どのような経済不況の背景があっても、世界には必ず躍進し続ける企業が存在します。これらの企業に共通するのは、目まぐるしく変わる資本主義経済のビジネス・ゲームルールに敏感に反応し、常に進化発展をしてきたという点です。
仮に、成長し続けている企業を
- 売上1兆円以上
- 成長率(売上・利益率・株価)が高い
- 規制・保護産業と金融系以外
という条件で括った場合、「成熟しても依然、成長し続けている企業」には、経済のビジネス・ゲームルール以外に、共通した社内に浸透しているルールもあるようです。上記の条件に当てはまる企業で、誰でも知っている企業には、例えば
・アップル
・ユニクロ
・リクルート
・アリババ
などが挙げられますが、これらの企業に共通した社内のルールにはどのような方向性があるのかを探ってみました。
ルール1 社長を筆頭に「やってみる派」が多い
各企業の社長をイメージするとわかりやすいのですが、社長をはじめとして、社風自体が「やってみる派」だということです。前例がないことでも、とりあえずやってみる。やってみる中で「慣れていく」という方式を積極的に取っています。
サントリーの創業社長・鳥居氏の口癖は「やってみなはれ」だったいうのは有名な話ですが、企業として前例のないことでも、とりあえずチャレンジする土壌が社内にあるのは、成長し続ける企業には大事なルールのようです。
ルール2 消費者が欲しいものをつくる
こちらも各企業の提供するサービスをイメージするとわかりやすく、「こんなのあったらいいのにな」という消費者目線のものづくりをしています。さらに「こんなに良いものなのにお手頃価格」という点でも共通しています。
これらのものづくりの姿勢は、各企業とも社員レベルにまで浸透しており、企画会議で出す商品案にもこのルールが徹底されています。
良いものを作ろうとすると金額が張る、安いものを作るとそれなり、というのは当たり前ですが、それをわかった上で企業努力をしています。
この良いものは「サービス」などの付加価値でも実現が可能なので、より多く知恵を絞った企業が勝ち残っていることになります。
ルール3 巨大でも身軽
「従来の形にこだわらず、常に新しいものを提案する」というスピリットがあることも、成長し続ける企業の共通点です。
企業としては巨大ですが、スピリットが創業スタート時のように身軽という、静と動の矛盾した性質が内包され続けています。
このようなスピリットは当然、各企業の社員教育にも、ビジネスの現場でも徹底されています。大企業に就職しても、心はベンチャーだというわけです。
かつて世界的巨大企業のIBMを立て直したガースナー氏のベストセラー著書「巨象も踊る」の表題に倣えば、イマドキ〜これからの成熟企業は、大きなゾウとなっても華麗にダンスを踊り続け、たまにはダンボのように空まで軽々と飛べなければ、生き残りは難しいのでしょう。
成長し続ける企業に共通した社内ルールとは規則ではなく、企業が成長過程で醸造したオリジナル精神の「あり方」そのものを指すのかもしれません。
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