拡大,REIT市場

誕生から約20年、拡大し続けるREIT市場

REIT(Real Estate Investment Trust)はアメリカで生まれ、日本ではJAPANの「J」をつけ「J-REIT」と呼ばれています。REITは不動産投資信託で、投資家から集めた資金で不動産に投資し、得た賃料収入等を投資家に分配する金融商品です。2001年、日本ビルファンド投資法人とジャパンリアルエステイト投資法人が上場し、J-REITが誕生、以来市場規模を拡大し続けてきました。

この「不動産投資法人」は、不動産への投資・運用だけを目的として設立された会社です。基本的にそれ以外の業務を行うことができず、役員のみで従業員はいません。投資法人は株式会社でいう株式にあたる投資証券を発行し、投資家はこの投資証券を購入します。こうして集めた資金をもとに不動産に投資するわけですが、投資法人自らが資産を運用することは法律で禁じられているため、実際の運用は「資産運用会社」が行います。

投資法人には「スポンサー」と呼ばれる企業がついています。スポンサーは資産運用会社の大株主のことで、不動産投資法人の立上げや証券取引所への上場等において主導的役割を果たす企業です。上場後も投資法人の運営をサポートし、不動産の取得や運用に関して主導的な役割を果たします。スポンサーの会社規模や不動産開発能力、運営能力が高いほど優良な資産が投資法人に集まります。次の投資法人の例を見てみましょう。よく耳にする大企業がスポンサーとなっているのが分かりますね。

投資法人名スポンサー
森ヒルズリート投資法人(3234)森ビル株式会社
アクティビア・プロパティーズ投資法人(3279)東急不動産株式会社
星野リゾート・リート投資法人(3287)株式会社星野リゾート
イオンリート投資法人(3292)イオン株式会社

J-REITは【単一型】と【総合型】に分けられます。単一型には主に
・事務所主体型(例:森ヒルズリート投資法人)
・商業施設主体型(例:イオンリート投資法人)
・住居主体型(例:アドバンス・レジデンス投資法人、メインスポンサー伊藤忠商事株式会社)
・物流施設主体型(例:日本ロジスティクスファンド投資法人、メインスポンサー三井物産株式会社)
・ホテル主体型(例:星野リゾート・リート投資法人)
があり、総合型は様々な種類の不動産が組み合わされている不動産投資信託です。

J-REITは不動産と株式、両方の性質を併せ持っている

J-REITのメリット、デメリットを説明します。

メリット①:高配当
東証1部に上場している日本株の平均配当利回りが1.7%であるのに対し、J-REITの平均分配金利回りは4%といわれています。なぜこれだけ高い利回りが確保できるのか。上場企業は稼いだ利益のうち約30%は法人税として支払い、一部は内部留保、残りを分配金として投資家へ還元します。一方投資法人は、利益の9割以上を投資家に分配すれば法人税がかからず、内部留保もないため、家賃収入がほぼそのまま分配金として還元されるのです。

メリット②:流動性、換金性の良さ
J-REITは上場されているため、全国の証券会社窓口やオンラインでいつでも売買することができます。現物不動産の流動性の低さに比べてREITは短期間で売買でき、キャピタルゲインを狙うことも可能です。

デメリット①:分配金や元本の保証はない
テナントの入退去や賃料単価の変更に伴う不動産賃貸収益の増減により、J-REITの分配金は変動します。四季報等に記載されている配当はあくまでも予想であり、経済状況によって空室率が上がり賃貸収入が下がることがあれば配当は下がります。配当が下がれば当然株価も下がります。

デメリット②:不動産の物理的毀損リスク
地震や台風等の自然災害、暴動、テロ等は建物の崩落といった不動産の物理的毀損の要因となります。ただ、各社はこのようなリスクを軽減・抑制するため、耐震性や強度等で一定の基準を満たした不動産を選定、投資するよう措置を取っています。

J-REITを選ぶ際は次のポイントをチェックしましょう。

① スポンサーはどこか
冒頭でも説明した通り、スポンサーは不動産の取得や運営に関して主導的な役割を果たします。優良な資産が投資法人に集まるためにはスポンサーの影響は大きいといえます。

② 不動産の種類と立地
不動産投資において基本となるポイントですね。

③ 配当利回り
それぞれの投資計画によって選びましょう。

④ 設立時期とチャートの動き
設立からの期間が長いほど不動産の種類と立地が安定し、家賃の増減を予測しやすくなります。また株式と同様に、チャートが乱高下するJ-REITには注意しましょう。

⑤ 時価総額
資産が多い方が不動産リスクは軽減されるため、時価総額が大きいというのも見るべきポイントです。

J-REITを選定する場合、一つの銘柄に集中するのではなく、分散投資がおすすめです。不動産の種類や立地、スポンサーによってリスクの大小があります。投資対象の不動産は都心だけでなく、地方の不動産が組み込まれている場合もありますし、家賃=配当になるため、今後の賃料がどうなっていくか見極める必要があります。高配当というだけに着目せず、様々なJ-REITの型を分析の上、3~4つを運営していくのが良いでしょう。

あくまでも投資は自己判断で!J-REITの仕組みや種類を理解し、上手に運用しましょう。

下記動画にて詳しい内容をご覧いただけます。

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