ワンルームマンションへの投資で注意すべきポイントとは?
(画像=Enrika Samulionyte/Shutterstock.com)
檜垣嘉孝
檜垣嘉孝
不動産賃貸仲介業、マンション管理業を経て、不動産専門ライターとして独立。コンサルティング会社を経営する傍ら自らも不動産投資を行う中で、投資家の目線に立った記事制作を心がけています。

投資対象としてのワンルームマンションは、取得価額が低く、比較的気軽に始めることができると考えている方が多いのではないでしょうか。しかしながら、参入のハードルが低いという理由だけで、安易に進めてしまうのは賢明ではありません。メリット・デメリットを意識して、将来的な見通しを立てた上で始める必要があります。

ワンルームマンション投資のメリット

ワンルームマンション投資のメリットは、どのような点にあるのでしょうか。何点か挙げてみましょう。

販売価格がファミリー向けや1棟買いに比べて安い

ファミリー層向けの物件と比較すると、ワンルームマンションの販売価格は安く、比較的容易に始めることができるのがメリットの一つです。

1棟買いなどであれば数千万円以上、時には数億円規模の資金が必要となりますが、ワンルームマンションの場合は数百万円から始めることが可能です。収入がそこまで高くない方にとっては、まずは投資家としての一歩を踏み出すためのものとして、活用する価値は十分にあります。

また、不動産投資は基本的に金融機関からの融資を活用して物件を取得する場合が多いのですが、ワンルームマンション投資の場合は、しっかりとお金を貯めている方からすれば、自己資金だけで購入することが可能なケースもあります。

安定的な需要がある

ワンルームマンションは基本的には学生や単身者向けの物件です。こうしたターゲットからの都心部での需要が大幅に減少するリスクは直ちには考えられず、長期間にわたって安定的な需要があることが見込めます。したがって、物件の立地や各種設備などの選択を誤らなければ、安定的な収益を確保することが可能になるのです。

ワンルームマンション投資のデメリット

ワンルームマンション投資には、上述のメリットに対して、デメリットも複数挙げられます。

空室が出れば、収入が途絶えてしまう

仮に1室のみに投資した場合で、空室期間が長くなれば、その分だけ収入が途絶えてしまうという事態になりかねません。立地的にも条件が良く、物件の設備も入居者にとってメリットのある物を導入していたとしても、最終的にその物件に入居するかどうかを決めるのは入居者自身です。入居者がいて初めて成り立つビジネスであることを認識しておく必要があります。

家賃滞納による収益減も

入居者が長期間家賃を滞納すれば、本来入ってくるはずだった収入はなくなってしまいます。その際、ワンルーム1部屋だけの保有の場合、収入が途絶えてしまいます。ローンを組んで購入していれば、滞納により収入がない状態でも、返済は続けなければなりません。家賃滞納に関する対応方針をあらかじめしっかりと決めておき、不測の事態に備える工夫も必要と言えそうです。

また、収支計画を作る際、家賃滞納や空室による減収リスクも見込んでおくことが望まれます。常に満額の家賃収入を得ることができるとは限らないため。事前の対策と精神的な備えを怠らないようにしましょう。

ワンルームマンション投資は物件選びが肝

ワンルームマンション投資は、前述のようにメリット・デメリットがありますが、収益を得たいと考えるなら、物件選びに妥協しない、ということが必要不可欠です。安定的に入居者を確保することができる立地なのかを精査するのはもちろんのこと、入居者にとって魅力的と言える設備を導入しているのかどうかなど、時には投資家目線ではなく入居者目線で物事を考える必要もあります。

入居者にとって魅力的で「是非住みたい」と思えるような物件を購入することができれば、将来にわたって安定的な収益を確保することができると言えます。

まとめ

ワンルームマンション投資は、投資家にとって資金面のハードルが低く、簡単に始められるイメージを持ってしまいがちですが、デメリット・リスクも複数潜在しているということを考慮に入れて、入居者にとって魅力ある物件を選び取るという姿勢が必要になってきます。

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