資産運用
2019.11.4

相続対策に生命保険が効くといわれる理由と意外に多いメリット

(写真=Gajus/Shutterstock.com)
(写真=Gajus/Shutterstock.com)
将来相続が発生する見込みがある人にとって、相続税や遺産分割など相続に関する悩みは尽きません。特に相続税は税率が高いため「立ち回り方法を間違えると大きな損になるのではないか」という懸念が、相続への悩みを増幅させてしまいがちです。相続対策には不動産投資を活用する方法などがありますが、もっと時間がかからず手軽な方法として生命保険を活用したスキームがあります。

生命保険を活用すると相続税の節税以外にも多くのメリットがあることが特徴です。そこで今回は相続対策に生命保険が効果的な理由やメリットについて解説します。

相続対策と生命保険の関係

生命保険とは本来、命のリスクに備えるためのリスクヘッジ商品の一つです。一家の大黒柱として活躍している現役世代の人が万が一亡くなってしまった場合に残された家族などの生活を支えるために加入するのが一般的でしょう。しかし生命保険の死亡保険金には相続対策として活用できる仕組みがあります。

節税以外の目的においても相続対策として生命保険を活用する事例が多くなっており、その有用性が注目されているため押さえておきましょう。

生命保険を相続対策に活用すると得られる4つのメリット

相続対策という観点から生命保険を活用すると主に以下のような4つのメリットが得られます。

・1人あたり500万円の非課税枠がある
死亡保険金には法定相続人1人あたり500万円の非課税枠があるため相続税の節税効果があります。この人数には法定相続人でありながら相続放棄をした人もカウントされます。例えば「夫婦+子ども2人」という標準的な家族構成の場合、夫が亡くなったときの相続人は3人となるため控除額は500万円×法定相続人3人=1,500万円です。

・財産を相続させたい人を指定できる自由度が高い
相続には遺留分という規定があり、法定相続人には最低限の相続権を持っています。これは法律で定められているため、亡くなった人の遺言があっても侵害することはできません。そのため遺留分が被相続人の意向に反していたり相続トラブルに発展してしまったりする可能性があります。その点、死亡保険金は受取人を指定することが可能です。

被相続人の意向で財産を手厚く相続させたい人がいる場合、その人を受取人にすることで自由度の高い相続が可能になります。

・被相続人が亡くなった直後に保険金が支払われる
被相続人が多額の現金を持っていたとしても、それは相続財産であるため名義人が亡くなると口座は凍結されます。口座が凍結されてしまった場合、遺産分割協議の合意が終わり、相続が実行されるまでその相続財産を使うことはできないため、遺族が葬儀代や納税などに困る事態も考えられます(注:2019年7月から預貯金の一定割合については金融機関の窓口で支払いを受けることが可能になりました)。しかし死亡保険金は被相続人(被保険者)が亡くなってから1週間ほどで振り込まれるため、相続が実行される前のお金の入用に対応できます。

・高齢になってからでも有効な対策が打てる
生前贈与を使った節税スキームなどには長い時間を要するものが多いですが、生命保険は加入するだけなのでとても手軽かつスピーディです。相続対策を意識した保険商品の多くは85歳や90歳といった年齢まで加入ができます。そのため高齢になってから今すぐ相続対策を打ちたいという場合にも有効です。ただし高齢になると保険加入の条件によっては金額に上限が設けられる場合などもあるため希望通りの金額で加入できるかどうかはケース・バイ・ケースといえるでしょう。

生命保険を活用した相続対策スキーム

生命保険を相続対策に活用するためのスキームは以下の通りです。重要になるのは「保険に加入する人」「保険料を支払う人」「保険金を受け取る人」の設定です。

【加入するべき保険】
現在の年齢でも加入できる「終身保険」であることが要件です。一般的に相続対策の目的で販売されている終身保険は一時払いなので保険料は加入時にまとめて払い込みます。

【契約の形】
生命保険に加入するのは被相続人になる予定の人で、受取人は相続させたい人です。また保険料の負担は被相続人が行います。

【被相続人の死亡時】
被相続人が死亡したら死亡保険金が受取人に支払われます。この保険金は遺産分割協議とは別に取り扱われるため、受取人がこの権利を侵害されることはありません。

相続対策は時間をかけて対策を打つことが重要です。相続対策に活用できる生命保険の仕組みを理解し、有効に活用しましょう。
 

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