税金
2019.4.26

土地がメインの相続税対策。小規模宅地の評価減を理解しよう

(写真=Hassaya Thaochaiwing/Shutterstock.com)
(写真=Hassaya Thaochaiwing/Shutterstock.com)
土地を所有していると、相続の際に多額の相続税の支払いを求められる場合があります。遺族に負担をかけないためにも、早めの相続税対策が大切です。ここでは、小規模宅地等の評価減を活用して相続税対策をする方法についてわかりやすく解説します。

土地を所有しているなら相続税対策は必須

土地を所有している人にとって悩みの種になるのが、相続税の問題です。相続財産が現預金のみであれば、残高がそのまま相続税評価額になることや、相続が発生しても相続した現預金から納税できることなどから、大きな問題は発生しにくいでしょう。しかし、土地は評価額がわかりにくく相続した場合、納税資金を別途確保する必要があります。

納税資金が確保できなければ、相続人が納税のために借り入れなどで資金調達をすることが必要です。最悪のケースでは、相続税の納税のために家や土地を手放さなければならないケースもあるでしょう。日本には、複数の土地を所有し、このような悩みを抱えている人が数多くいます。土地を所有している場合は、遺族に負担をかけないためにも、早めに相続税対策をすることが大切です。

土地には、さまざまな相続税上の優遇制度があります。有名なのが、小規模宅地等の評価減です。名前だけが一人歩きしていますが、具体的な適用要件については知らない人も多いのではないでしょうか。小規模宅地等の特例を知ることで、相続税の負担を軽減することができるかもしれません。

小規模宅地等の評価減の仕組み

小規模宅地等の評価減とは、住んでいる土地や事業を営んでいる土地を引き継いだ場合、一定の要件を満たせば相続税評価額が大幅に下がるという特例です。小規模宅地等の評価減の対象は、主に3つです。

1.居住用の宅地等の評価減
2.事業用の宅地等の評価減
3.貸付事業用の宅地等の評価減

1.居住用の宅地等の評価減
被相続人が居住用として使用していた宅地等を配偶者や同居していた親族が相続した場合、330平方メートルまでは80%の評価減を受けられます。たとえば、評価額が4,000万円で400平方メートルの土地を所有しており、小規模宅地等の評価減の対象となった場合、330平方メートルに該当する3,300万円に80%をかけた2,640万円が減額金額です。つまり、土地の相続税評価額は全体で1,360万円となります。

なお、配偶者や同居していた親族以外でも、一定の要件を満たせば小規模宅地等の評価減の対象となる可能性があるのです。居住用の宅地等の評価減は、2015年1月1日より240平方メートルから330平方メートルに拡大されています。

2.事業用の宅地等の評価減
被相続人が事業を行っていた土地で相続人が事業を引き継ぎ、相続税の申告期限まで事業を継続していれば、400平方メートルまでは80%の評価減を受けられます。

3.貸付事業用の宅地等の評価減
被相続人が貸付事業をしていた土地で、相続人が貸付事業を引き継ぎ、相続税の申告期限まで事業を継続していれば、200平方メートルまでは50%の評価減を受けられます。貸付事業とは、土地を第三者に貸している場合のことです。賃貸マンションはもちろん、駐車場として貸していた場合も対象になります。

資産の組み換えで小規模宅地等の評価減を使いこなす

小規模宅地等の評価減は、当然ですが土地そのものの評価額が高いほど、評価減の金額も高くなります。そのため、「二世帯住宅に建て替える」「引っ越して古い自宅は第三者に貸す」など、資産の組み換えを行った方が相続税の対策上有利になる可能性が高いでしょう。土地の評価額は、路線価によって決まります。路線価は国税庁のホームページで確認することができ、地価の変動に応じて毎年改定されるのが特徴です。

路線価に土地の面積をかければ、おおよその土地の相続税評価額を知ることができます。なお、土地の形や道路への面し方によっては、評価額に微調整を加える必要があるので注意しましょう。小規模宅地等の評価減は、減額割合が非常に大きく、数百万円から数千万円の相続税の節税が実現することもあります。土地を複数所有しているなら、早めに資産の組み換えも含めて検討し、相続税対策を実施することが大切です。

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