リセールバリューからみた不動産投資先エリア選び【後編】首都圏のマンションなら駅徒歩5分以内が必須
(画像=Quality Stock Arts/Shutterstock.com)

不動産投資の物件選びにおいては、どのエリア、どの駅の物件を購入するかが、将来の資産価値に大きく影響します。しかし、同じエリアの物件でも、物件の内容や駅からの徒歩時間などによっても、資産価値は大きく変わります。では、どんな物件なら資産価値の向上を期待できるのでしょうか。

駅から徒歩時間がリセールバリューを決める

東京カンテイでは、10年前に新築マンションが分譲された駅で、現在も一定の中古マンション取引が行われている駅を抽出し、分譲時の価格と現在の取引価格をもとにリセールバリュー(資産価値維持率)を算出しています。

例えば、10年前の分譲価格が2,000万円で、現在の取引価格が2,500万円なら、2,500万円÷2,000万円=1.25ですから、リセールバリューは125%ということになります。反対に1,500万円に下がっていると、1,500万円÷2,000万円=0.75で、リセールバリューは75%になります。つまり、リセールバリューの数値が100%を超えていれば資産価値が上がっており、下回っていれば資産価値が下がっているということです。

東京カンテイによると、リセールバリューの算出が可能な首都圏の駅は683駅で、その平均は91.5%でした。平均すると、10年間で8.5%ほど資産価値が下がっていることになります。

徒歩5分以内なら資産価値を維持しやすい

同じ駅であっても、駅からの徒歩時間によってリセールバリューは大きく変わります。当然、徒歩時間が短いほど資産価値を維持しやすく、遠くなると難しくなります。東京カンテイによると、首都圏マンションの徒歩時間別のリセールバリューは以下の通りです。

 徒歩5分以内  101.0%
 徒歩6~10分  94.5%
 徒歩11~15分  87.5%
 徒歩16~20分  84.9%
 徒歩21分以上  80.9%
 バス便     82.4%

最寄り駅からの徒歩時間が5分以内ならリセールバリューが100%を超え、資産価値の維持または向上を期待できますが、6分以上になると値下がりする傾向があります。特に、徒歩21分以上やバス便の物件だと、平均で2割前後価格が下がっています。物件によっては、もっと下がるケースもあるでしょう。

資産価値向上を期待できる徒歩時間は年々短くなっている

最近は駅前の再開発などが進んで、最寄り駅から徒歩2~3分といった駅近の物件が増えています。このため、徒歩時間は以前よりシビアに見られるようになっていて、少し前までは「徒歩10分までが許容範囲」と言われていたのが、「徒歩7分以内」が求められるようになり、最近では「徒歩5分以内」が条件になっているようです。

徒歩3分以内なら、さらに確実な上昇が期待できるかもしれません。東京カンテイによると、徒歩3分以内に限定した場合、リセールバリューは102.7%に上昇します。徒歩5分以内と比べて、わずかとはいえリセールバリューは高くなるのです。

人気駅の遠い物件より隣の駅の近い物件を選択する手も

とはいえ、エリアによっては徒歩3分どころか徒歩5分以内の物件を探すことさえ難しいこともあります。探し当てたとしても、価格が高すぎてとても手が届かないケースも多いはずです。

そんなときには、思い切って隣の駅の徒歩5分以内の物件を探すという手があります。人気エリアの駅で物件が不足してくると、その周辺にも目が向けられて、周辺の駅の物件も価格が上昇する傾向があります。

ただし、実際に値上がりを期待できるかどうかは、その駅のポテンシャルによるところが大きいです。できれば実際に現地に足を運んでみて、自分の目で資産価値の上昇を期待できるかどうかをチェックしてみるといいでしょう。