不動産投資
2019.3.28

不動産に投資するなら抑えておくべき減価償却費とは

(画像=William Potter / Shutterstock.com)
(画像=William Potter / Shutterstock.com)
不動産投資をするなら、減価償却費について知ることは必須です。減価償却費の仕組みや計算方法を正しく理解することで、不動産投資にかかる所得税を節税することもできます。今回は、減価償却費の意味や減価償却費で節税する方法など、事例を交えてわかりやすく解説します。

不動産投資における減価償却費とは

減価償却とは、不動産の購入金額を数年かけて経費化していくことです。例えば、1億円の不動産を購入したからといっても、その年に1億円すべてを経費にできるわけではありません。その後、構造や築年数に応じて数十年にわたり、減価償却費という項目で購入金額を分割して経費に計上していくことがルールになっています。減価償却できるのは、経年劣化する資産だけです。そのため、土地は減価償却の対象とはなりません。

土地建物をあわせて購入した場合でも、必ず建物部分のみの金額を算出し建物部分のみを減価償却していく必要があります。また、改装やリフォームなど所有する不動産に手を加えた際にも、資産計上したうえで減価償却をすることが必要です。たとえば、「外壁塗装をした」「屋根を吹き替えた」「間取り変更した」といった事例が当てはまります。

窓についた傷を直したり、雨漏りを直したりするなど、原状回復のための費用は修繕費に含まれるため、資産計上や減価償却をする必要はありません。資産計上や減価償却をする必要があるのは、物件の価値が向上するような工事をした場合に限られます。

減価償却費の仕組みと計算方法

減価償却費は、購入金額を法定耐用年数で割って算出します。耐用年数とは、その資産が経年劣化するまでにかかる年数のことです。法律で定められた耐用年数は法定耐用年数と呼び、税金の計算上は法定耐用年数を用いることが義務付けられています。法定耐用年数は国税庁のホームページで確認することが可能です。

法定耐用年数は構造や用途によって変わります。たとえば、鉄筋コンクリートの居住用の建物であれば、法定耐用年数は47年です。仮に5,000万円の鉄筋コンクリートの事務所用建物を新築で購入した場合、購入金額の5,000万円を法定耐用年数の47年で割るため、1年間に減価償却費として計上できる金額は約106万円となります。

そのため、毎年約106万円ずつ、47年かけて経費化して減価償却費を計上するのです。同じ居住用建物でも、木造であれば法定耐用年数は22年。同じ5,000万円という購入金額だとすると、1年間に減価償却費として計上できる金額は約227万円です。同じ金額の建物を購入したとしても、構造や用途によって計上できる減価償却費の金額には大きな違いが生まれるのが理解できるでしょう。

減価償却費は、毎年の不動産所得の申告において賃料などの不動産所得から差し引くことができます。減価償却費を多く計上することができれば、不動産所得は減少するため、所得税も少なくなります。不動産投資において物件を選ぶときは、構造や用途に着目し、減価償却費として計上できる金額を見積もるようにしましょう。

立地や周辺環境、賃料や人口動態に加え、減価償却費も不動産投資の判断材料の一つにすることができます。

中古物件に不動産投資して節税する方法

法定耐用年数は、新築の場合に適用されます。中古物件を購入した場合、新築の場合と比較して当然経年劣化のスピードは速くなるため、法定耐用年数も一定の計算式で割り引くことが必要です。耐用年数のすべてを経過した建物の場合、新築の場合の法定耐用年数に2割を掛けた金額が法定耐用年数とされています。たとえば、新築の法定耐用年数が22年で築25年の物件であれば、法定耐用年数は4年です。

耐用年数の一部を経過した建物の場合、経過年数に2割を掛けた金額と、新築の場合の法定耐用年数から経過年数を差し引いた金額を足して法定耐用年数を算出します。たとえば、新築の法定耐用年数が47年で築20年の物件であれば、まず20年に2割を掛け、4年を算出します。続いて、47年から20年を差し引き、27年を出し、それぞれの年数を合計した31年が法定耐用年数です。
【中古資産の耐用年数計算】
・20年×20%=4年……①
・47年-20年=27年……②
①+②=27年+4年=31年

法定耐用年数によって1年あたりの減価償却費の金額は大きく変わります。中古物件に不動産投資をすることで、毎年の減価償却費を新築の場合より多く計上できるでしょう。減価償却費は、不動産の経費の中でも金額の大きな項目のため、投資判断をする前に減価償却費のシミュレーションをすると安心です。

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