税金
2019.6.26

不動産投資が相続税対策になる理由

(画像=tomertu/Shutterstock.com)
(画像=tomertu/Shutterstock.com)
相続対策として不動産投資をする富裕層がいるという話はよく聞きますが、、なぜ不動産投資が相続対策になるのか理解している人は意外と少ないです。

自分が富裕層でなくとも、富裕層がどういった視点で不動産投資をしているかを理解すれば、将来の自身の売却戦略に生かすことができるでしょう。

ということで、今回は不動産投資が相続対策になる理由について考えていきたいと思います。

課税対象額と相続対策

相続税対策を理解するためには、まず相続税の計算方法を知ることが第一です。以下は、相続税額を算出する計算式です。

(相続税課税対象額-基礎控除額)×税率(累進税率)=相続税額

厳密には、相続税課税対象額の計算方法はもう少し複雑ですが、今回は相続税の深い理解がメインテーマではないので、簡単にお伝えしています。

基礎控除額は、以下ように計算します。

3,000万円+法定相続人×600万円=基礎控除額

つまり、相続税課税対象額が3,000万円以下であれば、相続税は課されません。

上記の計算式から、相続税を減らす方法が2つ考えられます。

・相続税課税対象額を減らす
・法定相続人を増やすことで基礎控除額を増やす

「相続税課税対象額を減らす」は、不動産投資と密接に関係しています。不動産投資をすることにより、相続税課税対象額を減らすことができるからです。

不動産と課税対象額

不動産投資をすることで、なぜ相続税課税対象額を減らすことができるのでしょうか。

土地や建物は、実際の価値よりも相続税評価額のほうが低いことが多いからです。その他、不動産特有の特例もありますが、今回の説明からは省きます。

積算評価という言葉がありますが、積算評価と相続税評価額はほぼ同じ概念です。

現在、特に都心では不動産価格が高止まりしており、相続税評価額よりも高い金額で売買が行われることがほとんどです。このギャップを利用して、相続税対策として不動産を購入する人がいます。

例えば、1億円の現金を保有している相続人が亡くなった場合、1億円から基礎控除額を除いた金額に対して相続税が課されます。一方、1億円で購入した都内23区の1棟マンションの相続税評価額が6,000万円だった場合、6,000万円から基礎控除額を除いた金額に対して相続税が課されるので、同じ1億円でも、1棟マンションの形で相続したほうが相続税が少なくなるのです。

積算評価が高いことは融資を受ける際にはプラス要因ですが、相続税対策としてはマイナス要因になり得るということです。

この仕組みを理解すると、出口戦略は相続税対策の人向けの売却と割り切って、あえて積算評価が低い都心物件を購入するという戦略も見えてきます。

本末転倒な相続対策に注意

現金を不動産に換えることにより、相続税が少なくなる理由は理解していただけたかと思います。ただし、賃貸経営の難易度が高い不動産が被相続人に相続されることになります。

相続税の節税の目的はより多くの資産を子供や孫に残すことですが、残した資産が赤字を垂れ流して被相続人の生活にマイナスの影響を及ぼしてしまっては本末転倒です。

例えば、23区内でも最寄駅から徒歩15分以上、かつ15平方メートル以下の狭小ワンルームアパートなどは賃貸経営の難易度が高く、賃貸経営をしたことがない人が相続した場合、その後、苦労する可能性が高いです。

したがって、不動産を選ぶにあたっては相続税を減らすだけでなく、賃貸経営の難易度が低い不動産を残すという観点も必要と言えるでしょう。

また、そういった観点で考えている相続人が多いことを見越して出口戦略のターゲットを相続対策の富裕層とするならば、利回りだけでなく立地も厳選して物件を選ぶようにしましょう。

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