BYTON,5G
(画像=PIXTA)

これまでにない大胆かつ革新的なEV車を発表し、「テスラキラー」とささやかれる中国のメーカーBYTON(バイトン)をご存知でしょうか。iF Design Award 2020を受賞し、さらに注目度が高まっているBYTONの可能性を探りました。

EV車でも注目される。中国の躍進が止まらない

多くのヒトとカネが動く中国経済。そのデジタル市場をけん引するアリババ・テンセント・バイドゥは今や世界的大企業となり、中国国民の生活を支えています。このような状況の中で、新たに注目される企業が現れました。それがMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)ベンチャーのBYTON(バイトン)です。

車の計器盤類が並ぶ部分に、車内の幅いっぱいまで左右に広げたディスプレイを搭載した電気SUV「M-BYTE」は、フランクフルトモーターショー2019で世界の注目を集め、その後iF Design Award 2020を受賞しました。

まるで「移動するスマートフォン」のような車は近未来的かつ実用的で、さらにモダンなデザインが魅力です。

M-BYTEの48インチ高解像度ディスプレイがかなえる新たなカーライフ

M-BYTEは、車は移動するためだけに存在し、操作は人間が自ら行うもの、という常識が非常識になるのもそう遠い未来ではないと感じさせてくれます。

運転席に乗り込むと、まず顔認識機能が作動して運転者を識別し、クラウドから個人情報を取得して座席の位置や車内の温度、画面の設定をシステムが自動で行います。手持ちのスマートフォンともシームレスにつながり、音楽や映画を楽しめるだけでなく、システムがスケジュールを把握して次の予定を通知することもできます。

食事の時間にはレストランを提案したり、近くの充電スタンドを案内してくれたりと、至れり尽くせりなサービスを車が提供してくれるのです。ディスプレイはタッチパネルとなっており、スマートフォンのように指で操作するだけで各種設定を行えます。

使用するごとに自分に最適な環境とサービスを与えてくれる、「自分にフィットするたった1台の車」に変化していく、その行程まで楽しめるのがM-BYTEの魅力です。

5G下での使用が前提か

M-BYTEには大きなディスプレイにさまざまな機能が搭載されているため、使用の際のトラフィックはスマートフォンの比ではないでしょう。この車は5Gに対応するマルチアンテナも備えられており、日本ではこれから本格化する5G下での使用が前提と考えられます。

テスラと同様に自動運転システムが搭載されていることから、5Gの普及と比例して所有者も増えていきそうです。

2020年以降は欧米にも市場を拡大

BYTONは2020年1月にM-BYTEの量産モデルを発表しています。エントリーモデルの価格は日本円にしておよそ500万円と、国産の電気SUVと比べてもリーズナブルです。2021年からは欧米への輸出が開始される予定です。EV車といえば中国、となる日もそう遠くないのかもしれません。

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