賃貸管理
2019.11.7

費用対効果が高い、リノベーションの方法と考え方とは?

(写真=Breadmaker/Shutterstock.com)
(写真=Breadmaker/Shutterstock.com)
過去の家賃収入が貯まり、それを物件の改修工事費にあてるリノベーションは効果的な方法です。そのときに考えるべき点は費用対投資効果です。リノベーションは大掛かりな事業投資のため、それに見合うリターンが得られるかどうかを見極める必要があります。

費用対効果と投資回収期間

リノベーションを行うかどうかは、それを実行することで収益アップが見込まれるかどうかにかかってきます。目先の投資額の大小ではなく、リノベーションを行うことで見込める収益の期待値で決定すべきものです。

投資金額以上のリターンが得られるのか、初期投資を回収した上でプラスの収益が得られるのかがポイントとなります。

少し専門的になりますがファイナンスでは、IRR(内部収益率)を使って投資効果を測定することがよく行われます。この数字をはじき出せば投資するかどうかの判断基準として使えます。

もっと簡単な判断基準として投資回収期間があります。しかし、この方法では予算はこの程度で、何年で回収することが望ましいといった明確な基準はありません。

たとえば、リノベーション後の2~3年の家賃合計額を予算の目安にしたり、5年以内に回収を目指すといった考え方もあります。これは余裕資金の状況や、オーナーの今後の賃貸経営のポリシーなどによって判断が異なります。

築古物件の場合では今まで入居していた期間が長く、その間まったく設備投資が手付かずの状態だった例もありえます。まずは今の賃貸マーケットに普通に出せる状態に原状回復し、さらに、バリューアップのための投資と二段構えで行うのがいいでしょう。

費用対効果が高いリノベーションの実践

具体的にリノベーションをどのように行っていくかを考えてみましょう。

まず、オーナーとしてこれから賃貸物件をどのように育てていくか、そのためにはいくら投資すべきか、明確な意思決定を行うことが大事です。

リノベーション業者の選定

リノベーション業者の選定は、リノベーションの実績がある、さらに顧客にリーチできる情報チャネルを持つ会社かどうか見極めましょう。

物件の立地はリノベーションを行うことでバリューアップが十分見込める場所なのか考え、市場分析、家賃設定分析、コストをかける意味があるかを十分吟味します。

入居者ターゲットの明確化により、想定入居者に刺さるリノベーションが行われているのか、入居者のペルソナに沿ったリノベーション内容かもチェックが必要です。

短期・長期の両面で考慮されていて、原状回復レベルに対してはコストを抑え、バリューアップには投資するといった。メリハリの利いた提案がなされているかなど、リノベーション物件を求める層にうまく情報発信ができる会社なのかが大事です。

ケース別リノベーションの例

ケース1 ボロ物件からビンテージ物件へ独特のリノベーション感を演出

マンションの一室を前居住者が長く借りていて、設備の交換等はまったく手付かずの状態。部分的な設備更新では統一感を損なう可能性があり、ノベーション物件に住みたいと考えている層に刺さるテイストとデザインでアピールするため、約35㎡の2Kの間取りを大きな1Rに改装。

ケース2 写真映えするリノベーションで入居者獲得

2DKの間取りを1SLDKにリノベーション。リノベーション会社はあえてとがったデザインを提案してきて、キッチンをアイランド型に変更しウオーキングクローゼットを設置。家賃設定を物件立地場所の最高値でも部屋は埋まり、この大改造によって10年先まで入居者が続く物件のバリューアップに成功。

ケース3 メゾネットの店舗付き住宅5戸をDIY可能物件としてリノベーション

リノベーション費用は2,000万円と金額はかかったものの、すべて空室だった長屋をリノベーションで見事に再生。目標は最低10年の保有期間のうち、半分の5年で投下資金を回収、利回りは20%とし、それに賛同してくれるリノベーション会社を募ったところ、コンセプトに共感した会社が提案。

お金をかけるところと抑えるところのメリハリが大事

実際の部屋を見てもリノベーションはなかなかイメージがわかないかもしれませんが、3つのケースとも魅力的な物件として賃料アップに成功しています。

このように目標設定を明確にして、お金をかけるべきところと抑えるところをはっきりとさせることで、効果的なリノベーションができるのです。
 

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