社会の高度化にともない、犯罪の手段・種類が増加している昨今、警察にも専門的な知識や技術が求められています。近年では、日々犯罪と戦う警察の中で、高い専門性を有する「元○○」な特別捜査官が活躍していることをご存じでしょうか。技術力で犯罪者を追い詰める、特別捜査官の仕事を追いました。
警察官になりたい!を畑ちがいからかなえられる特別捜査官
特別捜査官は、財務犯罪やサイバー犯罪、薬物犯罪など、高い専門性を求められる犯罪捜査に対応する警察官です。
一般的な警察官になるためには、採用後に警察学校へ6ヵ月~10ヵ月入校して、警察官としての基礎を学ぶ必要があります。また、採用試験を受けられるのは18歳から30歳までで、剣道や柔道などの武道を身につけなければなりません。
一方、特別捜査官では採用後に警察学校で学ぶ期間はおよそ1ヵ月で、採用試験を受けられる年齢も24歳~59歳と幅広い年齢層がチャレンジできるようになっています。
今の職業に就く前に「警察官になりたい」と考えていた方が、求められる専門性を身につけ転職することも可能です。
特別捜査官の仕事内容は
特別捜査官にはいくつかの職種があります。職種ごとの業務内容についてみていきましょう。
サイバー犯罪捜査官
コンピューター、インターネット関連の犯罪捜査にあたるサイバー捜査官は、各種ハイテク機器の情報の解析やハイテク犯罪の捜査、サイバー犯罪の防止に向けたセキュリティ対策などを行います。
情報処理に関する高度な知識・技能が必要とされるため、民間企業等での経験5年以上、かつITストラテジスト、システムアーキテクト、情報処理安全確保支援士などの資格を有している方が対象です。
科学捜査官(化学)
医薬品の製造工程や流通過程の解明、医療・美容・毒物における違法行為に関する操作、関係者への取り調べなどを行います。化学・薬学に関する広範な知識が求められる捜査官で、応募できるのは化学または薬学に関する研究員として5年以上の経験があるか、薬学に関する6年生の学部を卒業しさらに民間企業等にて5年以上の職歴があるプロフェッショナルに限られます。
科学捜査官(電気電子)
電子情報機器の解析や解析ツールの開発などを行う捜査官です。電子情報機器に関する知識や技術が必要で、プログラム作成能力も求められます。電気電子の科学捜査官になるためには、電気・電子工学に関する修士以上の学位と、民間企業等での5年以上の職歴が必要です。
財務捜査官
金融犯罪や企業犯罪の捜査に携わる財務捜査官は、企業の財務分析や地下銀行・国際組織犯罪における資金解明などをおこないます。財務捜査官になるためには、税理士または会計士補の資格と民間企業等での5年以上の職歴が必要です。
幼いころのあこがれを現実に!
年齢を重ねていても、幼いころに抱いていた「警察官になりたい」という夢はかなえられます。ただし、特別捜査官への応募には一定の資格や経験が必要です。求められている経験を重ねたうえで特別捜査官として社会に貢献したい気持ちを持っているのなら、応募してみてはいかがでしょうか。
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