『金持ち父さん貧乏父さん』という有名な書籍をご存じでしょうか。お金持ちになりたい人が身につけておくべきマインドを示すバイブルとして世界的なロングセラーとなり、著者であるロバート・キヨサキ氏は「金持ち父さん」という言葉の生みの親としても有名人になりました。キヨサキ氏は、著書で「キャッシュフロー・クワドラント」という図式で収入を獲得する方法を分類。
このクワドラントの「右半分」にあたるB（ビジネスオーナー）もしくはI（投資家）になることが「金持ち父さん」の条件と説いています。本稿では、キャッシュフロー・クワドラントの意味やキヨサキ氏が提唱する「金持ち父さんがやらない3つのこと」について解説します。
キャッシュフロー・クワドラントの「右側」を目指そう
キヨサキ氏が提唱するキャッシュフロー・クワドラント（以下、クワドラント）は、以下の4つで構成されています。
収入を獲得する方法は4つあり、左半分は自力、右半分は他力となっていることが大きなポイントです。「S」の自営業者と「B」の経営者は似ているように感じる人もいるかもしれません。しかし「S」は自分で稼いだ分だけを得るのに対して、「B」は従業員が稼いだ分も得ることができるため、収入はより大きくなる点が大きな違いです。
キヨサキ氏は「金持ち父さん」を目指すのであれば右半分を目指すべきと述べています。またフランスの経済学者のトマ・ピケティ氏も「r＞g（※）」という有名な不等式で、労働によって得られる富よりも資産から得られる富のほうが大きくなると説いています。
※r：資本収益率、g：経済成長率
金持ち父さんがやらない、3つのこと
キヨサキ氏によると「金持ち父さん」は、以下の3つのことをしないと述べています。
・投機的な行為
・投資元本を減らすレベルの浪費
・お金のために働く
資産を危険にさらして元本を減らすような消費は、資産形成に逆行しています。またお金のために働くのは、クワドラントの左半分に属することです。すべての人に与えられた時間は平等なため、キャッシュフロー・クワドラントの左半分だと稼げるお金に限界があります。キヨサキ氏は、時間をお金に換え負債を生み出す消費をし、消費のためにまた働くスパイラルを「ラットレース」と呼んでいます。
なお、ここでいう負債を生み出す消費とは、マイホームやマイカー、スマホゲームの課金などのことです。ラットレースから抜け出すには、クワドラントの右半分に行く必要があります。親が企業経営者でなければ誰もが簡単に「B」のビジネスオーナーになれるわけではないかもしれません。しかし「I」の投資家を目指すことはできます。
特に投資によって得られる収入はキャッシュ（現金）です。キャッシュフローを重視しているキヨサキ氏は、投資によって得られるキャッシュの収入こそ「金持ち父さん」への近道であるとも説いています。
1万円から始められる不動産クラウドファンディング
投資によって得られる収入は不労所得に近いもので、本業収入にそれを上乗せすることで「金持ち父さん」に近づけることは、イメージしやすいかもしれません。それでは、どんな投資をするべきなのでしょうか。株式やFX、暗号資産などさまざまな投資方法があるなかで、ここでは不動産クラウドファンディングを提案します。
不動産投資というとアパートやマンションを所有して家賃収入を狙うのが一般的なイメージです。しかし、これだと初期投資額が大きくなるため、誰でも今すぐ始められるわけではありません。そこでおすすめなのが1万円など少額から始められる不動産クラウドファンディングです。
不動産クラウドファンディングとは、不動産のプロである事業者が厳選した不動産に対して投資家からの出資を募り、その物件で得られた収益を投資家に分配する仕組みを指します。実際に運用している現物の不動産が裏付けになっていることに加えて、株やFXのように相場が日々大きく動くことがないため、安定的かつ長期的な視野で資産形成に取り組むことが可能です。
不動産クラウドファンディングで得られた収益を次の案件に再投資すれば徐々に投資規模を大きくすることも期待できます。また複利効果を味方につければ資産を加速度的に増やせるため、「金持ち父さん」がより現実的なものになるでしょう。
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