【新着ファンド情報】ヤマワケエステート「表参道 商業ビルプロジェクトⅠ」想定利回り27.7%は怪しくない？

こんにちは、YANUSY編集部です。

高い想定利回りで業界でも注目を集める、不動産クラファンサービス「ヤマワケエステート」から新着ファンド情報。
2024年3月11日時点で募集中の２ファンドをご紹介♪

①「東京 表参道 商業ビルプロジェクトⅠ」（年利 27.7％）
②「山梨県甲府市 湯村ヒルズ 宅地ファンド」（年利 15％）

一般的な不動産クラウドファンディングとは異なる事業スキームとなっているケースが多いヤマワケエステートですが、本件はどちらも、ほとんど「土地を保有して、高値で売れるのを待つだけ」というファンドとなっています。

ただ、利回り27.7%などという極端に高い想定利回り見てしまうと、この仕組みがわからないと、「怪しいんでは？」と不安になってしまう投資家も多いのではないでしょうか。

ということでファンド情報を確認してみたのですが、どうして高値で売れるのか？という仕組みはどうやら、以下のようなものです。

　①東京 表参道 商業ビルプロジェクトⅠ　：別の事業者が建物を建てる
　②山梨県甲府市 湯村ヒルズ 宅地ファンド：別の事業者が宅地分譲を行う

どちらも不動産開発による利益を狙う仕組みではあるのですが、建物の建築リスクなどはファンドでは負わないという構造。
一方で、土地が最大限の価値を生み出すかは、土地を借りて開発事業を行う別の会社の手腕に影響されるため、ファンドでコントロールできるものではないというのが特長と言えそうです。
（いずれも、対象の土地から賃借料が入る予定となっており、不動産会社が借り受ける予定となっています。）

土地の所有権自体はファンドで取得しますので、開発が不調の場合でも、その土地が売却できればそれが出資者への償還原資になる仕組み。
①については明治神宮前駅徒歩3分の土地、②については甲府駅から車で約10分の土地ということで、土地の流動性（買い手がつくか）や資産価値が大きく異なりますので、出資検討時に考慮してください。

結論からいうと、ファンドではしっかり土地の所有権をもっており、開発に失敗した場合も、不動産が購入時（諸経費込み）より安く売却されなければ、投資家の損失も出ない上、開発リスク自体も負っていないため、他のファンドと比べてハイリスクとも言えない構造です。（②については、駅からの距離もあり、流動性リスクは考慮が必要ですが。）

リスクに対して想定リターンが高すぎる印象もありますが、ヤマワケエステートは現在、広告出稿なども積極的に行い会員集めを強化されているようですので、会員を集めるための目玉ファンド、という意味もあるのかもしれません。

ただし、高値で売却できるかは、ファンドの資金と別で開発や分譲を担う不動産会社の成果にもよる、という構造です。実際に高い配当が得られるどうかはファンド情報を見るだけでは判断は困難ですので、元本保証や利回りの保証がないことは理解の上で投資判断を行って下さい。

また、他の不動産クラウドファンディングの多くでは優先劣後構造を取り、ファンドでの損失発生時に事業者が優先的にリスクを負担する構造を取りますが、本ファンドでは事業者の劣後出資がないため、売却損益を投資家がダイレクト負担する構造となっていますので、この点を理解の上で投資判断をお願いします。

ファンド情報

「東京 表参道 商業ビルプロジェクトⅠ（想定利回り 27.7％）」

・本ファンドでは東京都渋谷区神宮前にある133.96㎡（約40坪）の土地を取得し、ファンド外で別の不動産会社が建物を建築することで、土地についても売却益を獲得することで、投資家への高い配当の実現をめざします。

・募集期間：2024/03/08 12:00～2024/03/14 23:59

ファンド情報

「山梨県甲府市 湯村ヒルズ 宅地ファンド（想定利回り 15％）」

・本ファンドでは山梨県甲府市湯村ヒルズ（計75区画の分譲宅地）にあるうちの65区画計28,351.66㎡（約8,576坪）の土地を取得し、伐採等を行い売却することで投資家への配当をめざします。

・甲府駅から車で約10分と駅までのアクセスは良いとは言えませんが、山梨県甲府市の湯村山に所在する本土地からは、富士山や南アルプスの山々、夜には甲府市内の夜景を眺めることができます。

・募集期間：2024/03/08 12:00～2024/03/14 23:59

ヤマワケエステートとは

高い想定利回りが特長のハイリスクハイリターンファンド

不動産クラウドファンディングでは一般的な劣後出資がほとんどないため、損失リスクを投資家が負担するケース一方で、ファンドの想定通り不動産の運営、売却ができた場合の想定利回りも非常に高いケースが多いのが特長です。

また、ファンド組成頻度が非常に高く、毎週のように複数件の新規ファンドが提供されていますので、抽選に外れても、次の投資チャンスがすぐに得られる点もサービスの魅力のひとつです。

高利回り案件に10万円から投資可能

ヤマワケエステートは比較的高利回りの規模の大きい不動産案件を取り扱っています。
そのようなプロジェクトに最小金額10万円から投資が可能となっていて、他にもいくつか投資を行っている方など、分散投資したい方にもおすすめです。

留意点

劣後出資がないため、損失発生時のリスクはダイレクトに優先出資者へ

不動産クラウドファンディングでは、優先劣後構造をとるファンドが多く、損失が生じた場合には、まず、劣後出資者（ファンド提供事業者）が損失を負担します。
そのため、一般投資家の元本棄損リスクが抑制されるのですが、本ファンドでは、劣後出資がない前提となっていますので、事業で生じた損失は、一般投資家の出資金で負担することになります。

なお、匿名組合契約では、出資金以上の損失が生じた場合には、事業者が負担することとなっていますので、最大でも、投資家が出資した出資元本以上の損失負担はありません。

現時点では劣後出資比率の情報が掲載されていませんが、ヤマワケエステートでは劣後出資比率が極めて低いのがこれまでのファンドでの特長のため、劣後出資による投資家保護が期待できないことは留意して下さい。

出資金の元本割れリスクがある

これは不動産クラウドファンディングに共通するデメリットですが、不動産特有のリスクとして天災による被害、周辺環境の変化に伴う不動産価値の著しい低下などによって、出資金が元本割れを起こすリスクが存在します。

また、事業者が万が一倒産した場合には、ファンドの出資金ついてもその影響を受けてしまいますので、運営事業者の財務状況や経営状況を確認する必要があります。
倒産リスクについては、特定の事業者に資金を集中させず、複数の事業者に分散投資することによりリスク抑制を図ることが可能です。

株式や預金とは異なり、好きなタイミングでは換金できない

これも不特法型クラファンとしては一般的な特徴ですが、特定の事情がない限り、途中で解約、換金ができない仕組みとなっています。
そのため、運用期間の長いファンドに出資する場合には、注意が必要です。

運営会社

ヤマワケエステート株式会社

編集部まとめ・コメント

高い想定利回りが特長の、「ヤマワケエステート」からの新着情報、いかがでしたか？

ヤマワケエステートは、過去には、想定利回りが「年利84.6％」という、驚異的な利回りをめざすファンドを提供するなど、高利回りのファンドを多数提供しています。
一方で、投資家を保護する仕組みとして一般的な劣後出資を行わないケースもあるなど、業界においても少し異色の、ハイリスクハイリターン寄りのサービスとなりますので、リスクを踏まえた投資判断と、分散投資をご検討下さい。

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※本サイトは不動産投資、クラウドファンディング等に関する情報共有を目的としており、投資勧誘や助言を行う物ではありません。
※元本保証のない投資商品への投資に際しては、元本割れリスク確認した上で投資をご検討下さい。