ファーストリテイリングの株式を5年保有した人はいくら儲かった?
(画像=chaylek/stock.adobe.com)
丸山優太郎
丸山優太郎
日本大学法学部新聞学科卒業のライター。おもに企業系サイトで執筆。金融・経済・不動産系記事を中心に、社会情勢や経済動向を分析したトレンド記事を発信している

ユニクロを展開するファーストリテイリングは、人気アパレルメーカーというだけでなく、株式市場でも主力銘柄として多くの投資家から人気を集めています。もしファーストリテイリングの株を5年保有していたら、どの程度のリターンを得られたのか検証してみましょう。

目次

  1. ファーストリテイリング株の特徴
  2. ファーストリテイリング株を5年保有した人のトータルリターン
  3. ファーストリテイリング株の単元株投資は300万円以上必要
  4. 10万円で投資できる不動産クラウドファンディングもおすすめ

ファーストリテイリング株の特徴

SBI証券 週足チャート
出典:SBI証券 週足チャート

ファーストリテイリングはユニクロやGUを展開する国内最大手、売上高で世界3位のアパレルメーカーです。国内事業よりも海外事業の売上比率が高いのが特徴で、グローバルカンパニーとして今後の成長が期待されています。同社株は日経平均株価の指数採用銘柄であり、高株価であるため日経平均への寄与度が最も高い銘柄として知られています。

ファーストリテイリング株を5年保有した人のトータルリターン

実際にファーストリテイリング株に投資して5年保有した人はどれくらいのリターンを得たのでしょうか。同社は2023年3月1日付けで1対3の株式分割を実施しており、100株保有する人は300株に持ち株が増えています。

2018年8月1日に100株購入して、2023年7月31日に300株売却したケースで、どれくらいのリターンがあったのか計算してみましょう。なお、ここでは取引手数料や配当金・売却益にかかる税金は考慮しないものとします。

いくらで買ったか

2018年8月1日の終値4万8,040円で購入した場合、投資金額は480万4,000円となります。1銘柄の単元株投資では極めて高額な投資金額といえます。一般の個人投資家が投資するには、よほどファーストリテイリングの成長性に確信がなければ難しいでしょう。では、投資した結果いくらのリターンがあったのでしょうか。

いくら配当金を受け取ったか

まず配当金ですが、ファーストリテイリング公式サイトのIR情報では配当金について、分割を考慮し遡及して計算した金額を記載しています。それによると、5年間の配当金の推移は下表のとおりです。

2018年8月期2019年8月期2020年8月期2021年8月期2022年8月期
146.7円160円160円160円206.7円

5年間の配当金合計は833.4円です。これに持ち株数300株をかけると、受け取った配当金の合計は25万20円となります。

いくら値上がりしたか

次に売却益ですが、ファーストリテイリング株の2023年7月31日の終値は3万5,560円です。購入時の4万8,040円よりは下がっていますが、株式分割で持ち株が300株に増えているため、売却金額は1,066万8,000円となります。投資金額の2.22倍で売れたことになり、十分すぎるキャピタルゲインといえます。

5年間のトータルリターン

5年間のトータルリターンをまとめると下表のようになります。

投資金額配当金・売却金額
4万8,040円×100株=480万4,000円・配当金 25万20円
・売却金額 1,066万8,000円
トータルリターン 1,091万8,020円-480万4,000円=611万4,020円
利回り 127.3%(年利換算25.5%)

年利換算で25.5%というリターンは優秀な投資信託と比べても遜色なく、成長株に長期投資することが大きなリターンを得られる王道であることを改めて示す結果といえます。

ただし、ファーストリテイリングの単元株はNISA(少額投資非課税制度)の枠内では買えないため、取引手数料(証券会社によって異なる)と売却時に譲渡所得税(20.315%)が引かれます。そのため、上記のトータルリターンよりは少なくなる点を考慮する必要があります。

ファーストリテイリング株の単元株投資は300万円以上必要

ファーストリテイリング株の2023年8月9日の終値は3万3,880円です。単元株を100株購入するには338万8,000円の資金が必要になります。少額投資を考えている人には手が出せない水準のため、単元未満株投資で数株購入するのが現実的かもしれません。単元未満株であればNISAの枠内で購入できるので、非課税で投資できます。

10万円で投資できる不動産クラウドファンディングもおすすめ

10万円程度の中規模な投資を検討したいという人には、不動産クラウドファンディングがおすすめです。

不動産クラウドファンディングは1口1万円、10万円などで投資できる不動産小口化商品の一つです。予定利回りがおおむね3~7%程度と高く、あらかじめ定められた一定の損失を事業者が負担する「優先劣後方式」や空室保証で家賃収入を確保できる「マスターリース契約」など、投資家保護のリスク対策がなされているため、安心して投資できます。

まずは不動産クラウドファンディングの比較サイトで詳細を確認してみてはいかがでしょうか。

※本記事は2023年8月9日現在の情報を基に構成していますが、ファーストリテイリング株への投資を推奨するものではありません。投資の判断はご自身でお願いします。

>>【無料小冊子】不動産投資ローンマニュアル - 仕組みから審査攻略法までを解説

>>【無料小冊子】40の金融機関と接する融資のプロがコロナ禍でも融資を引き出せる方法を解説

【あなたにオススメ】
高級車の販売員はどう「金持ち客」を見分けているのか
米国富裕層 第2のパスポートを検討
テスラより先鋭的?BYTON×5Gの凄さとは?
富裕層が長生きするには理由がある お金持ちが通う会員制高級人間ドックはいくらかかるのか?
超富裕層だけが使える若さをたもつ裏技