リセールバリューからみた不動産投資先選び【前編】首都圏のどの沿線、どの駅がいいのか?
(画像=Goran Bogicevic/Shutterstock.com)

不動産投資は長期に渡り資産価値が落ちず、むしろ資産価値の上昇が期待できるようなエリアで物件を選択したいもの。賃料収入でローンを返済している間に資産価値が上がっていけば、途中で売却してローン残債を一括返済しても、手元に利益を残すことができます。もちろん、ローン完済まで保有していれば、さらに大きなリターンを期待できます。

駅ごとのリセールバリューをチェックして物件を選ぶ

その点で参考になるのが、東京カンテイが行っているリセールバリュー(資産価値維持率)に関する調査です。これは、およそ10年前に新築分譲されたマンションが、現在中古マンションとしていくらで取引きされているかを調べたものです。

例えば、3,000万円で分譲されたマンションの現在の取引価格が3,500万円であれば、3,500万円÷3,000万円≒1.17で、リセールバリューは117%です。これが2,500万円に下がっていれば、2,500万円÷2,000万円≒0.83で83%になります。数値が大きいほど資産価値が向上しており、小さいと資産価値が低下していることを意味します。

東京カンテイの2017年度の調査によると、首都圏で10年前との比較が可能な駅は683駅で、リセールバリューの平均は91.5%でした。つまり、10年間で平均1割近く価値が下がっているということです。

首都圏の2割強の駅はリセールバリューが上がっている

しかし以下のように、駅によってリセールバリューの数値は大きく異なります。

 100%以上     22.5%
 90%以上100%未満 25.9%
 80%以上90%未満  31.5%
 70%以上80%未満  14.6%
 70%未満      5.5%

10年前の分譲時の価格より高い価格で取引きされている駅が全体の2割強あるものの、そのほかは資産価値が低下しています。できることなら、リセールバリューが100%以上になる駅で投資用不動産を取得して、値上がり益を狙いたいものです。

リセールバリュー上位には相場が高い駅が多い

リセールバリューの数値が高い駅は、それだけ人気が高いため相場も高いと考えがちですが、よく探してみると、まだ十分に手が届きそうなエリアもあります。

例えば、人気が高く相場も高そうなエリアと思われる東京メトロ日比谷線の六本木駅のリセールバリューは132.6%です。平均坪(3.3平方メートル)単価は967.2万円ですから、10坪でも1億円近い価格になり、よほどの富裕層でないと簡単には手が出ません。
一方で、同じく人気のある東京メトロ銀座線表参道駅のリセールバリューは136.2%ですが、坪単価は542.9万円です。

比較的リーズナブルな価格帯の駅もある

しかし、そんな駅ばかりではありません。東京カンテイの調査によると、リセールバリューが上位でも相場価格がさほど高くない駅もあります。

 都営地下鉄新宿線  馬喰横山   155.2%
 みなとみらい線   みなとみらい 148.2%
 京成押上線     京成曳舟   145.3%
 JR京浜東北線    東神奈川   145.0%
 東京メトロ有楽町線 豊洲     144.2%

トップの都営地下鉄新宿線馬喰横山駅は、10年間で資産価値が5割も上がっていますが、現在の中古マンション取引の坪単価は346.0万円で、六本木駅や表参道駅などに比べて格段に安いです。

東京都心の中央区にあって、都営新宿線だけではなく都営浅草線東日本橋駅やJR総武線馬喰町駅も徒歩圏で、JR山手線秋葉原駅も遠くありません。交通アクセスの良さに加え、都心ながらスーパーなどの生活利便施設も充実しているので、もっと人気が高くなっても不思議ではないエリアです。

京成押上線京成曳舟駅のリセールバリューは145.3%で、現在の中古マンションの坪単価は253.2万円です。徒歩圏の東武スカイツリー線曳舟駅は東京メトロ半蔵門線が乗り入れており、大手町などの都心にもダイレクトにアクセスできます。
それでいて坪単価は300万円を切っていますから、資産価値の上昇余地は大きいでしょう。