新宿ゴールデン街,不動産事情
(画像=andriy-blokhin/stock.adobe.com)

戦後から再開発されることなく、そのままの姿を残し続けてきた「新宿ゴールデン街」。路地に木造建築がひしめき合う独特の様相や集う人々の生み出す活気に、今も新宿ゴールデン街を愛してやまない文化人は数多くいます。今回は、新宿ゴールデン街の不動産事情について簡単に解説します。

新宿ゴールデン街とは?

新宿ゴールデン街とは、東京都新宿区の一角にある飲食店街のことです。小さな飲み屋が280店舗ほど軒を並べており、その独特の雰囲気に国内のファンはもちろんこと、海外から外国人観光客が訪れることも多いスポットです。

新宿ゴールデン街の魅力には、さながら昔の映画のような情緒あふれる昭和の空気感があります。店舗の多くは木造建築で、細い路地を挟んで並んでいます。小説家や俳優、映画監督、ジャーナリストなど、数多くの文化人が新宿ゴールデン街の虜になり、足しげく通っていたことは有名です。

バブル期の地上げと戦った新宿ゴールデン街

闇市を起源とする飲み屋街の多くは、戦後の再開発や区画整備によって地図上から姿を消しました。そんな中で、新宿ゴールデン街は店主たちの団結力と街を愛する人々の熱意によって、令和の現代まで維持されてきたのです。

バブル期には地価の高騰とともに土地開発(地上げ)が増加しました。しかし店主たちが「新宿花園・ゴールデン街を守ろう会」を発足し、地上げ対策として自警団を結成。度重なる火災に見舞われても店の焼け跡に椅子を並べて露店を出すなど、粘り強く地上げに抗い続けました。

結果的に、バブルの崩壊とともに地上げの熱は冷め、新宿ゴールデン街は戦後そのままの姿を現代に引き継ぐこととなったのです。

その後、1990年代後半になると200軒以上あった店舗が140軒に減少し、危機と呼べる時期も訪れました。しかし店主組合が中心となってインフラ整備に力を入れ、再び新宿ゴールデン街に活気を取り戻します。

最近では、新宿ゴールデン街に憧れた若い経営者が店舗を経営するようになり、新旧混在する新たな街の雰囲気が生まれつつあります。

新宿ゴールデン街の土地を入手するのは困難を極める

新宿ゴールデン街の土地は非常に人気があり、入手するのは並大抵のことではありません。細かな区画に分かれているうえ、多くの権利者がおり、権利者不明の土地もたくさんあります。

登記情報も正確とはいいがたく、登記上の土地の所有者に認識がなかったり、登記簿上は亡くなった方の名義になっていたりと、複雑極まりない状況です。

今もなお、多くの人々を惹きつける新宿ゴールデン街。どうしても土地を入手したいと思うなら、足しげく通うことで糸口が見つかるかもしれません。

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