不動産投資
2019.9.16

不動産投資の法人化にある3つのパターンとは

(画像=ImageFlow/Shutterstock.com)
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不動産投資を行っている人の中には、不動産投資の法人化を検討している人もいるのではないでしょうか。そこで今回は法人化のメリットとともに法人化の3つのパターンを紹介します。

投資規模が大きくなったら法人化で節税するケースが増えている

個人ではじめた不動産投資の規模が大きくなると、多くの人が「不動産投資の法人化」、つまり不動産管理会社設立を行います。なぜなら以下のような節税メリットをはじめ、多くのメリットがあるからです。

節税メリット1:法人税と所得税の税率の差異

所得税は累進課税方式を採用しています。課税所得額が900万円以下であれば、適用される税率は23%以下です。しかし900万円を超えると所得額に応じて33%、40%、45%と高い税率が適用されます。一方、法人税は法人の規模や形態による違いはありますが、税率は原則として一律23.4%です。住民税や事業税なども加味した法人実効税率は約37%前後となります。「不動産投資による利益が1,000万円超かどうか」が法人化の目安となるでしょう。

節税メリット2:所得の分散化

家族を法人の役員とし所得を分散させることで、さらに節税することができます。個人事業主の場合、原則として家族への給料は必要経費に算入できません。不動産投資の規模が「5棟10室」といった事業的規模を備え、青色申告を行うようになった場合には、家族を青色事業専従者として支払った給料を必要経費とすることは可能です。

ただ実働時間や作業量など専従の程度を問われることになります。しかし法人化して家族を会社の非常勤役員とすれば、支払った役員報酬は法人税の所得計算上の経費に計上することが可能です。役員報酬と法人利益のバランスを調整すれば、法人税・所得税全体の納税額を個人事業主としての納税額よりも低く抑えることも期待できます。

不動産投資の法人化にある3つのパターン

節税効果のある法人化ですが、大きく分けて3つの形態があります。

その1:管理委託方式

管理委託方式とは、賃貸物件の家賃の入金管理・建物管理を不動産管理会社が請け負うスタイルです。オーナーが賃貸物件を所有したまま管理業務を会社に委託し、管理報酬を会社に支払う形となります。管理報酬は賃料の5~10%で設定されることが多いため、所得の分散化としてはいささか効力が弱い傾向です。

その2:サブリース方式

サブリース方式とは、オーナーが賃貸物件を保有したまま不動産管理会社が一括借り上げをするスタイルです。オーナーには管理報酬を差し引いた後の賃借料が支払われることになります。管理報酬は賃料の7~14%で設定されることが多いため、所得の分散化の効果は限定的です。

その3:不動産所有方式

不動産所有方式とは、「オーナーが賃貸物件を不動産管理会社に譲渡する」「現物出資で不動産管理会社を設立し、所有も管理も会社が行う」というスタイルです。賃料収入も管理などの経費もすべて会社側で計上されます。また役員報酬による所得の分散化効果がもっとも大きいです。

不動産投資における法人化についての注意点

法人化もいいことだけではありません。注意しなくてはならないことがあります。

コストがかかる

法人設立には通常コストがかかります。さらに不動産所有型であれば、不動産の移転に伴いオーナー側に譲渡所得にかかる所得税・住民税、その他登録免許税などの公租公課が発生する点は注意が必要です。

投資規模が大きくないと得しない

投資規模が事業的規模以上でなければ法人化しても得にはなりません。事業的規模とは単に「5棟10室」をいうのではなく、安定的に1,000万円以上の利益を出せていたり、従業員を雇わないと管理しきれなかったりするレベルをいいます。あまり規模が大きくないのに、節税メリットだけ着目しても得になりません。

なぜなら法人設立にコストがかかりますし、仮に毎期赤字だったとしても法人住民税均等割額として年7万円前後を自治体に支払う必要があるからです。所得の分散化をし、個人事業主のとき以上の管理コストを担ってもなお利益が出る程度の規模でなければかえって骨折り損になります。

不動産所有方式は一定の届出書の提出が必要

最後の不動産所有方式の法人を設立する場合、「土地はオーナーのもの」「建物は会社のもの」と不動産によって権利関係が異なるケースもあります。この場合、借地権が会社側にあるものとされ、土地の使用貸借であっても借地権課税が認定されてしまう可能性が否めません。こういった余計な課税をされないために、「土地の無償返還に関する届出」を税務署にあらかじめ提出しておくとよいでしょう。

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