どんな条件を満たすと地下緩和になるのか?地下室のおすすめ活用方法もご紹介
(画像=IrianaShiyan/stock.adobe.com)

住宅の建築やリフォームを検討している人の中には「地下緩和とは何か?」「地下室のメリットやデメリットを知りたい」など地下室や地下緩和に興味を持っている人もいるのではないでしょうか。地下緩和を利用すれば容積率の緩和を受けることができ建築できる建物の延床面積の上限を変えることができます。

ただし地下室を作成するには、多額の費用がかかるなどのデメリットがあるため、注意が必要です。この記事では、地下緩和の詳細や地下室のメリット・デメリット、おすすめの活用方法などについて詳しく解説していきます。最後まで読んで地下室の作成を検討する際の参考にしていただけると幸いです。

地下緩和とは?

地下緩和とは、住宅に地下室を作ることで容積率の緩和を受けられる制度のことです。地下室は、住宅全体の延床面積の3分の1を上限として容積は計算されません。例えば敷地面積100平方メートルで容積率100%の家で50平方メートルの地下室を作ることで最大150平方メートルの延床面積の家を建てることができます。

どんな条件を満たすと地下緩和になるのか?地下室のおすすめ活用方法もご紹介
著者作成

ただし地下緩和を受けるためには、条件を満たす必要があるため、注意するようにしてください。

容積率とは?

容積率とは、敷地面積に対して建てることができる建物における延床面積の割合のことです。例えば100平方メートルの土地で容積率が100%の場合、延床面積100平方メートル(地下室がない部屋の合計)が建てられる家の広さの上限になります。

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用途地域によって容積率が違う

前述した容積率は、用途地域によって上限が異なります。用途地域とは、都市計画において用途に応じて13の地域に分けられたエリアのことです。では、用途地域ごとの容積率を紹介します。

地域容積率(%)
第1種低層住居専用地域50、60、80、150、200のうち都市計画による
第2種低層住居専用地域
田園住居地域
第1種中高層住居専用地域100、150、200、300のうち都市計画による
第2種中高層住居専用地域
第1種住居専用地域200、300、400のうち都市計画による
第2種住居専用地域
準住居地域
近隣商業地域
商業地域200、300、400、500、600、700、800、900、1,000のうち都市計画による
準工業地域200、300、400のうち都市計画による
工業地域
工業専用地域住宅建築不可

用途地域によってこのような容積率の上限が定められています。所有している土地の容積率が知りたい場合は、建築会社や所有している土地がある自治体などに問い合わせるようにしてください。

地下緩和を受けるための条件

地下緩和を受けるためには、以下の3つの条件を満たす必要があります。

  • 地下室であること
  • 地下室の天井が地盤面の上に出ている高さが1メートル以下であること
  • 住宅として使用されること

特に地下室の天井が地盤面から1メートル未満であることは、地下室を作成する際に気をつけるべきポイントです。仮に1メートル超えてしまうと地下緩和を受けることができないので、設計段階から確認しておくようにしてください。

地下室の条件

建築基準法で地下室は「地階」と呼ばれており床面から天井までの高さの3分の1以上が地盤面よりも下にある部屋のことです。つまり部屋のすべてが地下にない部屋でも地下室となります。例えば地下室の高さが3メートルで地下室の床から地盤面までの高さが1メートル以上あれば法律上は地下室に該当するのです。

地下室のメリット

容積率が緩和される以外の地下室のメリットは、以下の3つです。

  • 音が漏れず外の騒音も聞こえにくい
  • 耐震性がアップする
  • 気温や湿度が安定した部屋ができる

音が漏れず外の騒音も聞こえにくい

地下室のメリットの一つは、防音性が高いことです。地下にあるため外の騒音も聞こえにくく部屋の音も漏れにくい特徴があります。そのため楽器演奏のための部屋やシアタールームなど大きな音が出る部屋に最適です。

耐震性がアップする

地下室があることで建物の耐震性がアップするといわれています。なぜなら地下室が地面の下に深く埋まっているため、建物の基礎としての役割を果たすからです。つまり通常の建物よりも深い位置に基礎があることになります。また地下室は、土からの圧力に耐えるべく強固なコンクリート壁などを利用するため、地下室自体の耐震性も高いです。

気温や湿度が安定した部屋ができる

地下室は、外気温の影響を受けにくいため、1年通して温度が安定しています。そのため夏は涼しく冬は暖かいです。ただし温度は安定していますが周囲の土から来る湿気により湿度が高い傾向があるため、換気や湿度対策が必要になります。

地下室のデメリット

地下室には、以下の2つのデメリットがあります。

  • 費用がかかる
  • 地下室が作れる土地でないといけない

費用がかかる

地下室の最大のデメリットは、費用がかかることです。主にかかる費用は、調査費や土留の費用、土地の処分費用などがあり通常の建物を建てるよりも多額の費用がかかります。なお費用は、工事をする会社や地下室の広さや工事内容によって大きく変わるため、事前に見積もりをとるようにしてください。

地下室が作れる土地でないといけない

地下室を作るのに適していない土地の場合は、地下室を作ることができません。例えば「地面のすぐしたに水脈があるエリア」「新しく道路ができる計画がある土地」などが挙げられます。このように所有している土地が地下室に適していない場合は、地下室が作れません。そのため事前に適している土地かどうか建築会社などに確認するようにしてください。

地下室のおすすめの活用方法

地下室の活用方法としておすすめしたいのは、以下の4つです。

  • ホームシアター
  • 音楽部屋
  • 収納部屋
  • トレーニングルーム

ホームシアター

前述したように地下室は、防音性が高いため、音響設備にこだわったホームシアターはおすすめの活用方法として挙げられます。自宅にいながら映画館のような臨場感を味わえるため、人気の活用方法です。

音楽部屋

音楽室も地下室の防音性を活かした方法の一つです。例えば子どものピアノの練習部屋や自身のギターなどの練習部屋として最適でしょう。またある程度の広さがあればバンドの練習場所としても活用できます。

収納部屋

家族が増えるなどライフスタイルの変化や月日が経つことで荷物が増えることはよくあります。そういった場合、地下室を収納部屋として活用することで地上階をすっきりと使用することが可能です。このように家全体の収納力がアップするのは、魅力的な活用方法といえます。

トレーニングルーム

地下室をトレーニングルームとして活用するのもおすすめです。例えば「忙しくてジムに通えない」「ジム通いが続かない」といった人などは、自宅にトレーニングルームを作成することで気軽に運動ができます。

まとめ

地下室を作ることは、地下緩和など多くのメリットがあります。ただし地下室は、多額の費用がかかるなどの注意点もあるため、活用方法などをよく考えてから検討しましょう。地下緩和の利用を検討している人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

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