(本記事は、たぱぞう氏の著書『40代で資産1億円! 寝ながら稼げるグータラ投資術~初心者でもできる、はじめての「米国株」投資』の中から一部を抜粋・編集しています)
ドルで収入を得る生活を始めよう
国内投資だけでなく海外投資を投資のメインに据える。これが現代における資産運用のポイントです。
資産はただ増やせばいいわけではありません。「資産の内訳」にも注意する必要があります。
端的にいえば「日本円ばかり持ってないで、海外資産も持っておこうよ」ということです。
先程は日本円のリスクにフォーカスして説明しましたが、ここでは外貨、とりわけドルを持つことの具体的なメリットを3点紹介します。
❶ 為替リスクの分散
❷ 強制貯蓄効果
❸ 米国市場の有望な金融商品や株式に再投資できる
順番に説明します。
❶ 為替リスクの分散
最初の「為替リスクの分散」については、すでにお話をしていることとも重複します。
どういうことかというと、日本円だけを持っていると、円の価値が下がることで損をする可能性が生じますが、外貨にしておけばそのリスクを抑えることができますよ、ということです。
外貨を持っていると、為替相場によっては損をする可能性もありますが、数十年にわたって長期保有する意識でいれば、適切なタイミングを見計らって円に戻すこともできます。
かつてあったような1ドル75円や1ドル130円といった極端な為替相場になると気になるかもしれませんが、最近はそういうこともほとんどなく、分散先としてドルを持っておくことは合理的です。
❷ 強制貯蓄効果
次に、「強制貯蓄効果」です。
これは、日本円を外貨にしておくことで、自然と無駄遣いを抑えられるという効果です。
いったん外貨にしたものを日本で使おうとすると、通常は日本円に戻す必要があります。
しかし、日本円に戻すには手数料が必要となりますし、為替相場の状況も判断しなくてはなりません。
こうした費用や手間があるため、無駄遣いを避けられるようになり、結果としてお金が貯まりやすくなるということです。
この強制貯蓄効果を発揮するためにも、資産運用に充てるお金は、生活費や教育費などを除いた余剰資金にとどめておきたいところです。
生活に必要なお金まで外貨にすると、手数料や時間などのロスが大きくなってしまいます。
為替相場の変動に一喜一憂しないためにも、ドルを持つときには長期運用に使うという姿勢が望ましいでしょう。
❸ 米国市場の有望な金融商品や株式に再投資できる
最後に挙げるメリットは、「ドル建ての金融商品を購入できる」ことです。
米国株に投資をすると、配当もドルで受け取ることになります。そうすると、このドルを使って、ドル建ての金融商品を買うことができます。
最近は、日本円でも米国株関連の金融商品を買えるようになってきていますが、やはりドル建てのものに比べると選択肢が狭まります。
また、前述のとおり円建てで米国株などを買おうとすると、売買の都度、為替手数料がかさみ、為替相場も意識しないといけません。
したがって、中級者以上の方には「ドルで収入を得て、ドルで投資をする」というスタイルをお勧めします。
具体的には、米国株やETFに投資をして配当収入を増やし、その配当を新たな米国株に投資するという流れをつくる。
こういうことができれば、より効率的に資産形成をすることができます。
2000年からなけなしの初任給で日本株を買い始めたのが投資歴の始まり。
リーマン・ショックなどを経つつも辛うじて退場を免れる。
為替が1ドル80円を切ったことから、米ドルに投資資金を切り替え、米国株投資を同時に開始。
途中、奥さんの病気に伴う介護、育児、家事、仕事に追われる。資産以前に私生活が四散寸前になる。
その時に支えてくれた職場の仲間に深く感謝する。
しかし、支えてくれた職場の若い人たちが仕事に熱心で、老後資産など考慮した資産運用をまったくしないことに危機感を感じる。
今考えるととんでもなくおせっかいだが、ともかくそうした現実を目の当たりにし、ささやかな恩返しの意味で人生を豊かにする手間のかからない基本的な資産運用術をブログで綴ることを決意。今に至る。
その時の思いを大切に、「誰もができる投資術の提案」をモットーとしている。
ブログを書きつつ投資顧問にてアドバイザーをしたり、セミナーをしたりして米国株投資広めている。
現在は独立し、資産管理会社経営。
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