ベルジャヤ・コープは、マレーシア・クアラルンプールにあるリッツカールトン・レジデンスのユニットを、516万マレーシアリンギット(約1億2,800万円、平米あたり約72万円)で売却します。
ベルジャヤ・コープは、1984年にマレーシアで創業されたコングロマリットの1つで、グループは主に不動産投資開発、宝くじ、金融、飲食業、旅行産業、ホテルやリゾートの開発運営を行っています。
建物面積約180平米の同ユニットは、家具・備品などを完備した高級サービススイートで、2019年6月30日時点での純資産価値は393万マレーシアリンギット(約9,865万円)と査定されていました。
このユニットを購入するのは、ベルジャヤ・コープの関連会社ベルジャヤ・スポーツ・トト社(Berjaya Sports Toto Bhd (BToto))の100%子会社で、不動産投資などを行うマグナ・マスリ社(Magna Mahsuri Sdn Bhd (MMSB))です。
BTotoは、マレーシア証券取引所(ブルサ・マレーシア)への届出で、MMSBが2020年3月4日に、リッツカールトン・レジデンスの建設を請け負ったベルジャヤ・コープの子会社ワングサ・テガップ社(Wangsa Tegap Sdn Bhd)と、同レジデンシャルユニットの取得にかかる売買契約を締結したと述べました。
同物件の取得について、その戦略的なロケーションと収益および値上がりのポテンシャルを考慮してのことだとしています。
また取得にあたって、ワングサ・テガップ社による第三者へのリッツカールトン・レジデンスの直近のユニット取引価格も検討されました。
直近の取引では、平米あたり28,525マレーシアリンギット(約71万円)から31,582マレーシアリンギット(約79万円)の間で取引されていました。
BTotoは、同ユニットは現在、2020年11月21日に満了予定の賃貸契約中であると述べています。
今回のユニット取得は、MMSBにとって、クアラルンプールのゴールデントライアングルの中心という戦略的なロケーションに物件を所有する絶好の機会です。取得が完了すれば、賃貸契約はワングサ・テガップ社からMMSBへと更改されることになります。
BTotoは、取得の手続きが完了するのは2020年央と見込んでいます。
リッツカールトン・レジデンスは、ベルジャヤ・セントラル・パークにある2つのタワーのうちのひとつで、ワングサ・テガップ社が一等地ジャラン・スルタン・イスマイルの敷地1.216ヘクタールに開発したものです。
もう1つのタワーは、グレードAオフィス棟のムナラ・バンコク・バンクです。
リッツカールトン・レジデンスには、1ベッドルーム、2ベッドルーム、3ベッドルームとペントハウスの合計288ユニットあり、サイズは約95平米~398平米となっています。
同レジデンスの販売開始は2015年、平均価格は平米あたり26,910マレーシアリンギット(約67万円)でした。各ユニットには、デザイナーキッチンとバスルーム、クローゼットがあります。
リッツカールトン・レジデンスとしては、東南アジア三番目で、発売当時、シンガポールの物件は平米あたり53,820シンガポールドル(約400万円)、バンコクの物件は平米あたり32,292~37,674USドル(約348万円~約406万円)で販売がされていました。
レジデンスは、2017年に完成しており、24時間コンシェルジュやハウスキーピング、警備やライフスタイル施設といったサービスを備えた5つ星の贅沢な暮らしを提供しています。
マレーシアのニュースNew Straits Timesは、ベルジャヤランド社の不動産マーケティング部門のシニア・ジェネラルマネジャー、タン・ティー・ミン氏が2019年8月、ユニットのうちの60パーセントは売却済みまたはリース中で、主に外国人向けだと話したと報じています。日本人の占める割合が多いということです。
残りのユニットについて、ベアユニットと呼ばれる家具などがついていない状態のものは平米あたり27,534マレーシアリンギット(約69万円)、インテリアデザイン・完全家具付きが平米あたり30,139マレーシアリンギット(約75万円)で販売されているようです。
ペントハウスについては、ベアユニットで平米あたり平均32,392マレーシアリンギット(約81万円)、最も値段の高いものは完全家具・装飾付きで平米あたり34,445マレーシアリンギット(約86万円)で総額1,080万マレーシアリンギット(約2億6,883万円)となっています。
リッツカールトン・レジデンスには、16のペントハウスがあり、2020年3月5日時点では5ユニットが残っているようです。
※このレジデンスは、リッツカールトン・ホテル・カンパニーまたはその関連会社が所有、開発、販売するものではありません。ワングサ・テガップ社が、リッツカールトン・ホテルの関連会社からライセンスの付与を受けてリッツカールトン名を使用しているものです。
※価格は、記事執筆時に得られた情報に基づくもので、デベロッパー等により変更されることがあります。
以上