「短期間で投資金額の2倍になった」など、派手な投資成果を紹介するネット記事やSNS投稿を見て投資に興味を持った人もいるかもしれません。しかし、それはごく一部の目立った値上がり例を紹介しているだけの可能性もあります。
投資の世界には、極めてリスクが大きい金融商品もあるため、注意が必要です。本記事では、初心者が絶対に手を出してはいけない投資先を3つ紹介します。
目次
基本的に一攫千金を狙う投資はNG
投資を考える場合に心得ておきたいのは「一攫千金を狙った投資はやってはいけない」ということです。宝くじであれば億単位の当選金を得られたり、競馬なら数百万円の払戻金になったりする可能性があります。しかし、宝くじや競馬を投資と呼ぶ人はほとんどいないでしょう。
投資とは、例えばある企業やプロジェクトに資金を投じて、企業の成長やプロジェクトの成功の結果、収益を得られるもので、これが本来のあり方です。そのため、外れたらゼロになるようなものは投資とは呼べません。
ただし、金融取引の形をとっているもののなかには一攫千金に近いハイリスクな投資があります。知識と経験が豊富なベテラン投資家ならともかく、初心者は以下の3つの取引には手を出さないほうが無難です。
1.初心者がやってはいけない株式信用取引
株式投資は、最もポピュラーな投資となるため、初心者が選択肢の一つとしてもよいでしょう。しかし信用取引だけは、絶対に手を出してはいけません。信用取引とは、保有株式や現金を担保に入れることで自己資金の約3.3倍まで株式を売買できる制度です。つまり証券会社からお金を借りて投資するのと同じことになります。
もし、信用取引で投資した株式銘柄が値下がりして担保以上の評価損が出た場合は「追い証」と呼ばれる追加の証拠金が必要です。
例えば保証金維持率20%の証券会社で信用取引を行った場合、50万円の証拠金で150万円の信用取引を行うと、20%の30万円を下回った時点で追い証が発生します。大暴落時には、次々に追い証の入金に追われる事態になることも考えられるため、要注意です。
2.大暴落がしばしば起こる暗号資産
投資先のなかでも特にリスクが高いのが暗号資産(仮想通貨)です。暗号資産は、2022年にも大暴落が起こりました。主力銘柄のビットコインは、2022年当初は1BTCで600万円前後でしたが、同年12月には200万円台前半まで下落しています。もし、2022年のはじめに1BTC投資して12月に売却した場合は、1年もしない間に約400万円もの損失が出た可能性もあるのです。
もちろん値上がりする可能性もありますが、値幅の動きが荒い投資先は初心者向きとはいえません。派手な値動きに魅力を感じてつられないように注意しましょう。また暗号資産は、消失してしまう事件もたびたび起きています。これは、他の投資では考えられない独自のリスクです。実態のない暗号資産に投資するリスクの高さを物語っているといえます。
3.短時間で結果が出るハイリスクなバイナリーオプション
暗号資産と同じくらいリスクが高いバイナリーオプションも初心者向きではありません。金融庁の解説によるとバイナリーオプションとは、以下のような取引を指します。
バイナリーオプションは、為替相場や株価指数などを対象に、あらかじめ決められた時点、期間の騰落を予測し、ある値よりも高いか低いか、一定の範囲に収まっているかなど、二者択一で選ぶ取引です。
出典:金融庁
一定時間後に結果が出て予測がはずれると購入時に支払ったオプション料の分が損失となります。つまり、ハイアンドローのギャンブル的な要素が強い投資方法なのです。金融庁は「短期間に繰り返し取引した結果、多額の損失を被るおそれがある」と警告を発しています。
出典:金融庁「バイナリーオプション取引にあたってご注意ください!」
低リスクでミドルリターンがある不動産クラウドファンディングに投資してみよう
堅実な投資で安定したリターンを得たい場合は、不動産クラウドファンディングがおすすめです。不動産クラウドファンディングが安定した運用成績を残していることは、募集したファンドの多くが「完売」している状況からもうかがえます。これは「投資家からの信用が高い」という見方もできるでしょう。予定利回りも4~7%程度とミドルリターンが期待できる水準です。
不動産クラウドファンディングが低リスクなのには、以下のような理由があります。
・投資対象が不動産なので運用成績が安定している
・1口1万円から投資できる案件もあるため、万一損失が出ても軽微な影響で済む
・「優先劣後方式」を採用している案件であれば一定範囲の損失を事業者が負担するため、リスクを抑えることができる
これから投資を考える人は、低リスクかつミドルリターンを期待できる不動産クラウドファンディングから始めてみてはいかがでしょうか。
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