CFD取引
(画像=momius/stock.adobe.com)
田中タスク
田中タスク
エンジニアやWeb制作などIT系の職種を経験した後にFXと出会う。初心者として少額取引を実践しながらファンダメンタルやテクニカル分析を学び、自らの投資スタイルを確立。FXだけでなく日米のETFや現物株、商品などの投資に進出し、長期的な視野に立った資産運用のノウハウを伝える記事制作に取り組む。初心者向けの資産運用アドバイスにも注力、安心の老後を迎えるために必要なマネーリテラシー向上の必要性を発信中。

新型コロナウイルスの感染拡大によって世界ではさまざまな変化が起きましたが、その中でもとりわけ注目されたのが経済への影響です。投資をしていない人でも株の大暴落のニュースで経済の影響を心配した人も多いのではないでしょうか。投資をしている人にとっては株価の暴落以外にもさまざまな出来事に翻弄されたかもしれません。

例えば2020年4月20日に原油価格が史上初のマイナス価格をつけたことや、同年7月には金が最高値7,000円台をつけたことなどインパクトの強い出来事がいくつもありました。こうしたインパクトの強い出来事が起きると「何か投資に活かして資産を増やすことができないか?」と考える人が多くなるのは当然です。

事実、コロナショックが起きたときには証券会社の新規口座開設数が増加したことが明らかになり多くの人がコロナショックを何らかのチャンスであると捉えていることが分かります。しかしコロナショックで起きた相場の大変動を実際の投資行動に活かす方法は意外に少なく「何か良い手段はないか」と感じている人も多いかもしれません。

そんな状況の中、注目されているのがCFDです。株の大暴落からの回復や原油安といった「チャンス」を最も的確に投資行動に反映できる投資商品として注目が集まり証券会社の各社もCFD取引のサービスを続々と導入しています。しかしCFDとは一体どんな投資方法なのでしょうか。そこで本記事では具体的に「CFD投資を始めるにはどうすれば良いのか」などCFD初心者に有益な情報を解説します。

コロナショックで起きた「出来事」

新型コロナウイルス感染拡大の影響が世界の株価に表れ始めたのは2020年2月中旬~3月中旬ごろです。のちに「コロナショック」と呼ばれるようになりました。このコロナショックによって相場に起きた主な出来事を列挙してみましょう。

  • アメリカや日本など世界各国の株価が大暴落、そして回復
  • WTI原油先物が史上初のマイナス価格をつけた
  • 為替相場でフラッシュクラッシュが起きた
  • 金価格が史上最高値をつけた

これら以外にも細かいことを含めると実に多くの出来事があったことが理解できるのではないでしょうか。これらはいずれも相場で大きな値動きが起きたことになるため、その流れにうまく乗れた投資家は大きな利益を上げることができたでしょう。しかし上記に挙げたような投資商品はいずれも個人投資家にとっては取引しにくいものが多い傾向です。

そのため個人投資家にとってはコロナショックがチャンスになりにくい部分があったことも事実といえるでしょう。

コロナショックの「出来事」すべてに投資できたCFD

「個人投資家が手軽に取引できるものが少ない」と述べましたがCFDではこれらすべての出来事に対して投資ができます。これまで特定の機関投資家や大口投資家だけを対象にしてきたような投資商品であっても個人投資家が手軽にエントリーできるのがCFDの魅力です。

CFDの基礎知識

CFDとは、Contract For Differenceの略で和訳すると「差金決済取引」のことです。一般的に株や商品などを市場で取引するとそれぞれの現物資産がやり取りされます。しかしCFDでは現物のやり取りを一切介することなく市場の値動きによって生じた差金を決済することで成立するのです。CFDでは原油先物などの取引ができます。

しかし差金決済取引のためCFDで原油先物を買ったからといって原油の現物を受け取ることはありません。これは他の株や金などでCFD取引を行った場合についても同様です。決済時の差金を清算することで1回の取引は終了します。あまり広くは知られていませんが為替取引で有名なFXもCFDと同じ仕組みのため、CFDの一種といっても良いでしょう。CFDで取引できるのは、主に以下のような投資商品です。

  • 株価指数
  • 外国の個別株
  • 原油、金、食糧などの商品
  • VIX指数

コロナショックでは上記の商品の中で大きく動いたものがたくさんあったため、すでにCFD取引を始めていた人には多くのトレードチャンスがあったわけです。

CFDのメリットとデメリット

CFDのメリットとデメリットを整理してみましょう。これまでの解説も含めてそれぞれを列挙すると以下のようになります。

CFDのメリット

  • 世界中のあらゆる金融商品に投資ができる
  • レバレッジを使えるため投資効率が高い
  • 手数料が無料の証券会社もある
  • 売りからのエントリーでも買いと同条件で不利にならない
  • ほぼ24時間相場が動いているためチャンスを逃さない

CFDのデメリット

  • レバレッジを高くし過ぎるとハイリスクになる
  • 相場の動きによっては追証が発生するリスクがある

CFDは非常に便利で投資機会を増やしてくれる商品であると同時に「使い方を間違えるとリスクが高くなる」という点を押さえておけば問題ないでしょう。

CFD投資を始める方法

CFDを始めるには、CFD取引サービスを提供している証券会社の口座を開設することで利用可能です。有名なのは「GMOクリック証券」や「IG証券」などですがそれ以外の証券会社も続々と参入しているため、今後さらにその選択肢は増えていく可能性があるでしょう。投資で利益を上げるには、チャンスをより多くすることが基本です。

CFDはその意味でも非常に有益な投資商品のため、まずはデモトレードなどでその世界を体感してみてはいかがでしょうか。

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