不動産投資
2019.9.4

不動産投資における法人成りによるメリット・デメリットとは?

(画像=beeboys/Shutterstock.com)
(画像=beeboys/Shutterstock.com)
同じ不動産でも、個人として所有するのと、法人として所有するのでは最終的に支払う税金が異なることがあります。また、銀行からの評価が異なることもあります。

不動産投資を小規模で行うのであれば、個人として物件を買い進めていくケースが多いですが、将来的に5棟、10棟と規模を拡大していくことを考えているのであれば、法人で物件を所有することも検討すべきでしょう。

今回は、不動産投資における「法人成り」によるメリット・デメリットを中心にお伝えします。

個人事業主から「法人成り」を考えるタイミング

まずは、個人事業主から法人成りを考えるタイミングについて見ていきましょう。

法人成りを検討するケースでは、法人で所有するほうが税金の支払いが少なくなるというのが一般的な理由でしょう。

現在、日本の個人課税所得の最高税率は住民税も含めると55%です。

一方、法人の場合は資本金や所得によって税率が異なりますが、小規模の法人の場合、実効税率は30%弱です。

個人として物件を所有していることで55%の税金が課されている人は、小規模法人に物件の所有権を移転することで税金を25%程度下げられることになります。これが、個人事業主が法人成りを検討する主な動機です。

とはいえ、法人成りにはデメリットもあるので、メリットとのバランスを考えながら検討していくことになります。

法人成りのデメリット

法人成りのデメリットは、法人を設立すると何かと維持コストがかかることです。

法人に物件の所有権を移すことで税金を減らせるケースを紹介しましたが、法人を設立することによって逆に税金が多くなってしまうことがあります。

個人で不動産を所有している場合、不動産所得が赤字であれば税金はかかりません。

しかし、不動産賃貸業を営む法人で、不動産所得が赤字となった場合でも、法人住民税は必ず発生します。金額にして毎年7万円程度です。

また、法人の確定申告は個人と比べて複雑です。自力で申告を行うことは難しいため、税理士に委託している不動産投資家は多いです。

委託する税理士や法人の規模により異なりますが、税理士費用は最低でも毎月1~2万円、確定申告時は申告代行手数料で10万円程度はかかるため、年間コストとしては軽視できない金額です。

さらに、法人の住所や名称などの登記情報を変更するたびに、登録免許税を支払う必要があります。変更登記の種類によって変わりますが、3~6万円程度かかります。

法人成りのメリット

法人成りのメリットは、納める税金が少なくなる可能性があることに加えて、個人と比べて融資額の上限が高くなることです。

融資の上限は、個人の場合は「年収の30倍まで」というように年収が基準になることがほとんどです。年収1,000万円のサラリーマンであっても融資額上限は3億円程度であり、個人で5棟や10棟といった規模まで買い進めるのは難しいのが実情です。

一方で法人に融資をする場合、銀行はその法人の事業性を評価し融資の可否を判断します。その法人が毎年黒字を出し続けていて、設立後3年以上経過していれば、融資額の上限は特に設定されません。

5棟や10棟を所有していて、負債総額10億円以上という不動産投資家は、法人で買い進めているケースがほとんどです。

合同会社であれば15万円程度の費用で設立することができるので、法人設立のハードルは決して高くはありません。法人成りによって法人の維持コストが発生しますが、それ以上に享受できるメリットが大きい場合は法人成りを検討するといいでしょう。
 

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