(本記事は、加藤 鷹幸氏の著書『人生100年時代を余裕で生き抜くレバレッジ資産形成法』の中から一部を抜粋・編集しています)
資産形成におすすめの不動産
まずは資産形成におすすめの不動産の条件についてです。資産形成の投資先として選ぶなら、次の5つの条件を最低でも3つ以上は満たす物件を選びたいところです。
(1)新築または築浅中古の部屋
まずは、新築または築浅の中古マンションであることです。賃貸でも投資でも、マンションには「新築プレミアム」が付加されます。新築マンションを購入してその直後に売りに出そうとしても、当初の値段の8割でしか売れない…というのも、新築プレミアムの例です。
新築のマンションには人件費や広告費などさまざまなコストがかかっているため、どうしても割高な値段になりがちなのです。それでもあえて、資産形成では新築または築浅な部屋を選ぶべきであると考えています。
なぜなら、新しい物件であればあるほど長期にわたる家賃収入が期待できるからです。築30年や40年のマンションであればかなり割安な価格で購入することができるのですが、そのマンションをこれから30年、40年保有し続けるというのは、少し不安な面があります。
築50年を超えたくらいから、修繕が必要な箇所がどんどん見つかって結局は修繕費用だけで大赤字になる…なんてことも考えられます。鉄筋コンクリート造のマンションであれば100年以上は持つと思いますが、老後資金対策としての目的を第一に考えるなら、やはり新築または築浅中古のマンションを選ぶべきです。
(2)交通の便がよいエリアの部屋
同じ家賃額であれば、少しでも職場に近いマンションに住みたいと考えるのが普通です。最寄りの駅まで歩いて15分もかかるような場所であれば、なかなか借り手は見つかりづらくなるでしょう。
大学や企業のオフィスが多いエリアで、駅が近くて通勤・通学がしやすい部屋なら、いくらでも借り手を見つけてくることができます。もちろん、車通勤の人をターゲットにして、交通は不便だが割安なマンションに投資するというのも手ですが、空室リスクが高まってしまうため避けた方がよいでしょう。
都内ではあまり気にする必要はありませんが、大阪や名古屋、福岡といった大都市で不動産を選ぶ場合には、付近に大学や企業のオフィスが存在するかどうかもチェックするとよいでしょう。
学校や会社があれば、それだけ人が集まりやすくマンションのニーズも高くなりますので、不動産投資も成功しやすくなります。ただし、地方や郊外のエリアは手を出さない方が無難です。
というのも、地方や郊外の大学や企業のオフィスというのは、さらに便利な土地へ引越してしまうケースがあるからです。その土地から大学や企業のオフィスがなくなってしまえば、そこで働いていた人も離れ、マンションに住む人がいなくなってしまいます。
(3)若者に人気のエリアの部屋
商業施設や娯楽施設が多く、大学も存在するなど若者に人気のエリアなら、借り手が見つかりやすくなるメリットがあります。高齢者が多く集まるエリアよりも、若者が多い街の方が活力があり、伸びしろも期待できるからです。
若者にとって安心して住める便利な部屋なら、中年や高齢の入居者も住みやすい部屋であるといえます。特に若い女性が好むような部屋であれば、どんな入居者にも選ばれる物件となるでしょう。
具体的には、オートロックのエントランスや防犯カメラが整備されていて、バス・トイレが別、ウォシュレット付きのトイレ、自炊ができるキッチンなど、水回りの設備が充実していることがポイントです。
(4)新しいビルやマンションが多いエリアの部屋
常に街のどこかで再開発が行われており、新しいビルやマンションが数多く立ち並んでいるエリアも、資産形成の投資先として適しています。再開発が行われれば自然と人が集まり、マンション需要も高まると予想されるからです。
企業のビルが多ければそれだけサラリーマンの入居者需要が高くなりますし、所狭しとマンションが並んでいれば、新築のマンションが増えることはなくライバルも少なくなります。
東京都心のように、これ以上土地がなくマンションが作れないような場所になると、どんどん土地や建物の値段が上昇していきます。そうした場所でマンションを購入することができれば、安定して家賃収入を得ることも難しくなくなるでしょう。
(5)平均時給が高いエリアの部屋
当然のことですが、そのエリアに住んでいる人々の収入が多ければ多いほど、マンションの質が上がって家賃は高めに設定できるようになります。その分だけ不動産の入手コストがかさんでしまうものの、家賃収入が多ければそれだけ資産形成が円滑に進むということなので、ぜひとも高所得者が多いエリアを狙いたいところです。
そのエリアの収入の多さを知るために参考になるのは、平均時給のデータです。アルバイトの平均時給が高ければ、それだけサラリーマンや自営業の収入も多いと考えられますので、全国の平均時給を調べてみるとよいでしょう。
純粋に、家賃相場が高いエリアを探すというのも手です。高い家賃でも借りる人がいるということは、収入が多い人が集まる街ということでもあり、投資先としても優れていると予想できるからです。
保有資格:FP2級、宅建士 公式HP:https://kato-takayuki.com/
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