首都圏リセールバリューからみる不動産投資の穴場東神奈川、本所吾妻橋など安く手に入るエリアもある
(画像=PIXTA)

どうせ不動産投資を行うなら将来的に大きな利益が期待できる物件を選びたいものです。しかし人気が高くて将来性も高いエリアとなると、すでに相場がかなり高くなっていて簡単には手が届きません。また手が届いたとしても高くなり過ぎて、さらなる上昇余地は小さい可能性もあります。そこで今回は首都圏のリセールバリューからみて不動産投資の穴場となりえる場所について解説します。

東京カンテイのリセールバリュー調査に注目

東京カンテイが実施している「2018年中古マンションリセールバリュー(首都圏)」を指標の一つとして注目しておきましょう。これは竣工から10年が経過した分譲マンションのうち、現在も活発に取引されている物件を抽出、分譲時の価格と現在の価格を比較したものです。例えば分譲時の価格が5,000万円で、現在の中古マンションとしての取引価格が6,000万円なら、6,000万円÷5,000万円=1.2なので、リセールバリューは120%になります。

反対に4,000万円に下がっていると4,000万円÷5,000万円=0.8でリセールバリューは80%ということです。つまりリセールバリューの数値が大きいほど資産価値が高まり、小さいと価値が下がっているということになります。

原宿駅のマンションは10年で7割以上アップ

首都圏において2018年のランキングでリセールバリューが最も高かったのは、JR山手線の原宿駅の173.4%で、分譲時の価格から10年間で7割以上上がっています。2位は横浜高速鉄道みなとみらい線のみなとみらい駅155.2%、3位は東京メトロ南北線の溜池山王駅の142.7%です。トップの原宿駅の中古流通価格は坪単価725万7,000円ですから、10坪でも7,000万円台、20坪だと1億4,500万円ほどに達します。

不動産投資としては高くなり過ぎていて、ちょっと手を出しにくいレベルです。しかしリセールバリューの上位にランキングされている駅でも、まだまだ比較的坪単価が低く投資しやすいエリアもあります。

JR京浜東北線の東神奈川駅は3割近い上昇

例えば中古マンションとしての流通時の坪単価が200万円台の駅があります。JR京浜東北線の東神奈川駅は、ランキング14位で中古流通時の坪単価は207万5,000円、リセールバリューは127.9%です。10年間で3割近くも価値が高まっています。東神奈川駅はJR京浜東北線で、横浜駅の一つ手前の駅で、JR横浜線とのターミナル駅にもなっている利便性の高い駅です。

東神奈川駅からは横浜駅まで1駅約3分、品川駅約24分、東京駅約33分と快適なアクセスです。東神奈川駅のすぐ東側には、京浜急行本線の仲木戸駅があって両駅の間はペデストリアンデッキでつながっています。この周辺は「かなっくシティ」と呼ばれて再開発が進んでおり、マンション建設なども増加傾向です。

京浜急行本線の仲木戸駅は、2020年3月に「京急東神奈川駅」に改称。「東神奈川」としてのブランドイメージの高まりも期待できます。

ほかにもある坪200万円台の注目エリア

東京カンテイのリセールバリューで17位の都営地下鉄浅草線の本所吾妻橋駅は、中古流通時の坪単価は284万4,000円です。リセールバリューは125.6%ですから資産価値の上昇が期待できるエリアといっていいでしょう。さらに19位の東京メトロ有楽町線の豊洲駅は、中古流通時価格の坪単価が292万5,000円で、リセールバリューは124.2%です。

26位の東急田園都市線の二子新地駅は中古流通時の坪単価が245万2,000円で、リセールバリューは122.6%となっています。さらに28位の東京メトロ有楽町線の辰巳駅は、中古流通時の坪単価が229万3,000円で、リセールバリューが122.5%です。30位の日暮里・舎人ライナーの赤土小学校前駅は、中古流通時の坪単価が203万6,000円で、リセールバリューが120.8%となっています。

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