クラウドファンディングのやり方と種類別メリット・デメリット
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丸山優太郎
丸山優太郎
日本大学法学部新聞学科卒業のライター。おもに企業系サイトで執筆。金融・経済・不動産系記事を中心に、社会情勢や経済動向を分析したトレンド記事を発信している

インターネットを使ってできる新しい資金調達方法としてクラウドファンディングの普及が進んでいます。クラウドファンディングは、大きく分けると「購入型」「寄附型」「融資型」がありそれぞれに募集方法が異なるのが特徴です。本記事では、クラウドファンディングのやり方と3つのメリット・デメリットについて紹介します。

目次

  1. クラウドファンディングとは何か
  2. 購入型クラウドファンディングのメリット・デメリット
  3. 寄附型クラウドファンディングのメリット・デメリット
  4. 融資型クラウドファンディングのメリット・デメリット
  5. クラウドファンディングのやり方
  6. クラウドファンディングサービスの事例
    1. Makuake
    2. CAMPFIRE
    3. READYFOR
  7. クラウドファンディングについてよくある質問
    1. Q.クラウドファンディングとは何か
    2. Q.クラウドファンディングの募集方法は

クラウドファンディングとは何か

クラウドファンディングとは、インターネット上で不特定多数の群衆(Crowd)から資金調達(Funding)する仕組みのことです。これまで資金調達するには「金融機関から融資を受ける」「国や地方自治体の融資制度を活用する」などが一般的でした。しかし不確実性の高い新規事業の場合は、金融機関などの審査に通りにくく結局自己資金を投じて事業を行うしかないケースも多かったのです。

クラウドファンディングの仕組みを有効活用することでプロジェクトに賛同する個人から出資を受けることが期待できます。冒頭で記載したようにクラウドファンディングの募集方法は、大きく分けると「購入型」「寄附型」「融資型(金融型ともいう)」の3つです。クラウドファンディングをやりたいと思った場合、自分のプロジェクトにふさわしい方法を選びます。

種類別にクラウドファンディングのメリット・デメリットを確認しておきましょう。

購入型クラウドファンディングのメリット・デメリット

購入型クラウドファンディングは、商品開発や店の開業などに必要な資金を集めるためのプロジェクトを公開し出資した人へ金銭以外の物品や権利をリターンとして付与する募集方法です。購入型クラウドファンディングには、目標とする金額に達した場合のみ開始される「All or Nothing型」と目標金額の達成に関わらず開始される「All in型」の2つがあります。

・購入型クラウドファンディングのメリット
個人やグループでも参加でき小規模な案件でも起案が可能なことです。またインターネット上でプロジェクトを公開することで商品などの宣伝になるメリットもあります。本来なら広告は別に行いますが資金調達と宣伝を兼ねて行えることで広く商品や企画を認知してもらうことが可能です。

・購入型クラウドファンディングのデメリット
宣伝になることの裏返しですがプロジェクトを発表した段階でアイデアを盗用されるリスクがある点はデメリットです。また募集資金が満額に達しなかった場合、プロジェクトが中途半端に終わる可能性があります。「All or nothing型」を選択した場合は、目標未達のとき出資者に返金しなければならず手間がかかる点はデメリットです。

寄附型クラウドファンディングのメリット・デメリット

寄附型クラウドファンディングは、クラウドファンディングサービスを通して寄附金を募る募集方法です。

・寄附型クラウドファンディングのメリット
出資者に対して物品やサービスのリターンを付与する必要がないことはメリットです。活動報告やお礼状を送る程度なので集まった資金のほとんどをプロジェクトに使うことができます。

・寄附型クラウドファンディングのデメリット
起案者になれる対象が限定されることです。例えばクラウドファンディングサービス「CAMPFIRE」では、自治体や学校法人、認定NPO法人、公益社団・財団法人など特定の法人格に利用が限られています。

融資型クラウドファンディングのメリット・デメリット

融資型クラウドファンディングは、お金を借りたい企業と貸したい投資家をマッチングさせる募集方法でソーシャルレンディングと呼ばれることもあります。出資者には、あらかじめ決められた利息が支払われます。融資型は、他の2つに比べて金銭でのリターンを求める投資の性格が強い募集方法といえるでしょう。

・融資型クラウドファンディングのメリット
融資型クラウドファンディングのメリットは、他の募集方法と違い金利収入という資産運用の側面があるので、投資する人を集めやすいことです。ファンドにおける元本の価格変動がないことから比較的安全性が高いといわれています。ただし、融資先からの返済遅延や倒産等によるデフォルトの可能性があるため、完全な元本保証ではありません。

・融資型クラウドファンディングのデメリット
融資型クラウドファンディングは借入金利の幅が大きいのがデメリットです。「キャンプファイヤー・オーナーズ」という事業者の例では3.0~8.0%が中心ですが、事業内容によってさらに高い金利になる場合があります。融資期間中は毎月資金使途と借入目的にズレがないかの確認もあり、クラウドファンディングだからといって銀行よりチェックが甘いというわけではありません。

また、クラウドファンディングサービスで募集しているテーマがやや偏っているというデメリットがあります。不動産、エネルギー関連が目立ち、「オーナーズブック」のように不動産に特化した事業者も存在します。自分の事業内容がそのサイトが扱っているテーマに合っているか確認する必要があります。

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クラウドファンディングのやり方

自分がプロジェクトの起案者として利用するためにクラウドファンディングのやり方を確認しておきましょう。プロジェクトの立ち上げから終了まで以下のような手順で行います。

・1.プロジェクトの内容を設定する
まず何をやりたいのか、プロジェクトの内容を設定します。出資者を集めるには、目的や計画内容が明確でなければならないため、多くの人から共感を得られるようなコンセプトづくりが重要です。

・2.クラウドファンディングサイトを選ぶ
プロジェクトを公開するクラウドファンディングサイトを選びます。人気のサイトには、多くの案件が公開されているため、公式サイトを確認して自分が起案したいプロジェクトと同じ傾向の案件が多く掲載されているサイトを選ぶことも一つの方法です。

・3.クラウドファンディングサイトにプロジェクトを登録する
クラウドファンディングサイトにプロジェクトのタイトルや目標金額、プロジェクトの内容、サムネイルに表示する画像、お礼の内容、連絡先などを登録します。

・4.プロジェクトに対する審査を受ける
プロジェクトは、審査があるため必ず掲載されるとは限りません。プロジェクトを実行に移せるかは、事業者が決定します。例えば反社会的な事業であれば通らない可能性が高いでしょう。また内容によっては、事業者が改善点をアドバイスして掲載に至る場合もあります。

・5.プロジェクトが開始される
審査に通ればプロジェクトが開始され資金集めのスタートです。1人でも多くの出資者を集めるためには、サイト任せではなく自分のSNSなどでもPRする必要があります。

・6.閲覧者・出資者への報告
プロジェクトの途中経過を報告すると効果的です。「あと〇〇円で目標達成!」などとPRすることで出資を迷っている人の決断を促すことにつながるかもしれません。出資者も途中経過を知ることでプロジェクトを達成できるかどうかの目安になります。

・7.プロジェクト終了、支援者へのお礼発送
プロジェクトが達成されると事業者から手数料を差し引いた出資金が起案者に振り込まれます。購入型の場合は、約束した物品などを出資者に発送、寄附型ならお礼状を送りましょう。プロジェクトにブログや公式サイトがある場合は、プロジェクトが実行されたときの様子などを報告すると次のプロジェクトを立ち上げたときも継続して出資してもらえる可能性があります。

クラウドファンディングサービスの事例

クラウドファンディングサービスの事例として個人でも参加しやすい代表的なサービスを3つ紹介します。

Makuake

サイバーエージェント傘下の株式会社マクアケが運営するクラウドファンディングサービスです。ファッションや飲食店、映画製作、日本酒販売など多種多彩なジャンルの案件を扱っています。サイトには、応援の気持ちを込めて購入するという意味で「応援購入」と表示しているのが特徴です。応援購入金額の歴代最高額(2021年11月20日現在、以下同)は「チェーンレス電動アシスト自転車」。

目標金額110万円に対して6億2,365万600円(2021年6月)の出資金が集まりました。目標金額が小さなプロジェクトでもアイデア次第で億単位の出資金が集まる可能性があるのが購入型クラウドファンディングの魅力です。

CAMPFIRE

テレビCMでもおなじみの国内最大級のクラウドファンディングサービス。アート・写真や音楽、アニメ・漫画、舞台・パフォーマンスなど芸術系の案件が多く掲載されているのが特徴です。支援総額が最も多かったプロジェクトは「世界最小のモバイルカラープリンター」で、目標金額100万円に対し、3億3,472万942円(2020年3月)の資金が集まりました。

株式会社CAMPFIREは、融資型に特化した「CAMPFIRE Owners」など複数のクラウドファンディングサイトを運営しています。

READYFOR

社会貢献性の高いプロジェクトが多いことで有名なクラウドファンディングサービス。寄附金と支援金の両方を取り扱っています。主な案件カテゴリーは、新型コロナウィルスや子ども・教育、医療・福祉など他の事業者とは一線を画す内容です。成立プロジェクトで支援総額が最も多かったのは「新型コロナウィルス感染症:拡大防止活動基金」の7億2,646万5,000円(2020年7月)でした。

サポート体制が充実しているため、安心してプロジェクトに取り組むことが期待できるでしょう。クラウドファンディングは、プロジェクトの内容が支持されれば誰でも資金を集めることができる新しい資金調達方法として今後も普及することが予想されます。購入型クラウドファンディングなら個人でも起案者になれるため、銀行融資が難しい場合は利用を検討してみるのもよいでしょう。

※本記事はクラウドファンディングのやり方の概要を紹介するものであり、特定のサービスを推奨するものではありません。

クラウドファンディングについてよくある質問

Q.クラウドファンディングとは何か

A.インターネット上で不特定多数の群衆(Crowd)から資金調達(Funding)する仕組みのこと

Q.クラウドファンディングの募集方法は

A.「購入型」「寄附型」「融資型(金融型ともいう)」の3つ

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