不動産投資
2019.9.29

オーナーとして知っておきたい!建物建築契約の中身と注意点

(画像=Stock-Asso/Shutterstock.com)
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土地を持っているオーナーが不動産の有効活用と相続税対策のためにアパート建築を行うことは、条件さえ整えば理にかなった方法です。いざ建物を建築しようとしたときには建物の構造、広さ、間取り、設備仕様など建築会社から簡易プランや、概算見積もりとして提案があがってきます。その時点ですぐに仮契約するのは早計です。

設備仕様とのグレードを含む建物全体の設計書と本見積もりに納得したうえで「工事請負契約」を締結することが大切です。さまざまな契約書類が渡されることになりますが、それらをおっくうがらずに事前に熟読していきましょう。

本契約前の流れ


施工を依頼する会社が決定しても、すぐに工事請負契約は行いません。上記の手順で設計図書を作成し、自分が納得するまで手直しをすることが必要です。契約後に設計変更や追加工事が発生すると、さらに時間が消費され、費用もかさみます。したがってこのプロセスを徹底的に確認しながら行うことが必要です。

建築会社によっては、詳細設計・本見積もりが決まる前の基本合意の段階で「仮契約」を求めてくるケースもあります。法律上「仮~」という規定が別に存在するわけではありません。仮契約といっても本契約と同等の効力が発生するため、設計内容と工事総額に納得したうえで契約書にサインしましょう。

工事請負契約書のチェックポイント

次の表は、工事請負契約書のチェックポイントです。
 
工事請負契約書 ・契約書の日付は実際に契約した日付とずれていないか
・施主名、工事名、建築会社(工事請負会社)の社名、社判がきちんと記名押捺されているか
・工事の着工日、完成日、引き渡し日が明記されているか
・請負代金総額と税額(消費税増税後の金額)が記載され、見積もりの打ち合わせ通りか
・請負代金の支払い方法、支払い時期が請負契約の流れと合致しているか
・ローンを組む場合、申し込み時期、融資実行のタイミングとあっているか
・そのタイミングが無理ないか
契約約款 ・設計変更、追加工事があった場合の取り扱いを決めているか
・工事遅延、支払い遅延が発生した場合の取り扱いを事前に決めているか
・紛争が起きた場合の処理方法が明確になっているか
・近隣など第三者に損害与えた場合の負担は、どのようになっているか
・作業者が労災保険に加入しているか
・工事完成後に発覚した欠陥修理、賠償など保証範囲と部位ごとの保証期間(瑕疵担保責任)はきちんと明確になり、納得できるものとなっているか
・アフターサービスの内容と期間
工事費内訳書 ・工事種類ごとの金額(材料費、数量、それらをかけたうえでの金額、マネージメント費、養生費など)と合計金額の詳細が記載されている見積書などを照らし合わせ、契約金額、設計図書との違いがないか、計算違いがないかチェックする
設計図書 ・仕様書・仕上げ表などが、契約前の最終確認時点と一致しているか

工事にあたり、チェックすべき主な書類は、「契約書」「契約約款」「工事費内訳書(見積書)」「設計図書」の4つです。内容も詳細に書かれていますので読み込むのは大変ですが、上記した事項を一つ一つチェックしながら納得いくまで内容確認し、疑問点が出てきたら担当者へ尋ねてみましょう。特に契約書では日付のチェックが大切です。

なぜなら契約日、建物完成日、引き渡し日が1日異なるだけで税制の取り扱いが不利になる可能性があるからです。設計変更や追加工事は、さらに費用や時間の消費につながります。ここで時間をかけることで、事後の負担を軽減することが期待できるでしょう。一般的には契約後、自治体へ建築確認申請を行って実施設計図書を添付します。

しかしその段階で契約書の工事金額をオーバーすると変更契約や追加工事契約書を改めて契約することになるため、契約日が後ろ倒しになる点は注意が必要です。最も重要なポイントは、工事代金の支払時期です。例えば契約時に10%、着工時に30%、上棟時に30%、引き渡し時に残り30%というのが一般的です。

借り入れを行う場合、このタイミングを事前に把握しておかないと業者に支払えない事態になりかねません。工事の遅れに関する事前取り決めも大切です。近年自然災害の多発により、工事期間が延びる可能性が高くなってきています。特に賃貸住宅の場合、1~3月が入居の最盛期です。この時期を逃してしまうと初年度の事業計画が大きく狂う可能性があります。

万が一に備え、契約約款に遅延損害金が明記されているか、確認しましょう。

契約書などのチェックは必須!不安なときは専門家に依頼を

賃貸物件を完成させるまでは、オーナーとしてやることが山積です。しかし完成に向けて滞りなく行うことで、その後の事業展開も盤石なものとなります。賃貸経営の第一歩を踏み出すところで、つまずかないためにも慎重に内容をチェックすることが大切です。チェックに不安がある場合は不動産コンサルタントやファイナンシャルプランナーなど、第三者にチェックを依頼することも検討しましょう。

多少の費用が掛かったとしても、後のトラブル回避となりますので結果的に安心して事業を進めることができます。

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