不動産投資、新築物件と中古物件、どっちを選ぶ?
(画像=Bubbers BB/Shutterstock.com)
岡本一道
岡本一道
政治経済系ジャーナリスト 日本の国内メディアと海外メディアの両方でのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会・文化など幅広いジャンルにおけるトピックスで多数の解説記事やコラムを執筆。ニュースメディアのコンサルティングなども手掛ける。

不動産投資を始めようとしたとき、新築物件と中古物件、どっちを選ぶのが得策でしょうか。この記事では、それぞれの主なメリットと主な留意点を2つずつ解説していきます。

新築物件を購入するメリットは?

最新の設備やデザイン、耐震性など

新築物件を購入した場合、ドア設備や浴槽設備などに最新設備が使われていたり、エントランスホールや廊下などの共用スペースや部屋そのもののデザインが時代にマッチしていたりするなどのメリットがあります。また、新耐震基準に適合していることや、中には2009年6月に制度導入された「長期優良住宅」の認定を受けている物件もあるでしょう。

物件の修繕費などがしばらく少なく済む

購入後の一定期間内に必要な修繕費を比べてみると、一般的には新築物件の方が中古物件よりも費用が少なく済みます。購入後、しばらくは壁紙の貼り替えや設備の交換などが必要となることは少なく、また、多額の費用が必要な外壁の塗装工事や屋上の防水工事など、大きな出費が発生しないこともメリットになります。

新築物件を購入するときの留意点は?

中古物件に比べて利回りが低くなりがち

新築物件は販売価格が高いことから、中古物件よりも利回りが低くなりがちなことは留意点です。その分、長期にわたる資産価値を保持することができるケースが多いです。また、融資期間が長く設定できたり、残存年数が長いことから、リセール時の売却相手も長期の融資が組めれば、その分、高値を維持して売却する可能性も高いといえます。

どのような評判が形成されるか分からない

中古物件の場合、その物件への評判は良い点も悪い点もある程度ははっきりしています。ただ、新築物件の場合、そこにまだ入居者が住んだことがありません。そのため、実際には「どのような点が良い点ととらえられるのか」「どのような点にクレームなどがつくのか」など、買い手側にとっては予測することが難しい傾向です。そのため、購入予定の物件を自分の目でしっかり診断できる力が必要となります。

中古物件に投資するメリットは?

購入価格が安く済む

中古物件の場合は、なんと言っても購入価格が安く済みがちなことが特徴です。自己資金が少なければ、融資を受けたとしても費用面で購入できる物件の選択肢は一定程度、限定されます。単に安いからよいというわけではありません。「安かろう悪かろう」の罠に陥らないよう、注意する必要はあります。

利回りが新築より高くなりがち

購入価格が低い分、利回りは高くなりがちです。中古物件の場合、単に利回りが高いからといって優良物件というわけではありません。予想される「収益額」もしっかり推測しましょう。新築物件の場合は購入価格が高い分、利回りが低かったとしても、実際の収益額は中古物件より大きくなることもあります。表面の利回りだけが判断基準ではないのです。

中古物件を購入するときの留意点も確認

細かく部屋の現状を確認しにくいことがある

中古物件を購入する場合、既にその物件に住んでいる人がいる場合には、部屋の内部の現状を細かく確認しにくい場合があります。このことはリスクになり得ます。現在の不動産オーナーや不動産仲介業者に現状について把握していることを詳しく確認することは必ず必要となります。

設備の修繕・交換費用が多くかかる

築年数が長くなればなるほど、物件も傷み始めてきます。そのため、外壁や屋根などを含めた住宅内の設備などの修繕・交換費用が高くなりがちです。中古物件を購入するときには不動産の購入価格だけではなく、中長期的にどのくらいの費用が必要なのかを算出しておくことがポイントとなります。

リスクも考え投資スタンスに合った選択を

新築物件も中古物件も、一戸建てであれマンションであれ、それぞれにメリットとデメリットがあり、当然リスクもあります。手元の自己資金や自分の投資スタンスに合わせて、どちらを候補にしていくのか検討していくのが良いでしょう。

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