賃貸管理
2019.9.9

知っているようで知らない、家賃保証の仕組み

(画像=Karramba Production/Shutterstock.com)
(画像=Karramba Production/Shutterstock.com)
家賃滞納リスクを防ぐための手段として家賃保証があります。入居者が契約する際の家賃保証の手続きは管理会社に任せているため、「あまり意識をすることはない」というオーナーが多いかもしれませんが、その仕組みを知っておいて損はありません。

家賃保証の仕組みとメリット

家賃保証(賃貸保証)とは、家賃保証会社が連帯保証人に代わって入居者による家賃の滞納などがあったとき、オーナーや不動産管理会社に対して家賃を立て替え払いするという仕組みです。家賃保証会社はさまざまですが、各社が提供する家賃保証サービスの内容は大差ありません。入居者にとっては、家賃保証会社を利用することで連帯保証人がいなくても物件を借りやすくなるというメリットがあります。

また万が一家賃が支払えない事態になったときも家賃保証会社が一時的に立て替え払いをしてくれたり、福祉制度を紹介してくれたりするなど、ある程度は柔軟なサポートをしてもらえる場合もあるようです。オーナーにとっては、家賃保証を利用することで滞納リスクを回避できるというメリットがあります。家賃保証会社が未払いの家賃を保証し、家賃回収や法的措置の対応までしてくれる点は魅力です。

不動産管理会社にとっては、滞納に伴う督促や回収といったわずらわしい業務を、すべて家賃保証会社に任せることができるため、業務の負担を減らせるというメリットがあります。また申し込みの際に家賃保証会社の審査があるので、一定の基準をクリアした人だけを入居させることができます。保証料の相場は、初回に月額家賃の50%、以降1年ごとに1万円程度を支払うのが一般的です。いずれも入居者が払うものです。

家賃保証会社の審査とは?

入居希望者が入居を申し込むと家賃保証会社で入居者の審査が行われます。審査の際は、本人の生年月日や現住所、連絡先、勤務先・学校名、緊急連絡先または連帯保証人などの情報を記入した申込書が必要です。また本人確認書のコピーや、場合によっては収入を証明する書類(源泉徴収票など)も提出します。

家賃保証会社では、入居希望者や連帯保証人の収入、家賃保証団体のデータベースに登録されている滞納履歴などの情報を見て、「家賃の支払いができるか」「入居者としてふさわしい人物か」を審査します。申し込んだ賃貸住宅の家賃に対して収入が少ない人や、収入源が限られている高齢者などは、審査に通りづらい傾向があります。

連帯保証人は不要になるのか?

家賃保証会社を利用することで、連帯保証人は不要になる……そんなイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし実際はそうではないケースもあります。日本賃貸住宅管理協会発表の「家賃債務保証に関する実態調査」(2014年度)によれば、賃貸契約の37%が家賃保証会社のみの利用です。しかし家賃保証会社に加えて連帯保証人を追加している割合は16%でした。

実際のところ、契約を結ぶ際に連帯保証人を付けることを条件としている保証会社もあります。また連帯保証人を付ける場合と付けない場合で、保証料の金額を変えているケースもあります。連帯保証人が不要の家賃保証会社を利用していても、管理会社の判断で連帯保証人を必須としているケースもあるようです。

実際に滞納が発生したときにはどうなる?

家賃の滞納が発生した場合は、オーナーはどのように対応すればいいのでしょうか。滞納が発生したことに最初に気づくのは管理会社です。したがって、まずは管理会社が入居者に確認の連絡をします。そのうえで管理会社から家賃保証会社に滞納の報告をします。滞納の報告を受けた家賃保証会社は、管理会社に立て替え家賃を送金するとともに、入居者に対し督促を行うのが一般的な流れです。

滞納が解消されない場合は、建物明け渡し訴訟の手続きなども家賃保証会社が行います。オーナーとしては、訴訟の際の書類を確認するくらいで、ほとんどやるべきことはありません。しかし「管理会社と家賃保証会社がきちんと動いてくれているか」について状況を常に確認しておくことは大切です。万が一、管理会社が家賃保証会社に連絡をするのを忘れてしまったら、家賃保証サービスが受けられなくなる可能性もあるため押さえておきましょう。

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