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2019.11.20

量子コンピューターが遂に実用化?富裕層の資産防衛に革命が起きるのか

(写真=Solis Images/Shutterstock.com)
(写真=Solis Images/Shutterstock.com)
2019年10月にアメリカのグーグル社が量子コンピューターの開発に成功したという報道がありました。これを受けて暗号資産(仮想通貨)の代表格であるビットコインが大幅に下落し、イーサリアムなど他の代表的な通貨も下落する動きが見られました。量子コンピューターの開発と仮想通貨には、一体どんな関係があるのでしょうか。

そして量子コンピューターが開発されると資産運用や投資の世界にはどんな変化が起きるのでしょうか。富裕層にとって重要なのは資産を増やすことですが、それよりも重要なのは資産を守ることです。本記事では量子コンピューターの開発、実用化が資産防衛にどのような影響を与えるのかなどについて解説していきます。

グーグル社が量子コンピューターの開発に成功したという報道のインパクト

グーグル社が量子コンピューターの開発に成功したという報道は、2019年10月23日に世界を駆け巡りました。量子コンピューターとは次世代コンピューターともいわれるコンピューターのことで従来の半導体によるビット演算とはまったく異なる演算が可能であることが最大の特徴です。しかも現在のコンピューターとは比較にならないような高速化、高性能化を実現できることから世界各国で開発競争が繰り広げられています。

グーグル社が開発に成功した報道の時点では、それまで開発に成功した信ぴょう性のある事例がなかったため、「世界初の偉業達成か」という意味で注目を集めました。しかしこの報道には決して「偉業」という意味だけでなくネガティブな解釈も含まれていました。ビットコインの急落は、その解釈がもたらした一つの結果です。

報道によって暗号資産が急落

量子コンピューターの開発成功報道によって暗号資産が急落したのは、「その存在が量子コンピューターによって脅かされるのではないか」という懸念が広がったためです。暗号資産はブロックチェーンという自然発生的なネットワーク上に存在し、そこでは高度に暗号化された情報が共有されることで通貨としての信頼性を維持しています。

これは、「暗号資産」とも呼ばれる理由でもあります。現在の技術でその暗号を解析することは途方もない時間を要することから実質的に不可能であり、この安心感から資産ポートフォリオに暗号資産を組み込む資産家が続出しました。しかしスーパーコンピューターの処理能力を数億倍という単位で上回る量子コンピューターが登場しています。

そのため「暗号資産の暗号化が解析されてしまうのではないか」という憶測が広がり、それがビットコインをはじめとする各種通貨の急落につながったのです。

本当に暗号資産に未来はないのか

暗号が解析されることによって成長を続けてきた暗号資産は終わりを迎えるのかというと、そう断じるのは早計でしょう。一つの証拠として10月24日に急落したビットコインはその後すぐに値を戻し、急落前の水準には少し足りませんが100万円前後にまで相場が回復しています。量子コンピューター開発成功報道について詳細が明らかになってきました。

それに伴い今すぐ実用化される段階ではないことや、そもそも量子コンピューターの処理技術が発達したとしても暗号資産の暗号を解析するためのアルゴリズムが開発されているわけではないとして安心感が広がり相場が回復したと見られています。

量子コンピューターの今後と資産防衛に与える影響

今回の報道では結局、一時的な暗号資産の急落と回復という形で落ち着きを取り戻しましたが今後はどうなのでしょうか。本当に暗号資産の存在自体が量子コンピューターによって脅かされるのであれば、ビットコインなどを資産ポートフォリオに組み込んでいる資産家はその内訳を再考する必要があります。これについては、今すぐ動く必要はないものの数十年先の未来については読めない部分があるというのが現状でいえる結論です。

国際間決済のコストや手間が省けるなど暗号資産の利用価値は依然として高く一時期のバブル的な値上がりではなく実需に裏づけられた値上がりも十分考えられます。その意味では有力な暗号資産で資産の一部を保有することに今すぐ問題は起きないと考えられますが、量子コンピューター開発の動向は今後も注意する必要があるでしょう。
 

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