資産格差
(画像=mnimage/Shutterstock.com)

働き方改革によって多くの人が「自分の働き方」を意識するようになり、従来のような企業のために滅私奉公をする時代から、自分の資産を自分で創造しながら会社員を続けることも可能な時代になりました。

ラットレースから抜け出て人生を選択する自由が手に入った反面、格差社会という激しい資本主義の荒波にさらされることにもなります。サラリーマンの資産格差が広がる中、「お金のある人」「お金のある人になる方法」をまとめました。

今の日本の「お金のある人」

日本で富裕層と呼ばれる、いわゆる「お金持ち」は、海外のセレブリティたちのように莫大な富を自らのチャレンジで掴んだタイプよりも、「気がついたら資産が一億円になっていた」というような、庶民的なお金持ちである傾向があります。

このようなタイプの人たちのモデルとしては、

・一流大学を卒業後
・公務員・一部上場企業に勤務
・配偶者も同等の学歴と職歴がある
・都内または地方都市中心部に、親から相続したマンションや一戸建てがある

というようなバックグラウンドがあります。バブル期、週刊誌で都内や地方都市のお金持ちの親を持つお嬢さん方を紹介する連載がありましたが、まさに上記のような背景を持っていたご子息・ご息女たちが今、富裕層として存在しているのです。

このタイプの人たちが定年まで勤め上げると、退職金で数千万を夫婦2人分、それまでの貯金などを合わせ、巣立った子供達の後に残された広い土地家屋を売却したら、定年前後の年齢に金融純資産はざっと1億円になります。

日本にいる多くのサラリーマンのお金持ちは、本人が勝ち取ったというよりも、様々な背景に押されて「お金持ちになっちゃった」という人が多いのです。

資産力という意味で言えば間違いなく「富裕層」で「お金のある人」ですが、このタイプの生活態度はサラリーマン家庭らしく慎ましいもので、一般的なサラリーマン家庭と大差のない暮らしをしている傾向があります。

つまり、日本の多くの富裕層は資産は多くても、感覚としては庶民であることが多く、自力で増やす発想がないため投資などにもあまり積極的ではありません。

サラリーマンが自力で「お金のある人になる方法」2択

日本の富裕層は主にサラリーマン家庭であり、親の遺産と豊かな時代背景があってこそのサクセス・ストーリーであったことがわかりましたが、その子供世代も同じように「気がついたらお金持ち」になれるのかは疑問が残ります。また、上記のような好条件を背景に持たないサラリーマンが同じように普通に働いていても、定年前後に自然に資産が増えていることは万に一つもないでしょう。

では今後、サラリーマンが自力で資産力をつけていくためには、どうしたら良いのでしょうか。まずは、サラリーマンという定額所得を得られる今の立場を捨てないことです。その前提で、資産をどうしたら増やしていけるかを考えます。

1つは新しい考えではありませんが、多くのサラリーマンが一度は読んだことがあるロバート・キヨサキの「金持ち父さん 貧乏父さん」のような不労所得を得ていく方法です。具体的には、不動産投資や株式投資を行い、自力で資産力を高めていきます。

これは多くのセミナーや書籍がありますので、誰でもいつでも始めることができます。

もう1つは、働き方改革の波にのり、ラットレースという「必死に頑張って生きる」ことに別れを告げ、ライフサイズを適正に縮小する方法です。具体的には収入は今のままを維持し、不要な支出を減らして資産を小さく積算しながら増やしていきます。

テレビ・ネットなどの「購買の煽り」や「世間一般のデフォルト」には乗らず、本当に自分が欲しいものだけを購入していきます。例えば、家も車も欲しいと感じなければローンを組んでまで所有する必要はありません。

また、買い物は使い捨てるタイプのものより、初期投資が高くても長く使える価値の高い物を買えば、一回あたりのコストは極限まで下がりますので長い目でみた時には最も安い買い物ができたことになります。

そのようにして自分の本当に好きなものだけに囲まれて生きるという「自分軸」な生き方をしながら、支出を減らしていく生き方が今後の日本では可能ですし、サラリーマンとして豊かに生きる方法の一つです。すでにミレニアル世代たちにはそのような傾向がみられます。

また、支出を減らして余裕ができた余剰資金で、NISAなどの安全度の高い少額投資を継続していくと、桁は違うかもしれませんが将来「気がついたらお金持ちになっちゃった」という現象が起きる可能性は高いでしょう。

まとめ

サラリーマンが資産を増やしていくには、定収入があるという立場を活かして、稼いだお金を上手に使っていく知恵が必要です。投資というスタイルで大きく回すのでも、自分軸で生きる方向で小さく回すのでも、サラリーマンという立場を捨てない限りは、いつでも資産力を高めることができます。

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