不動産投資,融資,審査
(画像=Alex Hubenov/Shutterstock.com)

プライベートバンクはスイスで生まれ、今や世界中にそのサービスが広まっています。そのサービス内容が欧米と日本では異なることをご存知でしょうか。ここでは、大切な資産を管理するプライベートバンクの、日本における実際をご紹介します。

プライベートバンクの基本

プライベートバンクは、王侯貴族の資産管理・運用を行うためにスイスで生まれた銀行の一種です。資産の管理・運用を行う中でトラブルがあれば、無限責任のパートナーが資産に対する責任を負います。顧客は、日本円で1億円以上の金融資産を有する富裕層が対象となるのが一般的です。

欧米のプライベートバンクの特徴

ヨーロッパのプライベートバンクは、長い間王侯貴族の資産を守り、増やし続けてきました。その歴史から顧客からの信頼度が高く、特にスイスには世界の個人資産の3分の1が集まっているといわれています。

アメリカのプライベートバンクは、ヨーロッパに比べて手数料が低く、情報の秘匿性も高いのが特徴です。人材も豊富で、安心して相談できる専門家が数多くいるのも特徴でしょう。

欧米各国のプライベートバンクは、これらの特徴のほかに「積極的な投資で資産を増やす」役割を担っているのもポイントです。脈々と受け継がれてきた資産を、後世に渡しつなげていくために、「資産のかかりつけ医」的役割を持ち、常に最適な管理・運用法を検討して実行するのがプライベートバンクなのです。

日本のプライベートバンクの特徴

欧米のプライベートバンクが投資に積極的な一方で、日本のプライベートバンクは資産の保全に力を入れている印象です。これは日本の高い税率と複雑な税制が要因と考えられます。

日本の富裕層は、自分の代でいくら資産を増やしても、相続の際の高額な税によって後世に資産を渡し続けていくのが難しい状況です。よって日本のプライベートバンクに求められるのは、日本の税制や法を理解している専門家によるサポートなのです。

日本国内に進出する外資系プライベートバンクの「ウェルスマネジメント」が浸透しない理由

海外のプライベートバンクでは、金融資産にとどまらず、不動産や事業継承等、あらゆる資産をトータルで管理・運用する「ウェルスマネジメント」が基本です。しかし日本では、ウェルスマネジメントという概念も浸透しておらず、また専門家もまだそれほど多くありません。

日本に進出してきた外資系プライベートバンクは、日本でもウェルスマネジメントを主軸に事業を展開しようとするも、うまくいかず撤退してしまった過去があります。これは前述の通り、日本の富裕層のニーズと外資系プライベートバンクのサービスがマッチせず、またウェルスマネジメントを理解する専門家が少なかったことが要因と考えられます。

日本と外資、決定的な違いは「攻めと守りの意識とその割合」

日本の富裕層が資産を「守る」ことに重きを置きがちなのに対し、外資のプライベートバンクは資産を「増やす」ことに積極的です。また、日本にはウェルスマネジメントという概念がまだ浸透しておらず、プライベートバンクの真髄である、資産の主治医的な立ち位置を確立できていない現実があります。

これから自分の資産をどう守り、増やしていくのか、真剣に考え始めたのならウェルスマネジメントの専門家が在籍するプライベートバンクに相談してみましょう。

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