米市民に戻ったドナルド・トランプ氏に差し迫る壮絶な未来
(画像=hunterbliss/stock.adobe.com)

中国を重要視し、上海に拠点を作ったテスラ。テスラを歓迎し、イーロン・マスク氏の中国の永住権まで差し出す中国。かねてから両者の密月ぶりを各種メディアが報道してきましたが、コロナ禍でもその関係は変わらないどころかより強固になりつつあるようです。

世界長者番付で一時1位となったイーロン・マスク

フォーブスがまとめる世界長者番付にて、2021年1月にイーロン・マスク氏が一時世界一の資産家となったことで話題になりました。テスラの株が上昇したことで、一時的ではあるものの名だたる富豪を抑えて世界一になった同氏、その背景には中国・上海工場の成功があるようです。

中国で大成功を収めたテスラ

2019年、テスラは上海に新工場を建設し、好調に売り上げを伸ばしています。コロナ禍でも中国の自動車業界は堅調に推移しており、2020年11月の販売数は前年同月比7.8%増だったとのことです。うち、テスラの販売台数は2万1,000台でした。

テスラ上海は、2020年の1年間で中国国内での存在感を強めました。中国は2035年をめどにすべての車を環境対応車にする方針で、新エネルギー車の購入を検討する消費者も増えているようです。

中国を味方にしたイーロン・マスク

2019年8月、トランプ大統領が中国に厳しい対応を取るのに反して、イーロン・マスク氏は中国の重要性を訴えていました。上海新工場の工事完了を間近に控えていた同氏は、上海で行われた世界人工知能大会にて、「中国は大きな進歩を遂げ、環境面でも世界をリードしている」と語り、テスラ社が中国市場を重要視していることをアピール。

中国側もテスラの進出を歓迎しており、中国で販売する自動車に課せられる10%の税を免除するなど、優遇を受けています。

しかし長期的に見ると……

2020年は中国市場で大躍進を遂げたテスラ。しかし現在、中国製の激安電気自動車が猛追をはじめており、テスラ一強の中国EV市場に変化が巻き起こっています。

現在中国市場で人気を得ている上汽通用五菱汽車の「宏光ミニ EV」、中国国内で広く支持されている理由は価格にあります。エアコンなしで120キロの航続距離を誇る同車の価格は、日本円にしてなんと約45万円です。エアコンつきで航続距離が40キロ長い上位モデルでも約60万円と、日本メーカーのEV車と比べるとまさに破格といえるでしょう。

大きさは日本の軽自動車と同程度で、メーカーによると「コンセプトは人民の足、買い物や通勤などの短距離走行用」とのこと。2020年10月の月間販売数はテスラを大きく抜いて2万台を超えました。

事業拡大、SUV車の納車も開始

格安中国製EV車の猛追もなんのその、テスラ社は中国事業を拡大して年間生産50万台を目指しています。同社は中国にてEV用充電器の生産をスタートさせるうわさもあり、今後も中国で積極的に事業を展開する構えです。

2021年1月には新型の小型SUV「モデルY」の納車も開始され、さらに幅広い消費者がテスラに関心を寄せるようになるでしょう。中国とイーロン・マスクの良好な関係は、しばらく続きそうです。

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