リセールの意味とは?不動産投資においてリセールバリューを高める4つのポイント
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八木チエ
八木チエ
株式会社エワルエージェント 代表取締役|宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナーなどの資格を持ち、中立的な立場で不動産投資に関連する情報をお届けします。書籍、メディアなどに記事掲載の実績多数。

不動産投資には、毎月の家賃収入から得る「インカムゲイン」と不動産の売却益から得る「キャピタルゲイン」という2つの投資手法があります。インカムゲインを得るには、賃貸ニーズが高く安定した家賃収入を得られる物件を選ぶことが重要です。一方でキャピタルゲインを得るには、高収益を得られるリセールバリューが高い物件を選ぶことが大切です。

本記事では、不動産投資におけるリセールバリューの重要性やリセールバリューを高めるポイントについて詳しく紹介します。

目次

  1. そもそもリセールとは?リセールの意味
  2. 不動産投資においてリセールは重要
  3. リセールバリューを高める4つのポイント
    1. 首都圏エリアを選ぶ
    2. リセールバリューが高い駅を選ぶ
    3. 最寄り駅から徒歩3分以内
    4. 売却タイミングを見極める
  4. まとめ
  5. リセールに関するよくある質問
    1. Q.リセールとは?
    2. Q. リセールバリューを高めるためには?

そもそもリセールとは?リセールの意味

リセール(Resale)を直訳すると「転売」「再販売」といった意味になりますが、不動産用語では「中古物件の資産価値の高さ」を表しています。「リセール」は、東京カンテイと呼ばれる不動産専門データを取り扱う会社の独自指標です。リセールが高いほど物件の資産価値は高い傾向にあり、リセールが高い物件を購入すると売却するときに利益の期待が大きくなります。

不動産投資においてリセールは重要

不動産投資は、長期にわたって資産形成していく投資商品です。しかし物件の売却や買い替えなどの出口戦略も考えておく必要があります。つまり物件を購入する際に5年後、10年後に売却するときもリセールバリューが高い物件を選ばないといけません。一般的に不動産は、築年数が古くなるにつれて資産価値が下落していきます。

しかしなかには「立地がいい」「管理状態がいい」などの理由から、築年数が古くなってもリセールバリューが高く価格が上昇する物件もあるのです。そのためリセールバリューをきちんと意識して物件を選ぶことが重要となります。特に不動産投資の場合は、売却益を得られるかどうかで収益率が変わるため、押さえておきたい重要なポイントの一つです。

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リセールバリューを高める4つのポイント

不動産のリセールバリューは、どのように高めることができるのでしょうか。以下で4つのポイントを紹介します。

首都圏エリアを選ぶ

地価が高く人口も多く集まる首都圏エリアの不動産は、リセールバリューが高い傾向です。東京カンテイが公表した「2020年中古マンションのリセールバリュー(首都圏)」によると2020年における首都圏のマンションのリセールバリューは、前年より7.6ポイントアップの101.9%でした。新型コロナの影響による新築物件の供給戸数が大幅に減少した関係で、中古市場に住宅需要が大きく増えています。

その結果、築年数10年の物件の資産価値は、新築時よりも上回りました。リセールバリューの上位を占めているのは、JR山手線の内側と城南エリアです。1位に輝いた東急東横線「代官山駅」における築10年の流通価格は、新築時よりも坪単価約270万円も高くなり、リセールバリュー「164.3%」となっています。

リセールバリューが高い駅を選ぶ

人気なエリアでも最寄り駅でリセールバリューが異なるため、物件を購入する前にリセールバリューが高い駅を押さえておきましょう。また不動産投資の場合は、リセールバリューだけではなく利回りも高い駅を選ぶことが重要です。

東京カンテイが公表している「分譲マンションの収益ランキング2020(首都圏)」によると、築10年で合計収益が最も高かったのは、東京メトロ南北線の「溜池山王駅」で2年連続のトップとなりました。溜池山王駅は、10年前と比較して家賃も上昇したため、運用益と売却益の合計で坪415万5,000円にもなり利回り9.83%という高い数字になっています。

なお運用益だけで見た際に最も高かったのは東京メトロ日比谷線「神谷町駅」の坪256万7,000円で利回りのトップは東京メトロ千代田線「明治神宮前駅」の11.28%でした。現在は、ランキング外の駅でも今後上位に上がる可能性がある点も押さえておきましょう。例えば品川駅周辺は、2027年開業予定のリニア中央新幹線の始発駅になるため、駅周辺がにぎわうと予想されています。

最寄り駅から徒歩3分以内

一般的には、最寄り駅から10分以内の物件を選ぶと良いといわれていますが「最寄り駅から徒歩3分以内の物件は最もリセールバリューが高い」というデータが出ています。新築物件の場合は、駅チカの物件だけでなく最寄り駅から徒歩15分の物件でも高い価格で取引されている傾向です。しかし中古の場合は、最寄り駅から近く便利な場所にある物件のリセールバリューが高いことが分かります。

また、最寄り駅から徒歩3分以内の物件は賃貸物件として出されている物件数は、新築分譲物件数よりも多いというデータが出ています。

最寄り駅から近い物件の賃貸ニーズが高いことが分かります。

売却タイミングを見極める

不動産を高く売却するには、売却タイミングを見極めることも大切です。以下で不動産が高く売却できるといわれているタイミングを紹介します。

・築20年以内
不動産は、築年数が経つほど資産価値は下がる傾向です。しかし築年数によって下落する幅が異なります。例えば築5~10年と比較すると築20年以後は、ほぼ横ばいになる傾向です。また中古物件を購入してリノベーションすることで付加価値を高くする投資家もいますが、あまり築年数が古いとリノベーションなどの工事費が高くなります。

そのため築20年以内の物件は、費用を抑えることができ非常に人気が高い傾向です。これらを踏まえると築20年以内は高く売却できる一つのタイミングといえます。

・路線価が上昇したとき
不動産投資における路線価とは、土地につけられる公的な価格です。つまり路線価が上昇するときは、高い売却価格をつけることができるため、売却に適しているタイミングの一つといえます。国税庁のホームページから都道府県や市町村を選択して路線価を調べることができるため、ぜひチェックしてみましょう。

・「オーナーチェンジ物件」として売却できるとき
すでに入居者がいる状態で物件を売却することをオーナーチェンジ物件といいます。入居者がいるため、購入後すぐ家賃収入を得ることができる点がメリットです。そのため空室の状態よりもオーナーチェンジ物件のほうがいいタイミングで売却できるといえるでしょう。

・引っ越しシーズンなどの繁忙期
引っ越しの繁忙期は、2~3月といわれています。同時期は、入社や転勤、入学などのニーズが高く不動産が最も動く時期です。そのため繁忙期に合わせて売却することも良いタイミングといえます。なお8月は、外資系企業が転勤するシーズンです。2~3月の売却がうまくいかなかった場合は、その時期に合わせて売却するのもいいでしょう。

・大規模修繕が来る前
一般的にマンションの資産価値を保つために13~16年前後で大規模修繕を行っています。毎月修繕積立金を支払っていても実施する際に想定以上の劣化で今までの積立金で賄えないケースもあるため、注意が必要です。その場合は、一時金として請求されることがあります。そのため大規模修繕が来る前に物件を売却するのは、一つのタイミングです。

・余裕を持って売却計画を立てる
不動産の売却は、おおむね3ヵ月前後はかかる傾向です。なかには、立地がよくないなどの理由から6ヵ月~1年かかる物件もあります。売却期間が短いと購入者と交渉する余裕がなくなり、なかなか思う通りの金額で売れないケースも少なくありません。そのため売却したい時期に合わせてゆとりを持って売却計画を立てるようにしましょう。

例えば3月の繁忙期に合わせて売却したい場合は、前年度の11月ごろから査定に出したり売却価格を決めたりして12月ごろに売却できるようにするのがおすすめです。

まとめ

今回は、不動産投資におけるリセールバリューの意味やリセールバリューを高めるポイントについて解説してきました。不動産投資では、安定した家賃収入と売却時の収益を得ることができます。そのため購入する前に賃貸ニーズだけではなくリセールバリューが高い物件なのかどうかも見極めることが大切です。

不動産に関連するさまざまなデータが公表されています。本記事で紹介したポイントを参考に不動産を購入する前に効率よく情報収集を行いましょう。

リセールに関するよくある質問

Q.リセールとは?

直訳すると「転売」「再販売」という意味ですが、不動産用語では「中古物件の資産価値の高さ」のことです。

Q. リセールバリューを高めるためには?

人口が多い首都圏エリアや利回りが高い最寄り駅周辺の不動産を選んだり、路線化の上昇や大規模修繕が来る前に売却したりしてリセールバリューを高めることが大切です。