での1号店オープンは「松戸スタートアップオフィス」を同社が運営していることがきっかけとなった。クラウドキッチンは現状都心部での展開が多数を占めている。細野氏も「前例がないため、挑戦になる」としつつも「市内の人口は50万人で、デリバリー需要も旺盛」と自信を見せる。
 実際の入居はオープンしてから本格化しそうだが、「ご関心を複数頂いています」と好調の模様。今後はフランチャイズを含めての店舗展開を目指していく予定だ。
 「松戸で運営ノウハウを蓄積して、2号店目、3号店目と展開していきます。運営からビジネスサポートまでをパッケージとし、クラウドキッチン入居者の成功を応援していきたい」
 「Coworking Kitchens松戸」の成否は今後の都心部以外でのクラウドキッチン事業展開に向けた試金石にもなりそうだ。

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