不動産投資において、所有物件の家賃をいくらに設定するかは不動産投資家の悩みと言えるでしょう。
家賃設定を高くすれば高い年間利回りを確保できますが、家賃が高いことで入居が決まらないと収入は減ってしまいます。とはいえ、入居率を上げるために家賃を下げすぎてしまうと、キャッシュフローが悪化してしまいます。
家賃を設定するにあたっては、周辺の家賃相場を調べた上で、物件の強み・弱みも考慮して、適切な価格にすることが重要です。
今回は、家賃設定のポイントや注意点を整理していきますので、家賃設定で悩んでいる人は参考にしてください。
家賃設定の際、家賃相場を調べる3つのポイント
家賃相場の設定を見誤ると、不動産投資が失敗に向かう可能性が高まります。適切な家賃相場を見極める方法をまとめていきます。
近隣の類似物件を参考にする
不動産は、まったく同じ物件はありません。
そのため、まったく同じ評価の物件を見つけることは不可能ですが、近隣の類似物件の入居成約事例を参考に家賃を決めていくのが一般的な方法です。
似たような条件の賃貸物件が成約した金額であれば、早期に入居者が決まることが期待できます。一方長期間、入居募集されているのに成約しない物件は、相場に比べて家賃設定が少し高いのかもしれません。
近隣物件との比較においては、駅からの距離や間取り、築年数、階数、設備などを見比べて、自身の物件の家賃が適正化どうかを判断するようにしましょう。
不動産情報サイトの相場を参考にする
不動産情報サイトを検索すると、エリアや最寄り駅一帯の家賃相場をまとめて調べることができます。掲載されている物件の中で、自身の物件と条件の近い物件の家賃相場を調べることで、エリアの賃料相場を知ることができるでしょう。ウェブサイトは、検索するのに手間がかからないので、保有物件のエリアだけでなく隣接エリアや人気エリアの相場も調べてみるといいでしょう。
とはいえ、築年数や間取り、最寄駅までの距離など、賃貸物件は個別の要素が家賃に反映されるため、あくまで家賃設定の参考程度に留めるのがいいでしょう。
保有物件を将来どうするかによって家賃設定を決める
家賃は周辺相場を参考に設定するのが一般的ですが、将来売却して売却益を狙うなどの目的があれば、目的を達成できるような家賃に設定するのも一つの方法です。
物件を売却する際、少しでも高く売りたいのであれば、賃料設定は低いよりも高いほうが有利になるケースが多いです。売却価格は家賃収入を元に利回りで価格が決められるケースが多い傾向です。そのため、広告費を多く支払ってでも高い家賃で入居者を募集をする大家さんもいます。
または、リフォームや内装に費用をかけ、家賃を上げても入居者から申し込みが入るように工夫することも大切です。
家賃設定に正解はない!継続して確認をしていこう
家賃は、一度決めたからと言って安心してはいけません。
家賃相場は、中長期的に変動していきます。建物の築年数によって入居が決まる家賃は変わりますし、近隣に新しいアパートやマンションが増えるなど、外部要因によっても家賃相場は変わります。また、繁忙期と閑散期で募集家賃を変えてくる競合大家さんもいます。
現況のまま入居者を募集しても、なかなか内見の申し込みが入らないこともあるでしょう。そんな時は、内装やリフォーム費用をかけて、魅力的な部屋にするという方法もあります。また、物件の写真を増やしたり、セールスポイントを仲介会社に伝えたりして入居が決まる工夫をすることも、不動産投資家のスキルの1つと言えます。
大切なのは、常に情報を集めることです。不動産の家賃相場は、常に変わっていきます。その流れを見極めて、適切な家賃に設定することが重要です。
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