賃貸管理
2019.8.11

瑕疵担保責任を理解して賃貸管理のリスクを低減しよう

(画像=visivastudio/Shutterstock.com)
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賃貸管理に携わっている不動産投資家であれば、「瑕疵担保責任」という言葉を耳にしたことはあるのではないでしょうか。不動産取引の際、売り主の責任を定めたのが瑕疵担保責任です。しかし意外と詳しく理解している人が少ないのが実情です。投資のリスクを極力低減させるためにも、しっかりとした瑕疵担保責任への理解が必要不可欠となります。

瑕疵担保責任とは

瑕疵担保責任とは、例えば不動産売買の取引の際に対象物件に隠れた瑕疵があった場合に、売り主が買い主に対して損害賠償責任を負う必要があることを指します。ここで言う「瑕疵」とは、対象物件における「見えない欠陥」のことです。不動産投資家にとっては、中古物件を購入して投資物件として運営している場合や、投資物件を売却するタイミングなどで瑕疵担保責任が問題になるケースが少なくありません。

具体的にどのような瑕疵が考えられる?

不動産投資の現場において、「具体的にどのような瑕疵が考えられるのか」について再確認してみましょう。

・シロアリによる食害
シロアリによる食害は、普段は容易にチェックすることができない箇所で進行します。建物の傾きという事象が発生して初めて発覚することが多いのが現状です。

・配管の不具合
普段は床下などに隠れている配管も、シロアリのケースと同じく物件購入時にはなかなか目が届かないところで進行しているケースがあります。漏水や溢水などといった実被害が発生したときに、初めて発覚することが多い傾向です。

・「心理的瑕疵」も存在する
上記の2つの例は、実際に建物に物理的な不具合が発生しているケースです。しかし建物の諸設備や構造に物理的な被害が発生していなくても、瑕疵担保責任を負うケースがあります。例えば対象物件で自殺や死亡事故、火災などが発生していた履歴がある場合、「心理的な瑕疵」があるといえるでしょう。また対象物件の周辺に葬儀場や刑務所などの「嫌悪施設」が存在している場合や、暴力団事務所などがある場合も「心理的瑕疵がある状態」になります。

投資家のリスクを低減させるためには?

実際に、どういったことを行えば瑕疵担保責任に関連する投資家のリスクを低減させることができるのでしょうか。ここではリスクを低減させるための2つの方法について解説します。

・物件購入時
特に築年数が比較的古い物件などでは、配管の不具合やシロアリの食害などが進行しているケースが考えられます。したがって購入前にはこうした不具合の有無を確認しておくのが賢明です。特に物件の修繕履歴を確認しておくことは「物件にどんな瑕疵が潜んでいるのか」を確かめるうえで重要な指標の一つになります。

漏水による被害復旧工事を多く実施している物件では配管が劣化していることが想像できるでしょう。また屋根など建物の防水に関する工事の回数が多ければ、防水関係の設備に何かしらの不具合が発生している可能性があります。物件に関するさまざまな資料から、「瑕疵の兆候を見逃さない」という心構えが重要です。

・物件売却時
投資物件を売却する際に、売り主として注意しておくべきなのは、「瑕疵担保責任を負う期間や対象を限定しておく」ということです。上述したように今はまだ実質的な不具合が発生していなくても、物件の瑕疵は普段なかなかチェックできないような箇所で進行している可能性があります。オーナーとして把握できる情報にも限界があるのです。

例えば「売り主は、シロアリ被害による損害賠償責任を引き渡しから3ヵ月まで負う」などと売買契約書において限定しておくことで、その期間以降の瑕疵担保責任を免れることができます。ただし引き渡しまでに売り主が知っていたけど買い主へ伝えていない瑕疵については、たとえ期間を設定していても瑕疵担保責任を負わなければなりません。

そのため事前にしっかりと買い主に対して告知を行い、瑕疵がある旨を納得した状態で購入してもらうように心がけましょう。

まとめ

物件購入時においても売却時においても、投資家として瑕疵担保責任についてはしっかりとした知識を持って対応することが必要です。本記事で紹介したような注意事項を意識して、少しでもリスクを低減できるようにしておきましょう。

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