サブリース
(画像=thodonal88/Shutterstock.com)

分譲マンションなどを買って賃貸住宅として運用する不動産投資においては、多くの場合サブリースが利用されています。サブリースとはアパートやマンションなどを不動産会社や管理会社がオーナーから一括して借り上げ不動産会社や管理会社はそれを一般の入居者に転貸、又貸しする仕組みです。

サブリースは不動産投資の実務を一切委託できる制度

不動産会社や管理会社は以下のような賃貸管理の一切の業務を請け負います。

  • 入居者の募集や契約
  • 賃料徴収
  • 建物の維持管理
  • 契約の更新
  • 退去時の手続き
  • 再募集など

そのためオーナーは一定の手数料さえ支払えばほとんど手をわずらわすことなく不動産投資を行うことができるでしょう。しかもサブリースでは、空室であってもオーナーへの賃料は保証されるので、より安心感があります。不動産投資を行う人の多くは、会社員や公務員などの本業を持っている傾向のため、サブリースは非常に魅力的な仕組みです。

不動産に関する知識や経験のない人でも手間ヒマをかけずに不動産経営ができますが、近年はこのサブリースに関するトラブルが続出しました。いったいどういったトラブルがおきているのでしょうか。

各地でサブリースを巡るトラブルが発生している

サブリースを行う不動産会社や管理会社のなかには、十分な説明を行わないままオーナーとサブリース契約を行うケースが多いのが現実です。そのためオーナーはサブリース期間が30年ならその30年間、「一定の家賃が保証されるもの」と受け止めてしまう人少なくありません。しかし契約書には、「契約は2年ごとの更新」「家賃は2年ごとに見直す」などと書かれています。

そんななか相続税対策のために賃貸住宅の建設が増え特に郊外部で空室増加や賃料低下現象が起こりました。契約の2年後、4年後などの更新時に不動産会社や管理会社がオーナーに対して家賃の引下げを求め、トラブルが続出したのです。また2018年にはシェアハウスを運営して出資者とサブリース契約を結んだ会社が倒産したりその関連で多数の不正融資が発覚したりするといったトラブルが発生しました。

そうした問題を改善し適正化を図るため、国土交通省では業者登録の義務化やサブリースに関する規制を盛り込んだ法律「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案」を策定しました。2020年3月6日閣議決定を経て国会に上程しています。法案が成立すれば2021年にも施行される見込みです。

登録業者でなければサブリース業務を行えなくなる

「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案」では、まず賃貸管理を行う業者の登録制度が義務化されます。制度に登録した業者でなければ原則的に管理業務を行うことができなくなるのです。しかし地域の小規模業者に配慮して管理戸数が200戸未満の小規模業者に関しては登録義務化の対象外とする方針となっています。

登録した業者は、賃貸管理業務を適正に推進するために「総括的な管理者」を各事業所に配置することが必要です。この「統括的な管理者」の中身は2020年4月時点でまだ明らかになっていませんが賃貸不動産経営管理士協議会が推進している「賃貸不動産経営管理士」のような国家資格制度が導入される可能性もあります。

書面の発行や説明義務などが法制化される

サブリース契約の締結に関しては、以下の3つの内容が実施されるのではないかと予測されています。

  • オーナーに対して将来の家賃変動や当初設定した家賃の根拠を示していくなどの契約条件を明記した書面の発行
  • 契約に関する重要な事項に関する説明(重要事項説明)
  • 勧誘好意に関する規制

投資家にとってはトラブルを未然に防いでくれる新たな制度として不動産投資の安全性が高まることが期待できるでしょう。そのため今後不動産会社や管理会社とサブリース契約を結ぶときには、「登録している会社がどうか」「資格を持つ管理者を各事業所にしっかりと配置しているか」などをチェックすることが大切です。

そのうえで契約時には「書面を交付してきめ細かく説明してくれるか」などを確認することも意識しておきましょう。

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