家賃保証
(画像=ngad/stock.adobe.com)

リーマンショック後に規模が拡大した家賃保証業界ですが、今や家賃保証会社は賃貸管理会社や大家にとってなくてはならない存在と言えます。実際、コロナ禍で入居者が家賃滞納になったものの、家賃保証会社と契約していたおかげで助かっている方は多いはずです。

業界には複数の家賃保証会社があり、家賃保証の形態も複数あります。
家賃保証会社の選定基準や家賃保証の種類について、しっかり把握しておきましょう。

今回は、家賃保証の種類を中心にお伝えしたいと思います。

家賃保証の種類について(代位弁済型・代理収納型)

家賃保証の種類は大きく分けて、代位弁済型と代理収納型があります。

代位弁済型と呼ばれる家賃保証では、入居者からの家賃は管理会社もしくは大家の口座に送金されます。期日までに家賃送金が確認できない場合は保証会社に連絡して、保証会社に代位弁済をしてもらう申請をすることになります。

したがって、滞納が発生しなければ家賃保証会社が関与することはありません。ただし毎月の家賃入金およびその後のフォローは、自分で行わなければなりません。

一方、代理収納型と呼ばれる家賃保証では、家賃保証会社が直接入居者から家賃を回収します。そして、毎月決まった日に家賃保証会社から管理会社もしくは大家へ直接振り込まれます。入居者から家賃保証会社への家賃送金が滞っていたとしても、振込は行われます。

家賃保証会社からの入金を毎月決まった日に確認するだけなので、代位弁済型と比較すると手間は少ないと言えます。最近は、この代理収納型を採用するケースが多いようです。

また多くの場合、代理収納型のほうが代位弁済型よりも保証が手厚くなっていいます。家賃保証会社にとっては、代理収納型のほうが自分たちで入金管理をできるため、家賃が滞納になったとしても早めに対応ができるからです。

「代理収納型のほうが家賃入金を確認する手間が省け、管理会社やオーナーにとってもメリットが大きいので、代位弁済型を選ぶ意味はないのでは?」と考えるかもしれませんが、非常時には代理収納型のほうがリスクが大きくなることがあるので注意が必要です。

家賃保証会社が倒産した場合の対応

「非常時」とは、たとえば家賃保証会社が倒産する時です。

今回のコロナ禍のように家賃滞納が増える状況では、当然ながら家賃保証会社の負担が大きくなります。実際、リーマンショック時にはリプラスという家賃保証会社が倒産しました。

家賃保証会社が倒産すると、代理収納型で毎月保証会社から振り込まれるはずの家賃が途絶えることになります。入居者が家賃保証会社へすでに家賃を支払っていた場合は、入居者から回収することもできません。

家賃保証会社が倒産した場合は、入居者と直接連絡を取り、家賃の振込先を家賃保証会社から管理会社もしくは大家へ変更してもらう必要があります。

一方代位弁済型の場合は、もともと入居者から直接家賃が送金されることになっているため、家賃保証会社が倒産しても、入居者が滞納しない限り家賃は振り込まれます。

ただし家賃保証会社が倒産した場合は、代理収納型であっても代位弁済型であっても、家賃保証がなくなります。したがって入居者が家賃滞納をした場合は、すべてのリスクを負うことになります。

その場合は大家の負担で別の保証会社と契約するか、入居者に連帯保証人を立ててもらうことになりますが、入居者には非がないため交渉が難航する可能性が高いです。

このようなことにならないためにも、資本状況や親会社の規模などを鑑みて、信頼できる保証会社を選ぶようにしましょう。

避けたほうがいい家賃保証の形態

最後に、管理会社に「この家賃保証形態はやめてください」と伝えておくべき保証形態についてお伝えしたいと思います。

家賃保証会社の主な取引先は管理会社もしくは大家ですが、取引の頻度が多い管理会社に対しては一定の保証限度額を設けて、その管理会社が受領している家賃の総額に対して家賃保証を行うという形態もあります。

この家賃保証形態を利用した場合、通常の家賃保証を契約した場合と比べて、多めの紹介手数料が家賃保証会社から管理会社に支払われます。

そのため、管理会社はこの形態で新規入居者の家賃保証を設定することがありますが、この形態だと他の管理会社へ管理を移管する時に引き継ぐことができず、家賃保証がなくなってしまうのです。

オーナーにとっては、上記の家賃保証形態は通常のものと比べてデメリットが大きいので、あらかじめ管理会社にはこの保証形態にしないように伝えておくことをおすすめします。

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