税金
2019.3.27

不動産が相続対策に有効といわれる理由とは

(画像=Africa Studio / Shutterstock.com)
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相続税対策にはさまざまな方法がありますが、不動産や保険は特に大きな節税効果が得られることで有名です。今回は、保険や不動産を用いて相続税を圧縮する仕組みと、効果的な活用事例をご紹介します。早めに対策をすれば、相続税を大幅に節税することもできます。

相続税対策には保険と不動産が効果的

相続税対策というと、贈与を思い浮かべる人が多いかもしれません。毎年少しずつ子どもに資産を移転していく贈与は、長い目で見れば確かに相続税対策になります。

しかし、資産が一定規模を超えていると、贈与ではとても相続税対策をしきれないということも少なくありません。また、時間をかけずに一気に相続税対策をしようとすると、贈与税の負担からかえってトータルで支払う税金が増えてしまうことがあります。

そんなときは、保険や不動産を用いた相続税対策を検討しましょう。保険や不動産であれば、時間をかけずとも一気に相続税対策を進めることができます。

非課税限度額と納税資金の準備で保険を活用する方法

被相続人が保険料を払い込み、被相続人の死亡によって相続人が保険金を受け取る場合、死亡保険金は相続税の課税対象となります。しかし、法定相続人一人につき500万円までは、例外的に相続税が課税されません。これを、非課税限度額と呼びます。相続発生と同時に保険金として受け取ることになるため、受け取った死亡保険金は相続税の納税資金にすることも可能です。

死亡保険金の非課税限度額は、法定相続人の人数によって変わります。法定相続人とは、民法で定められた相続人です。実際に相続で財産を取得する人の人数ではないので、注意しましょう。

法定相続人には優先順位があります。第一順位は配偶者と子、第二順位は配偶者と直系尊属(父母や祖父母など)、第三順位は配偶者と兄弟姉妹です。例えば、死亡した人に子がいる場合、父母や祖父母は法定相続人とはなりません。

不動産を活用して相続税を圧縮する方法

相続税を計算するときは、まず相続財産を評価します。現預金であれば、額面がそのまま相続税評価額となります。株式などの有価証券は時価で評価します。これに対して、土地や建物などの不動産は、路線価と固定資産税評価額を用いて相続税評価額を計算します。

路線価とは、道路に面した土地の1平方メートル当たりの評価額です。国税庁のホームページで確認することができ、毎年改定されます。土地の形によって多少微調整が必要な場合がありますが、路線価に土地の面積をかけることで簡易的に土地の相続税評価額を計算することができます。

固定資産税評価額は、毎年5月ごろに各市区町村から送られてくる固定資産の課税明細に記載されています。建物の相続税評価額は、固定資産税評価額をそのまま用いることとされているため、課税明細を確認すれば相続税評価額が判明します。

路線価と固定資産税評価額を用いて評価することで、土地の場合は時価の8割、家屋の場合は時価の7割程度まで相続税評価額が下がります。また、物件を第三者に賃貸していれば、借地権割合に応じてさらに相続税評価額が下がります。

つまり、不動産を購入して第三者に賃貸することで、現預金のまま保有していたときと比較して相続税評価額を大幅に下げることができるのです。借地権割合は30%から90%まであり、路線価とあわせて国税庁のホームページで確認することができます。

相続税は相続財産を合算したうえで法定相続分で案分し、相続税率をかけて計算します。財産の金額が高くなるほど相続税率は高くなるため、相続財産を圧縮することは、相続税の節税に直結します。

賃貸不動産の購入は、非常に効果的な相続税対策です。一方で、相続発生後すぐに不動産を売却して現金化してしまうと、故意に相続税を安くしようとした悪質なケースだとみなされてしまうリスクがあります。資産価値の下がりにくい物件を購入し、長期的に保有することで、相続税の節税と資産形成の両方を叶えるプランを練ることが大切です。
 

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