ファミリーオフィス,アジア,急増中
(画像=GaudiLab/Shutterstock.com)

「究極のプライベートバンク」とも呼ばれる、ファミリーオフィスをご存じでしょうか。ファミリーオフィスとは、一定以上の資産を保有する富裕層とその一族の資産を管理・運用する機関のことです。以前は欧米の富裕層が顧客の中心でしたが、近年はアジアの富裕層も増えているといいます。アジアでのファミリーオフィスの実態に迫ります。

欧米で盛んに利用されるファミリーオフィス

富裕層向けの資産運用サービスとして、近年プライベートバンクやファミリーオフィスが注目されています。富裕層の「ファミリー=一族」の財産を管理するファミリーオフィスは比較的最近誕生したもので、1980年代にアメリカで莫大な財産を得た人が専門家を集めて作ったチームが発祥とされています。

「ファミリーオフィス」と「プライベートバンク」は、もともとは同じ意味で使われていました。プライベートバンクは、貴族などの資産家が自分の一族のために始めた銀行が発祥です。しかし近年では、メガバンクなどもプライベートバンクサービスを提供するようになり、元来のものとは設立理由が異なるプライベートバンクが増えています。ファミリーオフィスは、運営元が多様化するプライベートバンクの上位版と言えるでしょう。

アジアに広がるファミリーオフィス

ファミリーオフィスの利用者は、世界の長者番付に名を連ねるような富裕層ばかりです。アメリカには数千のファミリーオフィスがあり、その中にはマイクロソフトのビル・ゲイツが創設したものも含まれています。

さらに最近は、アジアの富裕層によるファミリーオフィスの設立が増えてきました。2019年からは、香港の情勢不安を背景にシンガポールでファミリーオフィスを設立するケースが目立ちます。香港・シンガポールにファミリーオフィスを設立するための代行業者もあり、アジア圏で成功を収めた富裕層たちが安全で円滑な資産管理の方法を求めてファミリーオフィスを設立しているようです。

アジアのファミリーオフィスが集中することで、シンガポールは世界中からさらなる富を呼び込むことになるでしょう。

ファミリーオフィスで大切な資産を守る

欧米で生まれたファミリーオフィス。これからはアジア圏に設立の波が訪れそうです。お金が集まる国には新たなビジネスが生まれるもの。今後要注目のシンガポールに拠点を置いて、資産運用と合わせて新たなビジネスの創出に力を注いでみてはいかがでしょうか。

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