1億円貯める月1万円投資術
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(本記事は、世古口 俊介氏の著書『1億円貯める月1万円投資術』あさ出版の中から一部を抜粋・編集しています)

個人がプロに勝つには長期運用しかない

例えば株式投資であれば、自己資金だけではなく、信用取引で借入を使い、一時的に投資元本を大きくして、いわゆる「ギャンブル感覚」で投資を行っている人も散見されますが、これはやめたほうがいいと思います。そういう方は、ちょっと上がったらキャッシュに戻してとか、損切りしてとか、短期的な売買をしてしまいがちです。

しかし、株式市場は機関投資家やヘッジファンドなどが参加するプロの市場です。少し勉強した個人投資家が短期売買でプロの投資家に勝てるはずがありません。

個人がプロに唯一、勝つためには、長期的な資産運用をするしかありません

プロの投資家は決められた1年や2年の期間で目標のパフォーマンスを生み出すことが使命ですが、個人の投資期間は10年や20年と圧倒的に長く考えることが可能だからです。

また金融機関の、お客様へのアプローチ(提案)もよくありません。

世の中にある銀行や証券会社が提案する投資信託といわれる商品があります。2018年に金融庁により発表された報告によれば、銀行で投資信託を購入した人の半数が損失を出しているという衝撃的な結果となりました。

これは銀行の担当者がその時々で、手数料を得るためや販売しなければならない投資信託を提案し、お客様に短期売買をさせているからです。販売手数料の高い投資信託を短期で売買していたら利益が出ないに決まっています。

では、どうすればよいのか。次ページより私が具体例を挙げて説明いたします。

株式投資はギャンブルではない!長期運用で着実に資産を増やそう

インターネット証券で株式を実際に買ってみる

では正しい株式の買い方について説明していきましょう。

株の購入には証券会社を利用しますが、対面式の大手証券会社ではなく、インターネット証券を利用しましょう。なぜなら、担当者がいる対面の大手証券と比べて、インターネット証券のほうが圧倒的に運用コストが安く、長期運用に向いているからです。

例えば、大手証券の投資信託は年間2%の運用コストがかかります。しかし、インターネット証券で扱っているETFやインデックスファンド(パフォーマンスが日経平均などの指数に連動するファンド)なら0・2%程度に収められます。

つまり、運用効率が年間で10倍も違ってくるということです。

しかも、大手の対面の証券会社だと前述の通り投資信託の短期売買や乗り換えをすすめられますので、ここに年に何回かの販売手数料がかかり、さらに年間数%のコストが発生します。これでは資産が成長するわけもありません。

利用するインターネット証券は、どこでもいいと思います。なぜなら、ほとんどのインターネット証券が取引の手数料や機能に違いがないからです。細かい違いはあるものの、ご提案している積立投資をすることはどこのインターネット証券でも可能です。

例えば、代表的なインターネット証券はSBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券あたりでしょうか。ご紹介の株式に分散投資しているETFやインデックスファンドはどこでも購入でき、積立投資も可能です。長期的に使用することになると思うので、使いやすかったり、インターフェイスが気に入っている証券会社でいいでしょう。

投資の手続きとしては、まずインターネット証券のホームページから口座開設の手続きを行います。証券会社の口座開設は書類を記入するイメージですが、ほとんどのインターネット証券ではネット上だけで口座開設の手続きが可能です。

本人確認書類のマイナンバーカードや運転免許証の提出も必要ですが、スマホで写真を撮ってアップロードするだけで煩雑な手続きは一切ありません。手続きを終えると1週間程度で口座開設が完了し、ログインのためのIDやパスワードが自宅に送られます。

これが株式投資の第一歩となります。

1億円貯める月1万円投資術
世古口 俊介
株式会社ウェルス・パートナー代表取締役。1982年三重県生まれ。大学卒業後、2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社。三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガン・スタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイス銀行(クレディ・スイス証券と兼職)のプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして最年少でヴァイス・プレジデントに昇格し、2016年5月に退職。2016年10月に独立系の資産運用コンサルティング会社、株式会社ウェルス・パートナーを創業し、代表取締役に就任 。

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