いつの時代も富裕層に人気の絵画、近年では有名実業家も数十億円の絵画を購入し話題となりました。しかしなぜ、富裕層はこぞって絵画を購入するのでしょうか。その理由は「投資効率の良さ」にありました。
伝統的な実物投資、アートは近代でも優秀な投資先
世界のアートオークションの売買動向を集計し、毎年その結果を公表しているArtPrice.comによると、2000年から18年間の平均年間収益率は8.9%だったとのことです。
利回りだけを見ると、リートや投資信託、株式の方が利率が高いケースもあるかもしれませんが、アートは存在する“物”を扱う実物投資です。実物投資では、投資信託や株式投資のような配当は得られません。利益を得られるのは、その物を販売したときのみです。
株券は企業が倒産すると無価値になってしまいます。しかし、希少性と需要が高い“物”はなかなか価値を失いません。絵画も、歴史の中でさまざまな人の手を渡りながら価格を上げ、価値を増していきます。
景気に左右されやすい株式投資だけに資産をつぎ込むのはリスクの高い行為です。富裕層はアートを「投資効率のいい資産の分散先」として選んでいるのです。
衰えるどころか盛り上がるアート市場
2019年には、世界中で55万点以上の美術品がオークションで売買され、その総額は133億ドルに達しました。これは過去1年間に販売された美術品の最高販売点数です。
また、アートといえば希少価値の高い傑作と呼ばれる絵画を思い浮かべますが、需要的には戦後の作品に人気が集まっているといいます。オークションが盛んなのはアメリカ、中国、イギリス、フランスと続き、日本も7位と国内におけるアート市場の盛り上がりを感じさせます。
人気の画家は
2019年のオークション売上高別アーティストランキングでは、1位にパブロ・ピカソ、2位にクロード・モネと歴史に名を刻む人物のみならず、驚くべきことに存命するアーティストの名も上位にランクインしています。
世界的に現代アートが注目を集める中で、今後チェックしておきたいのがこの画家です。
奈良美智
1959年青森生まれの画家で、つり目の少女の作品が有名です。世界的に人気を博す奈良氏の作品は、2019年10月の香港サザビーズのオークションにて約27億円で落札され話題となりました。今後も新たな作品を続々と誕生させてくれるであろう、現役の画家に要注目です。
アートの世界に足を踏み入れてみる?
次なる投資先を探しているのなら、手ごろな価格のアートを買ってみるのもよいかもしれません。一度踏み込めば、深い沼にハマるように奥が見えないアートの世界を、投資を通して覗いてみてはいかがでしょうか。
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