ローリスク・ローリターンの資産運用の種類は?おすすめ5選とリスクヘッジ方法
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本間貴志
本間貴志
住宅/不動産ライター。WEBライティング実務士(CPAJ)。ビジネス書の編集会社、アスラン編集スタジオ勤務を経て2016年に独立。自身で賃貸経営、住宅購入の経験あり。税金をテーマにした記事の実績も多数あります。

資産運用を本格的にしたいけれど、元手のお金は減らしたくない。こんな人にぴったりなのがローリスク・ローリターンの資産運用です。とはいえ、一口にローリスク・ローリターンの資産運用といっても、いくつもの種類があります。そこで、本記事ではおすすめの資産運用方法を5つ紹介します。

目次

  1. ローリスク・ローリターンの意味
  2. ローリスク・ローリターンの資産運用が向いている人
  3. ローリスク・ローリターンの資産運用5選
  4. ローリスク・ローリターンの商品を組み合わせるとリスクヘッジに

ローリスク・ローリターンの意味

最初に、資産運用で使われている「リスク」「リターン」の意味を確認しておきましょう。

リターンとは「資産運用によって得られる利益のこと」です。

一方、リスクとはリターンの振れ幅の大きさのことを指します。例えば、ハイリスク・ハイリターンの投資商品であれば、「大きく儲けられるかもしれないが、大きな損失をこうむる可能性もある」ということです。

逆に、ローリスク・ローリターンの場合は、「儲けは限定的だが、期待する儲けが大きくブレる可能性は低い」ということになります。ただし、ローリスクといっても振れ幅が小さいだけで、損失の可能性があることには注意しましょう。

ローリスク・ローリターンの資産運用が向いている人

ローリスク・ローリターンの資産運用が向いているのは、以下のようなタイプの人です。

・資産運用の目的が老後資金や教育資金などである
・資産運用をこれから始める(または始めたばかり)
・極力元本(=元手となるお金)を減らしたくない
・時間をかけてコツコツと着実に増やしたい
・値動きが激しいとストレスになる

逆にいうと、たとえ損失が出ることがあっても、大きく増やしたい人は新興株投資、FX、投資信託(アクティブファンド)など、ハイリスク・ハイリターンの商品が向いています。

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ローリスク・ローリターンの資産運用5選

ここではローリスク・ローリターンの資産運用がしやすい、次の5つを紹介します。

1. 定期預金
2. 個人向け国債
3. 投資信託(インデックスファンド)
4. 個人年金保険
5. 不動産クラウドファンディング

いずれも、初心者でも運用しやすい商品です。ただし、ローリスク・ローリターンの商品といっても、「元本保証の有無」「金利や利回りの目安」「商品特性」などが違います。内容をしっかり把握した上で自身に合うものを選ぶことが大事です。

※全ての金融商品には元本割れの可能性があります。ご自身の判断と責任に基づいて慎重に行うようにしましょう。

1. 定期預金

「元本をできるだけ減らしたくない」という人向きの資産運用方法が預金です。金融商品の多くは元本割れの可能性がありますが、預金は預金保険制度などもあり、極めて安全性が高い特徴です。まさに、ローリスク・ローリターンの資産運用といえるでしょう。

ただし、普通預金は金利(利息)が低い点がデメリットです。少しでも金利を高くしたいなら、普通預金よりも金利が有利な定期預金を選択するのが賢明です。

金利の目安メガバンクの場合:0.002%など
ネットバンクの場合:0.02%など
※2023年7月時点
メリット・簡単に運用できる
・普通預金よりも金利が高い
デメリット・他の運用方法よりも効率が悪い
・お金を一定期間引き出せない

2. 個人向け国債

預金よりも高い金利を得たい一方で、預金と同じように安全性が欲しいという人向けの商品が「日本の国債(個人向け)」です。最低保証の金利は定期預金よりも有利な0.05%となっています(2023年7月時点)。

個人向け国債には、「固定金利型3年、5年」と「変動金利型10年」があります。より高い金利を得たい人は、変動金利型を選択するとよいでしょう。なお、個人向け国債は数多くの金融機関で取り扱っています。

金利の目安固定金利型3年:0.05%
固定金利型5年:0.05%
変動金利型10年:0.28%
※2023年7月時点
メリット・国が発行している安心感がある
・1万円から購入が可能
デメリット・発行後1年以上経過しないと途中換金ができない
・途中換金時は直前の利子相当額が差し引かれる

個人向け国債の最新情報はこちら(財務省公式サイト)

3. 投資信託(インデックスファンド)

インデックスファンドとは、日経平均やS&P500などの指数との連動を目指す投資信託です。「インデックスファンド=安全性が高い」というイメージもありますが、銘柄によってはハイリスク・ハイリターンのものもあります。ローリスク・ローリターンで運用したいなら、債券重視型や株式抑制型のファンドを選ぶとよいでしょう。

利回りの目安安定運用重視:3%程度
ある程度のリスク許容:7%程度
上記の中間:5%程度
メリット・分散投資効果がある
・積立投資がしやすい
デメリット・銘柄選びを間違えるとハイリスク・ハイリターンになる
・運用コスト(信託報酬や手数料など)がかかる

4. 個人年金保険

老後資金づくりを目的に、ローリスク・ローリターンの資産運用をしていきたい人には個人年金保険が向いています。

個人年金保険とは、一定額の保険料を払い込むと、私的年金を一定期間受け取れる保険です(例:65歳から74歳までの10年間、年金を受け取れるなど)。メリットは、「条件を満たせば生命保険料控除が使える」「払込保険料(元本)以上の年金を受け取れる」ことなどです。

一方で、個人年金保険に限らず、保険商品は契約条件がさまざまなので、いくつかを比較して目的に合うものを選ぶことが大切です。

利回りの目安保険商品による
メリット・老後資金を計画的に用意できる
・所得税の節税になる(生命保険料控除が使える)
デメリット・受け取れる金額が決まっておりインフレに弱い
・途中解約すると元本割れになる

5. 不動産クラウドファンディング

ローリスク・ローリターンの資産運用をしながら、できるだけ高い利回りも狙いたい人には不動産クラウドファンディングが向いています。

不動産クラウドファンディングは、投資家から集めた資金で不動産を取得・運用し、それによって得たリターン(賃料や売却益)を投資家に分配する仕組みです。一般的な不動産投資はまとまった額の取得費用や頭金が必要ですが、不動産クラウドファンディングなら1口1万円などの少額で投資できるのが特徴です。

※1口当たりの設定金額は案件(ファンド)によって異なります。

注意点は、すべての不動産クラウドファンディングがローリスク・ローリターンではないことです。安全性の高い案件には、次の3つの特徴があります。

・信頼性の高い企業が組成している
・賃貸ニーズのある立地に物件がある
・優先劣後方式を採用している

「優先劣後方式」とは、空室や売却損などによって損失が発生した場合、事業者(ファンドを組成した企業)が投資家よりも先に損失を引き受ける仕組みのことです。これにより、投資家の元本が一定の範囲で守られます。

利回りの目安3〜7%
メリット・1万円など少額でも投資できる
・高利回りの案件(ファンド)が多い
・優先劣後方式などによりリスクヘッジされている
デメリット・注目度が高いので応募から漏れるケースもある
・3ヵ月など投資期間が短期のケースもある
※「優先劣後方式を採用しているか」「優先劣後の割合はどれくらいか」などは案件ごとに異なります。しっかりチェックした上で投資をしましょう。

ローリスク・ローリターンの商品を組み合わせるとリスクヘッジに

効率的な資産運用をしていきたいなら、一つのローリスク・ローリターンの商品に集中的にお金を投じるのではなく、複数の商品を組み合わせるのがおすすめです。

また、単に組み合わせるのではなく「低利回りだが元本保証あり」と「元本保証なしだが高利回り」の商品を組み合わせるのがよいでしょう。投資先を分散させることで、一定の安定性を担保しつつ、運用効率を高められます。

具体的には、「定期預金×投資信託」あるいは「国債×個人年金保険×不動産投資クラウドファンディング」のような組み合わせです。各商品のメリットとデメリットを踏まえて、自身にとってどの組合せがベストかを考えましょう。

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