不動産投資
2019.4.26

区分所有と一棟所有ではどっちに投資する?

(写真=Volodymyr Kyrylyuk/Shutterstock.com)
(写真=Volodymyr Kyrylyuk/Shutterstock.com)
区分所有と一棟所有どちらに投資したらいいのか、不動産投資をしようとする人が最初に悩むのがこの選択です。どちらにもメリット、デメリットがそれぞれあるため両者の特徴をあらためて考えてみましょう。

区分所有のメリットとデメリット

価格帯が手頃でファミリータイプだと流動性が高い

区分所有のメリットはなんと言っても手頃な価格です。物件にもよりますが中古のワンルームマンションならば1千万円を切るものもたくさんあります。人によっては現金一括で買える価格帯で、不動産投資の初心者にも手を出しやすいといえます。

また建物の構造がRC造の場合には、木造と比べて耐用年数が長いという特徴があります。耐用年数が長い分だけ金融機関から長期間の融資を受けやすくなります。もちろんこれは一棟所有にも言えることです。

売買されている物件数では一棟所有よりも区分所有の方が多いことから、流動性が高いことが予想されます。特にファミリータイプのマンションに限っては、投資家だけでなく実需層(実際に住む層)も購入するため売買しやすいと考えられます。

空室リスクや金融機関の融資審査は個人の信用枠になる

区分所有のデメリットは空室リスクが分散できないこと。区分所有を1戸だけ持っていて退去が発生したら入居率はゼロになり、家賃収入が入らないことからも、融資を受けて買っていた場合には赤字です。

それに区分所有物件は土地の持ち分が小さいため、金融機関が融資審査をする際の積算価値が低いとされています。そのため、個人の信用枠を使って融資を受けます。ただし個人の信用枠には限りがあるので、区分所有を買い進めて賃貸経営事業を拡大していくことは難易度が高いといえるでしょう。

もう一つ、区分所有が一棟所有と大きく異なる点は、所有者がたくさんいるということです。そのため、たとえば外壁の修繕を行うにしても、管理組合において合意形成をしなければなりません。自分のタイミングや考えでバリューアップを施すことができないのです。

一棟所有のメリットとデメリット

メリットとデメリットは区分所有の逆

一棟所有のメリットとデメリットは区分所有の逆です。メリットは空室リスクを分散できること。たとえば10室のアパートを持っていて、1室に空室が発生したとしても、入居率は90%です。

区分所有のように「0か100か」ではないので、多少の空室があったとしてもダメージは小さく、安定感があります。

デメリットは価格帯が比較的高いこと。物件にもよりますが、一棟あたり数千万円するのが普通です。また流動性の点でも区分所有よりは不利だと言えます。

融資審査についてですが一棟所有は価格が高いため融資審査は慎重に行われるでしょう。ただし、一棟所有の価格のなかでは「土地」が大きな割合を占めるため、強力な武器となります。

時間とともに価値が減ることのない土地を担保にできるという点で、個人の信用に依存した融資が行われる区分所有よりも融資を受けやすいと考えることができます。

また一棟所有では外壁も含めた維持管理、リフォーム、建て替えが自由にできます。

以上の表に比較をまとめました。
 
  メリット デメリット
区分所有 ・価格が安い
・流動性が高い
・共用部の維持管理は管理組合がやる(→デメリットでもある)
・空室リスクを分散しにくい
・積算価値が低い
・投資効率が低いため事業拡大しにくい
一棟所有 ・空室リスクを分散できる
・土地があるので積算価値が高い
・投資効率が高いため事業拡大しやすい
・価格が高い
・流動性が低い
・共用部も含めたすべての維持管理やリフォームを自分で行う必要がある(→メリットでもある)

新築ワンルームマンションは投資向きではない理由

区分所有のなかでも新築ワンルームマンションには注意が必要です。新築物件には「新築プレミアム」が上乗せされた価格が設定されているからです。

これはデベロッパーの利益や広告費などのことで、新築プレミアムが販売価格の2割ほどになることもあります。そのような新築物件は誰かが住んだ途端に価格が2割ほど下落するケースもあります。

融資を受けて新築ワンルームマンションを買った場合には、一時的に債務超過状態になってしまう人もいます。

また、新築は価格が高いために利回りが低く長期の融資を組んだとしても、毎月の収支は赤字になることが多いです。それがいくら節税につながるといっても、所有している間ずっと赤字では何のために投資しているのかわかりません。

投資規模を拡大したいのなら区分所有より一棟所有

区分所有でも一棟所有でもそれぞれにメリットとデメリットがあるので、一概にどれがいいとは言い切れず、自分の戦略に合わせて選ぶべきです。

ただし、将来的にある程度の規模にまで不動産賃貸事業を拡大したいと考えているのならば、一棟所有からスタートした方がいいかもしれません。一棟所有であれば個人の信用よりも物件そのものの資産価値や収益性を重視して融資審査が行われるからです。

金融機関の評価が高い物件を選んで買い進めていけば、事業規模を徐々に拡大していくことも可能になるのです。

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